高硬度鋼加工用 小径エンドミル「エポックディープボールエボリューションハード EPDBEH-ATH」を新発売 日立ツール

日立ツール(社長=田中啓一氏)がこのほど高硬度鋼加工用 小径エンドミル「エポックディープボールエボリューションハード EPDBEH-ATH」を新発売した。

近年、金型寿命向上のために被削材として高硬度鋼を使用するケースが増えているが、高硬度鋼を長寿命に安定して加工することは非常に難しく、放電加工に頼らざるを得ない状況であった。特に小径深掘り加工では、L/D(工具径に対する突出し長さの比率)が大きくなり、高硬度鋼を加工するには工具寿命や加工能率、安定性の面で非常に難しい加工になる。
そこで同社では、『エポックディープボールエボリューションハード』を高硬度鋼の小径深堀り加工をターゲットに商品化した。

2011年7月に発売したエポックディープボールエボリューションも小径深掘り加工をターゲットにしているが、今回発売のエポックディープボールエボリューションハードは55HRC以上の高硬度鋼切削に特化し性能を高めたことに加え、高硬度鋼加工用に刃形を最適化し、従来品と比較し高硬度鋼加工における安定性を向上させた。また、コーティングは新開発のATHコーティングを被覆して耐摩耗性も向上させ長寿命加工を実現した。高硬度鋼加工に最適な刃形、コーティングを採用することで、従来放電加工を行っていた加工も、切削加工での完全直彫りにより加工時間を大幅に短縮することができ、金型製作の加工時間短縮に貢献することができる。

■特長
(1)ダブルフェイス(2段逃げ面)
逃げ面を2つの面で形成することで切れ味と剛性を両立させました。1段目は微小な角度と微小な幅を持ち、摩耗の進行を食い止める効果があり、高硬度鋼を長寿命に安定して加工することができる。

(2)バックドラフト(強バックテーパ) 
バックドラフト形状の採用により、ビビリ振動の低減が可能です。高精度加工と工具摩耗の安定化が実現できる。

(3)複合首形状 
エポックディープエボリューションシリーズで採用された複合首形状を採用。耐折損性とたわみ抑制を両立し、高精度な加工が可能。

(4)ATHコーティング
ATHコートを採用しており、耐熱性と密着強度が向上、高硬度鋼を安定して切削可能。

用途は、40HRC~72HRCの高硬度鋼 (特に、55HRC以上の焼入れ鋼)
各種金型(プラ型・プレス型・鍛造型)にあるリブ溝や隅部分の仕上げ加工などの小径深彫り加工全般。Ø0.1~Ø2 (全158アイテム)。

価格は、\4,914~17,745(消費税込)。

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