「ロボット産業は日本のものづくりを牽引」ロボット関連3団体 賀詞交歓会を開く
日本ロボット工業会(会長=橋本康彦 川崎重工業社長)、製造科学技術センター(理事長=鮫嶋茂稔 日立製作所常務)、日本システムインテグレータ協会(会長=久保田和雄 三明機工社長)のロボット関連3団体が1月9日、東京プリンスホテル(東京都港区芝公園)で新年賀詞交歓会を開いた。
3団体を代表して日本ロボット工業会の橋本会長があいさつをした。この中で橋本会長は、国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しに言及し、「昨年度は3.2%の成長だったものの、今年は不確実性の長期化や保護主義、分断の拡大などを背景に、3.1%の成長にとどまるとの予測が示されている」と説明した。また、こうした厳しい国際環境の中でも、2025年の国内ロボット産業は健闘したとし、「世界経済のリスクや米国の関税問題など不透明要因を抱えながらも、受注額は前年比19.9%増の9980億円、生産額は19.7%増の9350億円となる見込みで、当初予想を大きく上回ったと」明らかにした。
さらに、今年のロボット市場については、「AI分野への大規模投資を背景とした半導体・電子産業の需要回復に加え、根強い自動化投資やフィジカルAIへの高い期待を追い風に、受注額は前年比3.2%増の1兆300億円、生産額は6.9%増の1兆円に達する」との明るい見通しを示し、「ロボット産業は今後も成長を続け、日本のものづくりを力強くけん引していく」と期待を込めた。
来賓を代表して経済産業省の伊吹英明 製造産業局長があいさつをした。この中で伊吹局長は、経済環境の変化とロボット産業への期待を述べ、「デフレからインフレへの転換により、物価高や人手不足といった課題が顕在化するなか、持続的な発展のためには、投資を行い、売り上げを伸ばし、賃上げを通じて人材を確保する好循環を回していくことが不可欠だ」と強調した。また、政府としては強い経済の実現に向け、危機管理投資や成長投資の促進を後押ししていく方針を示し、「今年はロボット業界にとって飛躍の年になる」との見通しを示した。
日本が直面する少子高齢化やインフラ老朽化といった課題の中でも、「最大の課題は人手不足だ」と指摘。これまで国際競争力を持つ産業用ロボットに加え、「今後は幅広い用途に広がるロングテール市場の重要性が高まる。各社が磨き上げてきたロボティクス技術が鍵を握る」との認識を示した。
さらに、「オープンで信頼性の高いロボット開発環境の整備や社会実装の加速が重要だ」と述べ、ロボットを多様な経済・社会分野に広げていく取り組みを力強く支援していく考えを示し、関係者にエールを送った。
乾杯の発声は日本システムインテグレータ協会の久保田会長が行った宴もたけなわの頃、散会した。



