タンガロイが新ラジアスカッタ 『FixRMill』(フィックスアールミル)発売
タンガロイ(社長:上原好人氏)は、新世代のラジアスカッタ『FixRMill』(フィックスアールミル)をこのほど発売した。
『FixRMill』は、近年増加している複雑形状部品の荒加工に最適な丸駒インサートを使用したラジアスカッタ。
複雑形状部品を5 軸加工機や複合加工機で加工する場合、工具と加工物の相対位置を自由に選べる反面、切込みが変動しやすいので、丸駒インサートを使用するラジアスカッタが適しているが、このような加工方法では、工具と加工物の位置関係によっては、切削抵抗がインサートの締め付けねじを緩める方向に作用する場合があり、『FixRMill』は、これを防止するために独自の回転防止機構を採用している。
この新機構はインサートの底面に星形の凹部と、カッタボディのインサート座面に設けた独自形状の凸部とを組み合わせることで、インサートを確実に保持する。さらにこの新機構は、加工時の切削力をインサートを保持する方向に変換しているので、インサート保持力が向上し安定した加工を実現している。
また、このインサートは切込みの少ない一般加工の場合は6 コーナ使用可能で、前述のような複雑形状部品の加工でも3 コーナの使用が可能である。インサート材種には、新開発のPVD コーティング膜、表面平滑化技術「PremiumTec」(プレミアムテック)を採用し、二相ステンレス鋼など難削材の加工に最適なAH4035 をはじめ、実績のあるAH725、AH130 の3 種類を設定し、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、耐熱合金など多種多様な被削材に対応する。
■主な特長
●切削力をインサート保持力に変換する独自の機構を採用。
●回転防止機構により、ねじの緩みを防ぎ安定した加工を実現。
●ボディはシャンクタイプとボアタイプで、φ32mm~63mm の6 アイテムをラインナップ。
●インサート材種には、以下の3 種類を設定。
・二相ステンレス鋼のような難削材に適した新材種「AH4035」。
・幅広い被削材に対応する汎用の「AH725」。
・一般的なステンレス鋼に最適な「AH130」。
●すべてのインサート材種に表面平滑化技術「PremiumTec」を採用し、安定した長寿命を実現。
■主な形番と標準価格
●ボディ
ERP12R032M32.0-03 38,300 円 (税込み 40,215 円)。
TRP12R050M22.0E05 54,100 円 (税込み 56,805 円)。
全アイテム: 6 形番。
●インサート
RPMT1204EN-MJ AH725 1,250 円 (税込み 1,313 円)
全アイテム: 12 形番。