大型立形旋盤「NVL1350シリーズ」を受注開始 森精機
森精機製作所は、大型立形旋盤「NVL1350T」、「NVL1350MC」の受注をこのほど開始した。
NVLシリーズは最大旋削外径が1,600 mmという大形立旋盤。
「NVL1350T」はタレットヘッド仕様で主にフランジワークを対象とした旋削加工専用機だ。NVL1350MCはATCを装備、大きな加工エリアでミーリング加工にも対応している。
大径ワーク加工のニーズに応える6つの特長
●高剛性●
【T仕様】ストロークを大径フランジワークサイズに特化、機械高さを抑えることで高い剛性を確保している。
【MC仕様】回転工具主軸にビルトインモータと大径ベアリング、対辺長さ380 mmの「ORC(オクタゴナルラム)」を採用、剛性を確保している。Z軸ストロークの延長には任意位置決めZB軸を採用、ワーク高さに応じてZB軸を昇降させることで、ラムの突き出しはできる限り短い状態で加工が可能である。
TおよびMC仕様は、どちらも全軸摺動面を採用、加工時の振動を抑制する。
●高精度●
【T仕様】タレットヘッドを採用、長時間の安定した加工が可能である。
【T/MC仕様】Z軸はツインボールねじで駆動、より正確な位置決め制御が可能である。また、ワークの直径計測が可能な機内ワーク計測装置をオプションで用意しており、より高精度な加工に対応する。更に、X軸スケールを標準装備、加工精度や位置決め精度の向上を図っている。
●生産性の向上●
【T仕様】市場ニーズを取り込み、ストロークを大径フランジワークのサイズに特化した。その結果、同等クラスの他社機より機械幅、機械高さ、据付面積がコンパクトになっている。単位面積当たりの生産性を向上が実現した。
【MC仕様】ATCダブルアームの採用でATC時間を大幅に短縮。ラムがマガジンまで移動して直接工具交換をする他社機と大きな差をつけている。またオプションとして油圧チャック仕様や2面シャトル式APC、ラックマガジン仕様も準備し、顧客の加工に合わせて最適な仕様を選ぶことができる。
●高い作業性●
【T仕様】チップ交換時には機内に入ることなく、間口の広い機外専用窓からアクセスし1回の割出しで複数のチップ交換が可能である。また、クレーンでのホルダ交換作業を考慮し、刃物台のホルダ取り付け面を水平に割出せる使い勝手のよさが特徴である。
【T/MC仕様】機内ステップを跳ね上げ、容易に機内を清掃できる。このステップは機外ステップの高さと同じで段差が無く、機内外への移動時に足を踏み外さないよう配慮している。また、テーブル両サイドにチップコンベヤを配置、切りくずを確実に機外へ排出する。
●MAPPSⅣ●
「NVL1350」シリーズの操作パネルには、新型高性能オペレーティングシステム「MAPPSⅣ」を搭載している。自動プログラミングソフトウェアで顧客のワークに合わせた対応が可能だ。業界最大クラスの19インチディスプレイ、左右に配置したカスタマイズ可能なソフトキー、そしてPCキーボードの採用により、快適な操作性を実現している。
●安全規格●
CEマーキング、UL規格、ANSIをはじめとする全世界各地域の安全規格に対応している。