年頭所感(オーエスジー/森精機製作所/日立建機)

「立ち位置を見失わずに前進する」
●オーエスジー 代表取締役社長 石川則男

2013年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
また、東日本大震災、福島原発事故からの復興も、なかなか進展せず、被災された方々のご苦労を思いますと一日も早い復興を今年こそはと心より祈念申し上げます。さて、世界経済は欧州金融問題が需要を大きく減退させ、欧州地域のみならず新興国の輸出産業にも大きな影響を与え世界的に減速しています。また、尖閣問題に事を発した日中関係の悪化は、政治的関係ばかりか経済を含めて両国の将来を混沌たる状況に陥れました。

このような状況下、企業は、顧客のニーズの変化、グローバル経済の行方を大局的な視野に立った上で、自らの立ち位置を見失うことなく、次の変化に備えることが肝要であると考えます。混沌の中にも、成長地域、分野もまだまだ多く見受けられ、自社の強みをさらに強化し、新たなニーズを取り込めば、さらなる成長が期待できると考えています。当社は穴加工用切削工具では世界一になることを長期ビジョンとしていますが、自らの立ち位置をしっかりとしたものにするために品質、サービス、対応力、新製品開発など、成長を推進するための投資は2013年も惜しまない考えです。世界経済は混沌たる状況の中でも、自らの立ち位置を見失わずに、そして時代の変化に敏感に対応できる企業体質を目指してまいります。

最後になりますが、日本経済の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして年初のご挨拶とさせていただきます。

「品質をキーワードに社内外のイノベーションに取組んでいく」
●森精機製作所 取締役社長 森 雅彦

新年明けましておめでとうございます。

昨年は、欧州の金融不安や中国の経済成長鈍化、歴史的円高などわが国の工作機械業界を取り巻く環境は厳しい状況にありました。また、アジア・中東での外交問題も経営環境を不安定なものにする要因になりました。
しかし、アメリカ シカゴで開催されたIMTSや、ドイツでのAMB、イタリアでのBIMU、東京でのJIMTOF、といった国際工作機械見本市においては大変多くのお客様にご来場いただき、目標を上回る成果を上げることとなり、改めて工作機械に対する需要と期待の大きさを認識いたしました。本年は、新政権の政策運営にも注目が集まりますが、当社としても、引き続き予想される厳しい状況を乗り越えるべく努めてまいります。

本年は、品質をキーワードに社内外のイノベーションに取組んでまいります。お客様に向けては、製品本体の品質だけでなく、適切な機械加工のご提案や、迅速確実なサービスのご提供も重要な品質として提供してまいります。また社内においては、部品加工一つ一つの品質を向上させることで最終製品の品質も確保することができます。各工程の品質を確保することで後戻り作業を減らし、工場全体の生産性を向上させていきます。さらに、生産性の向上により、お客様へ製品をお届けするリードタイムを短縮いたします。

ギルデマイスター社との協業においては、さらに連携を深めてまいります。昨年は、ギルデマイスター社との共同出資のもとDMG MORI SEIKI Europe AGを設立し、欧州全域で販売・サービス事業の共同展開を開始いたしました。さらに、初めて共同開発した次世代コンパクトマシニングセンタ“MILLTAP700”の製造販売も開始し、ご好評をいただいております。本年は、両社の工場での相互生産をさらに進めるとともに、協業の範囲を広げ、お客様にとってよりよいサービスを提供するグローバル体制を強化してまいります。

ギルデマイスター社との協業や、今後のさらなるグローバル展開を鑑み、人材教育にもより注力する必要があります。英語をはじめとする語学力はもちろんのこと、グローバルなビジネスには語学力を基礎とした交渉力や対話力の向上が欠かせません。社員一人一人が考え実行に移すことができる企業人となり、卓越した交渉力と対話力を持って、社内外のグローバル展開を推し進めていく所存です。

世界中のお客様に、最適な製品を最適な納期とサービスでお届けするべく、工作機械の新しい価値と無限の可能性を追求してまいります。
本年も、変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

「種々施策をスピードを上げて実行し、新たな飛躍を図っていく」
●日立建機 執行役社長 辻本雄一

新年明けましておめでとうございます。2013年の年初に当たりご挨拶申し上げます。
昨年の経済情勢は日本の災害復興需要、米国の緩やかな回復はあるものの欧州の金融危機、中国・インド等の成長鈍化など不透明な状態でした。一方、政治の世界ではロシア・米国の大統領選挙や中国の指導体制の交代、我が国の総選挙・政権交代等があり変化の年であったと思います。

このような状況下、新しい年2013年を迎えました。世界経済は依然として不透明な状態ですが、各国の政治指導体制の確定もあり必ず回復してくるものと確信しています。
建設機械業界を展望しますと、現状、総体的な需要は下振れ局面にありますが中長期的には成長していくことは間違いありません。ただし、グローバルな競争環境はますます激しくなっていきます。また、世の中は急速に変化しています。変化に乗り遅れた企業は退場を余儀なくされます。我々は販売サービス、研究開発、生産調達、経営基盤の各分野においていかなる変化にも素早く対応できる体制を創り、この激しい競争に打ち勝っていきます。
今年2013年は十二支に中では巳年に当たります。巳年は新たな命が芽生える新生の年と言われています。我々も新生を期し、種々施策をスピードを上げて実行し、新たな飛躍を図っていきたいと思います。

最後になりますが、2013年が平和な明るい年になることを祈念しご挨拶とさせていただきます。

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