大型旋盤の加工能力と小型旋盤の精度を持つ新しい「NLX4000」が発売開始! 森精機

森精機製作所は、高剛性・高精度CNC旋盤NLXシリーズの新たなラインアップとして、大径ワークの加工に対応する大型旋盤「NLX4000」の販売を開始した。

NLXシリーズの最大機種「NLX4000」は、クラス最大の主軸貫通穴径と摺動面幅を有する高剛性なCNC旋盤。高剛性な構造体に加え、最高出力37 kWの高出力主軸(標準)と最大トルク100 N・mの高トルク回転工具主軸(オプション)によって大径ワークの重切削加工に対応する。また、機体クーラント循環など高精度加工を実現するNLXシリーズのコンセプトも受け継いでいる。「NLX4000」は、大型旋盤の加工能力と小型旋盤の精度を併せ持った全く新しい大型のCNC旋盤だ。主な特長は以下のとおり。

①高精度
機体クーラント循環をはじめとした様々な技術による森精機独自の熱変位制御を施した。クーラントタンクには、加工精度に影響を及ぼすクーラントの温度を安定させるため708 Lの大容量タイプを採用している。熱変位をコントロールすることで熱変位量を従来機の1/3以下に抑制し、また、C軸の位置決めには周期誤差補正(特許出願中)を行い、位置決めの誤差を従来機の半分にしている。

②高剛性
全軸集動面案内のNLX4000は、面幅を最大で従来機の2倍に拡大することで、大型ワーク加工時の切削反力に耐えうる高い剛性と減衰性を実現している。主軸軸受内径にはφ200 mmの大径ベアリングを採用し、太く剛性の高い仕様である。高剛性な構造と主軸により、最高出力37 kW、最高回転速度2,000 min-1(Aタイプ)、1,500 min-1(Bタイプ)の高出力主軸の能力が最大限に発揮する。

③熟成と進化を遂げたBMT
刃物台に搭載している独自技術BMT(ビルトインモータ・タレット)は“進化”させることで、最高回転速度10,000 min-1を達成した。従来の6,000 min-1から大幅に回転速度を向上しながらも、10,000 min-1までの加速時間がわずか0.45秒という圧倒的な速さを実現している。また、12,000基以上の納入実績を元に“熟成”することで、ギヤ駆動の刃物台に比べて振動を1/3以下、刃物台の温度上昇は1/10以下にまで抑え、精度面でも大きな進化を遂げている。

高トルクミーリング主軸での重切削
高トルクミーリング主軸での重切削
さらに嬉しいことに「NLX4000」のオプションには最大トルク100 N・mの高トルクミーリング仕様を用意しており、これによりCNC旋盤において40番テーパのマシニングセンタと同等の重切削加工が可能となった。M30タップの使用や切削除去量の大幅な向上を実現した、クラス最高の刃物台である。

ほかにも作業性の向上を考慮した構造や、多様なバリエーション、そして省エネルギーなど豊富な魅力が満載のマシンである。

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