長期化する円安に危機感 付加価値提案で難局突破へ 日本工作機械輸入協会が通常総会 

「新たな一歩を踏み出す年」と金子会長

 日本工作機械輸入協会(会長=金子一彦・三宝精機工業社長)は5月27日、第一ホテル東京(東京都港区新橋)で2026年度通常総会を開いた。

 総会後の懇親会であいさつした金子会長は、昨年に創立70周年を迎えたことに触れ、「本年度は次の時代に向けた新たな一歩を踏み出す年」と位置付けた。

 そのうえで、輸入関連業界が直面する最大の課題の一つとして長期化する円安を挙げた。特にスイスフランをはじめとする欧州通貨の高止まりが続いており、機械本体だけでなく輸送費や保守部品価格にも大きな影響を及ぼしていると指摘。「現在の為替水準では企業努力だけで吸収することは極めて難しい局面に入っている。」との認識を示した。

 また、「会員企業は単なる価格転嫁ではなく、設備導入による生産性向上や高精度化、品質安定化といった本質的な価値を顧客に提案している。自動化設備や測定機器、ソフトウェア、アフターサービスを組み合わせた総合提案型のビジネスモデルへの転換も進んでいる。」と述べたほか、「海外メーカーとの連携強化や最新技術情報の共有、会員間交流による販売ネットワークの強化を通じ、会員企業を支援していきたい。」と、協会としての取り組み強化に意欲を示した。

あいさつをする経産省産業機械課 是安課長補佐

 続いて来賓を代表して、経済産業省産業機械課の是安課長補佐があいさつした。是安氏は、「デジタル化の進展や地政学リスクの高まり、GX・DXをめぐる国際競争の激化など、日本を取り巻く環境が大きく変化している。」と述べ、中東情勢については、「エネルギー安全保障の確保に万全を期し、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるため全力で対応している」と説明。原油や石油製品は必要量を確保できているほか、ナフサについても備蓄原油の活用や中東以外からの輸入拡大により安定供給を維持できる見通しを示した。

 その一方で、一部では供給の偏在や物流の停滞が発生しているとの認識を示し、「経済産業省に情報提供窓口を設置し、サプライチェーンに関する情報を集約しながら、きめ細かく対応していく」と述べた。

 乾杯の発声は、日本精密機械工業会の北井正之会長(北井産業社長)が務め、参加者は親睦を深めた。


 

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