日本機械工具工業会が超硬工具スクラップのリサイクル指針を改定 タングステンの国内循環強化へ

 

 日本機械工具工業会(会長=佐橋稔之・住友電気工業常務)はこのほど、超硬工具の主原料であるタングステンの安定供給と経済安全保障への対応を目的に、「超硬工具スクラップのリサイクル促進に向けた選別・保管・処分に関するガイドライン」を改定・公表した。超硬工具スクラップの適切な回収と国内循環を促進し、資源の海外流出防止につなげる。

 タングステンは切削工具や金型などに使用される超硬合金の主要原料であり、近年は中国による輸出管理強化などを背景に、安定供給の確保が世界的な課題となっている。一方、国内で発生する超硬工具スクラップのリサイクル率は約3割にとどまっており、同工業会ではガイドラインの活用を通じて資源循環のさらなる推進を目指す。

 今回の改定は、重要鉱物資源を取り巻く供給環境の変化を踏まえたもので、製造工程などで発生する超硬工具スクラップを適切に回収・再資源化し、国内で有効活用することの重要性が高まるなか、既存ガイドラインの内容を見直した。

 ガイドラインでは、超硬工具ユーザーを対象に、スクラップの選別・保管・引き渡しに関する基本的な考え方や推奨事項を整理。各事業者の自主的かつ合理的な判断を前提としながら、リサイクルの円滑な実施と国内還流の促進に役立てることを目的としている。

 また、超硬工具スクラップの回収窓口となる事業者のうち、国内製造基盤への還流・活用に資する方針を表明している事業者をまとめた「リサイクル窓口事業者リスト」も新たに整備した。同リストは回収業者選定時の参考資料として提供するもので、掲載の有無によって取引の適否を判断したり、他の事業者との取引を制限したりするものではないとしている。

 同工業会では、「ガイドラインは、自動車、航空機、鉄道車両、家電など幅広い分野で超硬工具を使用する事業者を対象としており、リサイクル実務への理解促進と取り組みの拡大につながることを期待している」としている。

▼事業者リストはこちら▼
https://www.jta-tool.jp/pdf/recycle_gl_list_2026.pdf
 

MOLDINO