NSKが大型ギヤボックス用「高負荷容量円筒ころ軸受」を開発 ~風力発電機など大型のギヤボックスの信頼性向上に貢献~
2013年02月26日
日本精工(社長=大塚 紀男)は、従来品に比べ負荷容量を高めることで、長寿命化を実現した大型ギヤボックス用「高負荷容量円筒ころ軸受」を開発した。同社では風力発電機などの重荷重下で使用される大型のギヤボックス向けに本製品を拡販し、売上として2015年にグローバルで10億円/年を目指す。
風力発電機や鉱山機械などの大型産業機械のギヤボックスでは、重荷重を支えるために円筒ころ軸受が広く使用されているが近年、風力発電機では、発電量を増やすため大型化が進んでいる。また、鉱山機械は、新興国の発展に伴い、365日24時間稼動など、過酷な条件下で使用されており、これらの大型ギヤボックスに用いられる軸受には高い信頼性が求められる。これらのニーズを受け、同社では大型ギヤボックス用として負荷容量を高め、高い信頼性を備えた円筒ころ軸受を開発した。
本製品の特長
(1)ころ数増による寿命の延長
軸受のころ数を増すことにより、ころとリングの接触部の面圧を低減させることで負荷容量を大きくさせ、寿命を延長した。
(2)保持器形状の最適化による保持器応力の低減
ころ数を増すと保持器の肉厚が薄くなり保持器強度には不利になるが、保持器形状の最適化により柱部への応力の集中を抑制し、充分な強度を持つ保持器を実現した。