DMG MORI SAILING TEAM、新艇で大西洋横断へ 「The Ocean Race Atlantic」に参戦

新艇 DMG MORI GLOBAL ONE

 

 DMG MORI SAILING TEAMは、2026年7月に完成した新艇「DMG MORI GLOBAL ONE」で、フルクルーによる外洋レース「The Ocean Race Atlantic」に参戦する。新艇にとって初のレース出場となり、9月1日に米国・ニューヨークを出航し、約3,000マイル離れたフランス・ロリアンを目指す。

 The Ocean Race Atlanticは、今回が第1回大会。開催期間は9月1日から同10日頃までを予定し、世代の異なるIMOCAクラスの計6艇が北大西洋を舞台に競う。

白石康次郎選手を中心に国際チームを編成

 DMG MORI SAILING TEAMは、日本人スキッパーの白石康次郎選手を中心に、フランスのニコラ・ルンヴェン選手、英国のサマンサ・デイヴィス選手、日本の若手セーラー、守屋有紗選手でクルーを構成する。船上でレースの模様を発信するオンボードリポーターは、アンヌ・ボージェ氏が務める。

 守屋選手は、同レースに出場する初のアジア人女性となる。男女同数の乗員編成が義務付けられた今大会で、IMOCAクラスのレースデビューを果たす。

 白石選手は、単独無寄港世界一周レース「Vendée Globe」をこれまでに2度完走しているが、IMOCAクラスのクルー参加型レースに挑むのは今回が初めて。

 デイヴィス選手はVendée Globeに4度出場し、クルー参加型世界一周レースへの参戦経験も持つ。ルンヴェン選手は2024年のVendée Globeで6位に入り、その後、「Solitaire du Figaro」で自身3度目の優勝を果たしている。

The Ocean Race Atlanticに出場するメンバー

 

■7月完成の新艇、実戦で性能を検証

 DMG MORI GLOBAL ONEは、造船設計家のギヨーム・ヴェルディエ氏が設計した最新世代のIMOCA。7月の進水から約2カ月で初戦を迎える。

 チームは今回の大西洋横断を、2027年1月に始まるクルー参加型世界一周レースに向けた実戦テストと位置付けている。3,000マイルを超える航海を通じ、新艇の特性や強み、改善すべき点を把握するとともに、初めて同じ艇で戦うクルーの連携を深める。

 白石選手は、新艇の開発に2年以上を費やしたと説明。「2027年1月にスタートするクルー参加型世界一周レースに向けた、実戦における最適な試金石」とし、新艇の開発成果を確かめる重要な機会になるとの考えを示している。

 新艇は、レース出場に先立ってフランスから米国への大西洋横断回航を実施した。ルンヴェン選手は、建造品質の高さや操船に対する素直な反応、波を越える際の滑らかさなどを評価。実際のレースでライバル艇と競い、新艇の性能を確認することに期待を寄せている。

■最新世代のIMOCA艇同士が競う

 今大会には、DMG MORI GLOBAL ONEと同じ最新世代のIMOCA艇として、ボリス・ヘアマン選手の「Malizia 4」も出場する予定。両艇にとって、実績を持つ既存のIMOCA艇と競いながら、新世代艇の実力を測る機会となる。

 対戦相手には、2025年の「The Ocean Race Europe」優勝艇を擁するポール・メイヤ選手のチームや、フランチェスカ・クラプチッチ選手の「11th Hour」、オリバー・ヒーア選手が操るIMOCA艇などが名を連ねる。先頭集団は9月8日頃、DMG MORI GLOBAL ONEのホームポートでもあるロリアンに到着する見込み。

 レースにはオンボードリポーターが乗船し、船上の様子を伝える。ボージェ氏は、2023年のThe Ocean Raceと2025年のThe Ocean Race Europeでも取材を担当した。今大会では、ライブ配信やドローンによるリアルタイム映像などを通じ、国籍や世代の異なるメンバーが協力して北大西洋横断に挑む姿を発信する。

 

大西洋を横断するThe Ocean Race Atlanticレースのコース

 

【The Ocean Race Atlantic概要】
開催期間:2026年9月1日~9月10日頃
開催コース:米国・ニューヨーク~フランス・ロリアン(約3,000マイル)
出場艇数:6チーム
参加メンバー:白石康次郎選手、ニコラ・ルンヴェン選手、サマンサ・デイヴィス選手、守屋有紗選手、アンヌ・ボージェ氏(オンボードリポーター)
 

MOLDINO