日本工作機器工業会 新会長に北川祐治 北川鉄工所会長

  日本工作機器工業会が5月19日、東京會舘(東京都千代田区丸の内)で通常総会を開いた。今年は改選期にあたり、寺町彰博会長(THK会長)の後任に北川祐治 北川鉄工所会長が就任した。なお、18年間、同工業会の会長を務めた寺町前会長は理事顧問に就任した。副会長には黒田浩史 黒田精工社長、宮地茂樹 日本トムソン会長はそれぞれ重任し、新任として長濱明治 日研工作所社長が就任した。

工業会の発展に力を尽くしていく

抱負を述べる北川会長

 懇親会であいさつに立った北川会長は、「工業会の発展に力を尽くしていきたい。」と抱負を述べた。

 工作機器業界については、「自動車産業への依存度が非常に高く、工作機械業界と比べても成長の伸びが十分とは言えない状況にある」と現状を分析。その上で、「新たな分野への挑戦が重要になる。工業会として勉強会などの活動をさらに充実させ、各社が持つ技術を新たな市場や分野で活用できるよう支援していきたい」と語った。

 また、会員企業の多くが地方に製造拠点を構えていることに触れ、「人口減少が進む中、人材の確保と育成は地方企業にとって大きな経営課題となっている。」と指摘。「こうした課題に対しても工業会として取り組みを進め、会員企業とともに業界の発展につなげていきたい」と意気込みを示した。

寺町理事顧問

 続いて寺町前会長が、在任期間を振り返りながら会員企業への感謝を述べた。寺町前会長は、「会長就任直後のリーマン・ショックに始まり、2011年の東日本大震災、自動車産業を取り巻くCASEの進展、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大など、さまざまな環境変化に直面してきた」と回顧。その上で、「2025年には日本の自動車産業が大きな転換点を迎えており、業界を取り巻く環境は一層厳しさを増している。」との認識を示した。

 また、新たに就任した北川会長に対して、「会員同士が切磋琢磨しながら学び合える機会を数多く創出してくれることを期待している。」とエールを送り、最後に、「18年間にわたり会長を務めることができたのは会員の皆さまのおかげ」と感謝を述べ、「18年間ありがとうございました。」と締めくくった。

宮地新副会長

 続いて、新任の宮地副会長があいさつに立ち、「日本の工作機械、とりわけマシニングセンタの高精度な性能を加工物へ確実に転写するためには、工具やホルダをはじめとする先端部の動きが極めて重要だ」と強調した。

 その上で、「加工システム全体の最適化を支えているのは、まさに機器工業会の会員企業の技術力だと自負している」と述べ、工作機械産業を下支えする周辺機器メーカーの役割の重要性を訴えた。

 また、副会長就任にあたり、「工業会全体、さらには業界全体の発展に少しでも貢献できるよう力を尽くしたい」と抱負を語り、今後の活動への意欲を示した。

経済産業省 須賀産業機械課長

 来賓を代表して経済産業省製造産業局の須賀 産業機械課長があいさつをした。この中で須賀産業機械課長は、「地政学的緊張の高まりや国際秩序の変化により、日本を取り巻く環境の不確実性が一段と増している。」との認識を示し。特に中東情勢については「エネルギーや原材料の安定供給を確保し、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えることは政府にとって最重要課題だ。」と強調。「必要な供給量の確保に向け、G7各国や国際エネルギー機関と連携しながら、国家備蓄や産油国との共同備蓄の活用を進めている。」と説明した。

 また、調達先の多角化にも取り組んでおり、「米国をはじめ、サウジアラビアやUAEのホルムズ海峡代替ルートを活用した調達に加え、これまで取引の少なかった中央アジアや中南米諸国からの供給確保も進めている」と述べた。その上で、「あらゆる選択肢を排除することなく、代替調達に全力で取り組んでいる」と語り、エネルギー・資源の安定確保に向けた政府の姿勢を強調した。

 乾杯の発声は黒田副会長が行った。縁もたけなわの頃、散会した。


 

MOLDINO

 

INTERMOLD2026名古屋