「内需20%アップを目指す」日本工作機械販売協会 賀詞交歓会を開く

 

新年の意気込みを示す髙田会長

日本工作機械販売協会(会長 髙田研至 井高社長)が、1月8日、第一ホテル東京(東京都港区新橋)で賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った髙田会長は、約300人が参加したことに触れ、「皆様とともに内需の回復を目指したい」と意欲を示した。続いて世界情勢に言及し、「不透明な状況が続いている。国や地域によって考え方や優先順位が異なり、これまで当然とされてきた前提が揺らいだ一年だった」と述べた。政治や外交にとどまらず、ものづくりの現場や市場動向にも影響が及び始めていると指摘し、2025年については「3つの変化を感じている」と振り返った。

 髙田会長は三つの変化について、「1つ目は人手不足。こうした状況のなか、現場を維持し、品質を守るなどのやり方そのものを見直す動きが広がっている。2つ目は、生産性や効率を我慢でなく仕組みで高める方法である。3つめは、投資の考え方が質から量へ変わりつつあることだ。自動車業界では、EV一辺倒だった流れが見直され、また、航空宇宙、エネルギー、防衛、造船等の分野では引き続き安定した需要が見込まれている。2026年中間には半導体関係の装置も回復が期待されており、単に設備を増やすだけでなく、どの分野にどのタイミングでどの設備を入れるか、こうした判断がこれまで以上に重要になってくる」と強調した。

 また見過ごすことができない課題として、中小企業の廃業に触れ、「日本の製造業を支えていた基盤そのものが少しずつ変わりつつある」とし、さらに工作機械ビンテージ問題を挙げ、「導入から10年以上が経過した機械が多数占める現状は競争力強化の観点から避けては通れないテーマだ」と述べた。その上で、「2026年は足元を見つめ直し、次の一手を考える年になるのではないか」との認識を示した。

 最後に2026年の目標について「賛助会員の皆様と協力し、内需20%アップを目指していきたい」と意気込みを示した。

経済産業省 須賀 産業機械課長

 来賓を代表して、経済産業省製造産業局 須賀千鶴産業機械課長があいさつをした。その中で須賀産業機械課長は、「昨年米中に振り回された。新年早々、ベネズエラの話があり、中国の輸出管理が強化されるということで今年も波乱がありそうだ。政府としては表に現れている情報を鵜呑みにせず、しっかりと相手のシーンを見極めながら冷静にかつ毅然として対応していく方針あり、官民で連携をしてこの荒波を乗り切っていければと思っている」と述べたあと、「高市内閣の成長戦略は危機管理投資、成長投資で戦略分野をいくつか決めている。その中にはAI、半導体、量子、バイオ、航空・宇宙、エネルギー等が入っているが、それぞれの戦略分野に対して大胆な設備投資と研究開発の促進など総合的な支援措置を講じていくとしており、年度内にもそれぞれの分野について方針が出されることになると思う」と話した。

日本工作機械工業会 坂元会長

 続いて日本工作機械工業会の坂元繁友会長(芝浦機械社長)が、「昭和100年にあたる昨年は、地政学リスクが顕在化した1年だった。このような環境のなか、工作機械受注は内外の好不調が分かれた。昨年の工作機械受注は目標とした1兆6,000億円には若干届かないと見込まれているが、受注結果は決して小さい数字ではなく、十分に健闘している。受注獲得に際して日本工作機械販売協会の皆様から多大なるご支援を賜り、この場を借りて厚く御礼を申し上げる」と感謝の意を表した。また、深刻化する人手不足や人材の高齢化、DX、GXへの対応などについて触れ、「これを解決するための最新鋭の工作機械のニーズが本年の受注を力強く支えるものになると確信している」と力強く述べたあと、本年開催されるJIMTOF2026について、「われわれメーカー各社はユーザーが直面する諸課題を解決すべく、最新の工作機械技術を結集し、具体的なソリューションを促している。今後も製造と販売が一体となってユーザーの生産性向上に取り組んでいく」と意気込みを示した。

 乾杯の発声は日本工作機械輸入協会の金子一彦会長(三宝精機工業社長)が行い親睦を深めた。宴もたけなわの頃、散会した。


 

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