ヤマザキマザック 中径パイプ・形鋼の高精度、高速加工を実現するレーザ加工機「FT-250」を市場投入
ヤマザキマザックは、このほどφ254mm 以下のパイプ材および203mmまでの形鋼の高速加工に対応する3次元レーザ加工機「FT-250」を開発し、販売を開始した。
同社は2019 年に、小径パイプ量産加工向け「FT(エフティー)-150」を発売し、ドリルやタップ加工に加え、搬入・搬出装置による連続加工により、生産リードタイム短縮と省人化を実現してきた。今回開発した「FT-250」は、中径パイプや形鋼に対応領域を拡大したモデル。各地で建設ラッシュが続くデータセンタや物流倉庫などの建築部材をはじめ、物流設備や輸送機器などの幅広い鋼材加工の需要に応える。
3次元レーザヘッドが材料と並行に移動する軸構成を採用、材料を固定したまま多方向からの加工が可能であり、材料移動に伴う振動を抑えることで切断面の品位と加工精度を高める。またレーザヘッドと材料の移動を同期させることで高速加工も可能。
材料搬入はパイプ材の量産向けの「バンドル式ローダ」に加え、多品種少量生産向けに形状の異なる材料を収容できる「Vサポートコンベヤ式ローダ」(オプション)を展開している。材料交換による段取り替えの工数を削減し、長時間の連続運転を可能にした。
回転工具ユニット(オプション)は加工能力を高め、M16(軟鋼はM20)までのタップ加工を実現し、最大13 本の工具収納により多品種少量生産にも柔軟に対応する。
「FT-250」の特長
(1)多種多様なパイプ・形鋼の高速・高品質加工を実現
回転軸(B軸)を持つ3次元レーザヘッドにより、φ254mmまでのパイプ材に加え、203mmまでのH/I/L 形鋼などの加工にも対応する。3次元レーザヘッドは材料(X軸)と平行方向に移動するU 軸を有し、材料を動かすことなく多方向からの加工が可能。材料移動に伴う振動を抑え、高品位な加工を実現。さらに、X軸とU軸の同時動作による高速加工が可能。

(2)量産のみならず多品種少量生産にも対応可能な搬入仕様
パイプの連続投入が可能な「バンドル式ローダ」(標準仕様)。ワークサイズと形状に合わせて、材料を本機に自動で搬入する。自動搬入の最大搬入寸法を超えた素材や形鋼、特急で加工したい場合などは、機械前面からの手動搬入で対応可能。

また、多品種少量生産に対応する「Vサポートコンベヤ式ローダ」(オプション)異なる形状のパイプや形鋼などの素材を最大5本ストックすることができる。長尺材にも対応し、異なる材料の自動搬入により生産性向上に寄与する。バンドル式ローダとV サポートコンベヤ式ローダは、顧客の加工や生産形態に合わせて選択でき、両方を付けることも可能。
(3)回転工具の加工能力向上
回転工具ユニット(オプション)は、最大13本の工具を収納することができる。中径材料の加工に対応し、M16(軟鋼はM20)までのタップ加工も可能。
■主な仕様


