巨大ぼったくり慣習に喝!

国民の源泉徴収制度は国にとってなんて楽な制度なのだろう。
もともとは戦争費用を賄うために手っとり早い徴収方法として戦前にこの制度が出来たとされている。税金を取る側は民間と違って、頭を下げなくても金を集めることができるわけで、なんてったってウマイ話である。こんな楽な制度はない。

サラリーマンの所得はガラス張りで所得税は強制的に天引きされる。その上に、厚生年金、介護保険等も天引きされる。こういった社会保険料も税金と同じようなものだ。これらが、まともに社会に反映されるなら良しとするが、過去のいきさつからして、紛失した年金、箱モノ問題をはじめ、何百兆円という爆大な金が無駄になった。

私は年金問題、箱モノ問題を忘れない。忘れそうになったら、たまには思い出すようにしているくらいなので、脳になにかしらの病が見つからない限り、絶対に忘れることはないだろう。

なので、社会保障のためにも消費税を上げる・・・と言われても、従来のイキサツからして信用していいものかどうか眉をひそめてしまう。おそらくほとんどの国民がそう思っているに違いない。

このようなことに関連して、いつも温和な私が拳を震わせていることがある。
介護保険のことだ。
この問題は、われわれ老後の生活に大きく左右するので、言わせてもらうことにする。

基準段階が10段階ある。資料を見ると、合計所得金額で徴収額が変わってくる。
ここで疑問が生まれた。「200万円以上」と「500万円未満」が同じ扱いなのはなぜか。

考えてみると、年間合計所得金額が200万円と499万円は貧困度合いが違う。年金生活者の実生活では天と地の差があるといっていいだろう。このカテゴリーの中では、現役時代、平均的なサラリーマンだった層も含まれる。
おそらく日本で一番、介護保険料を取れる層であろう。

私が言いたいのは、年間約500万円あれば、工夫をすれば生活できるだろうと思われるが、たった1万オーバーしただけの201万円の方の生活は困窮するに違いないということだ。200万円と499万円の層が一緒になるなど、いくらなんでも大雑把すぎやしないか。一番徴収しやすい層を大雑把に扱うことに疑問を持つ。

一方、合計所得金額が800万円と1000万円じゃ生活レベルはそう変わらないと睨んでいる。このような所得の層はオーナー会社を経営している等の環境に身を置いている方が多いと思われ、全国の高齢者の中で一握りの方々であろう。

ちなみに合計所得金額の低いランク分けは125万円から200万円、125万円未満、80万円以上、80万円以下と細かく分けられている。

ボリュームゾーンである200万円から500万円未満を、せめて100万円区切りにすべきだろう。先述のとおり、生活レベルが201万円と499万円では、生活の困窮度合いが全く違うのだ。

もっと腹立たしく感じることがある。
“年間の年金額が18万以上”の方が対象の『特別徴収』だ。
「あー」も「うー」も言わせず、年金から天引きされる老人。
はっきり資料にはこう書いてある。

「ご本人の希望・申し出による納付の方法の選択はできません。」

年金が年間18万以上―――。(これらについてサラッと書いていることがなおさら腹立たしい)
低所得の方々はこの年金のほとんどが介護保険料になってしまう可能性だってある。しかも無理やり天引きされるのだから、どうやって生活するのか想像するだけでも悲惨である。

年金受給者の中には、自分のかけた年金があやふやになって、まともに貰えない人もワンサカいるという大事件まであった。

現在、多くの老若男女たちが暑い中、クーラーなどの電気代や食事代を節約しながら生活している。高齢者などは、体調不良でも孫にオモチャを買ってあげたくて、病院に行くのを我慢している人もいるだろう。

年金の責任も取らずして、失敗した政策にも目を向けず、国民から取れるだけ取って失敗の穴埋めをするなど言語道断だ。どこまでぼったくれば気がすむのだろう。
国民の所得は透明で当たり前で、国は不透明で良しとするこの風潮。それでも「仕方ない・・・」と指を咥えて納得しろというのか。

高齢者の年金受注額が年間18万円しかなくても無理矢理わずかな年金から保険料を口座から天引きするとは、いくらなんでも非情すぎる。国民の年金を滅茶苦茶にしときながら、とにかくムシリ取るのが先で、貧困老人が生活できなくても知ったこっちゃないという姿勢に憤りを感じる私。思わず、「この極悪、鬼畜、野蛮、破廉恥! きゃーっ!」と罵りたくなる。

最大の問題点は、本人の意向を無視して年金から天引きし、老人が生活できなくても「これが法律だから従え!」というこの姿勢である。

私個人の考えだが、本人の意向を無視したお金の取り方は、ペナルティーが付くうえ、なにより国民の『生活する権利が奪われる危険性』を孕んでいる。したがって、国は法律にひっかかる可能性もあるわけで、重大な問題であるといえよう。

こんなことばかりやっているもんだから、いくら税金で福祉を充実させるって言っても信用ならないのは当然であり、わが国の“巨大税金ぼったくり慣習”に、国民はもっと疑問を持ってもいいだろう。

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