不二越が中国でロボットビジネスを拡大
不二越(社長=本間博夫氏)がこのほど中国でロボットビジネスを拡大すると発表した。
近年、中国では人件費の高騰、人手不足の顕在化などにより、製造現場での労働者の確保が一段と困難になってきている。これまで比較的、自動化が進展した自動車分野に加え、産業機械・一般産業分野においても人手作業の自動化・ロボット化ニーズが高まってきており、伸長するロボット需要を見込んでロボットビジネスを拡大するとしている。
同社では、従来からの取り組みとして2010年に那智不二越(上海)貿易有限公司にロボットビジネスセンターを設置しているが、ローカルスタッフを中心に50名体制に増強し、上海、転身、藩陽、北京、長春、広州に販売・サービス拠点を設置し販売網を拡充する。また、さらなる受注拡大に向け、販売・サービス拠点を大連・重慶に新設、中国全土に展開していく。ビジネスパートナーとしてシステムインテグレーターの数を倍増(2015年100社)する予定だ。さらに建設機械用油圧機器の工場で、同社製最新ロボットを活用した最新の生産ラインを構築し、カスタマーにモデルラインをアピールするとしている。
現地生産を開始する同社では、中国市場で現地生産・現地調達・消費開発をすすめることにより、既存カスタマーにタイムリーにサービス・商品を提供するとともに、新規カスタマーの開拓やQCDSに関するニーズを吸い上げ、中国市場のニーズに適したロボットを開発する狙いがある。
■現地生産の概要
・生産拠点:那智不二越(江蘇)精密機械有限公司(NJI)
・生産品目:高速ロボットSRAシリーズ、パレタイズロボットLPシリーズなど
・生産台数:2013年1,500台 2015年3,000台(年間)
・設備投資:20億円(~2015年)
最新の生産方式を導入し、組立工程の自動化・スキルレス化をすすめる
・生産開始:2013年2月~
・調 達:全量現地調達化を基本に、ローカルサプライヤーの開拓をすすめる
・商品開発:テクニカルセンターをNJI内に設置(R&D機能、ショールーム)