DMG/MORI SEIKIが5軸切削加工コンテスト「MACHINING EXPERT」をサポート!
森精機製作所(社長=森 雅彦氏)はこのほどDMGと共同で、ドイツ ハノーバー大学 生産工学・工作機械研究所(IWF:Institute of Production Engineering and Machine Tools)が主催する5軸切削加工コンテスト「MACHINING EXPERT」を技術パートナーとしてサポートすると発表した。
同社では、2004年より切削加工業界全体の技術・技能の交流と向上を目的として、加工技術を競う「切削加工ドリームコンテスト」を開催しており、このコンテストは今年で10回目を迎え、また、累計応募点数は1,000点を超え好評を博している。今回DMGから、世界最大工作機械見本市の1つであるEMO2013にて、“このようなコンテストを是非グローバルで開催したい”と提案があり、「MACHINING EXPERT」を開催することになった。
コンテスト開催にあたり、切削加工において世界的に権威のあるドイツ ハノーバー大学のBerend Denkena教授を中心に、日本からは慶應義塾大学理工学部長の青山 藤詞郎教授、北米地域からはブリティッシュコロンビア大学のYusuf Altintas教授らによる審査委員会が設置された。審査委員会メンバーは、生産工学分野で国際的に認知されている国際生産加工アカデミー(CIRP)の主要メンバーでもある。
このコンテストでは、DMG/MORI SEIKIの5軸加工機により加工されたワークが対象で、完成品だけでなく、工程の一貫性・工程集約・ワークの複雑さなど、アイデアから製造までの一連のプロセスが、厳正かつ公正に審査される。最終選考ののち、受賞者を2013年9月にドイツ ハノーバーで開催されるEMO2013に招待し、贈賞式を行う。また、EMO2013の特設エリアにて作品を展示し、後日作品集の出版を予定している。
応募締切りは6月30日となっている。
■コンテストの理念
効率的な製造には、技術力の高い従業員と高い生産性を誇る工作機械が欠かせないが、それ以上に工程計画が効率性に大きく影響している。しかし現状では、切削加工の工程を計画するために利用できるのは、大手数社が提供しているCAMソリューションに留まっている。このため企業では、よりよい加工を実現するため、独自にCAD/CAMのプロセスに修正を加えている。こうした取り組みの中で、製造元の会社と共同で製品の開発を進める企業も珍しくなく、そこから革新的な加工技術が誕生することもある。コンテストは、このような独自のアイデアと努力で生まれた隠れた技術を発掘し、称えることを理念としている。
■応募資格、締切
企業、大学、その他教育機関。応募条件は技術パートナーであるDMG / MORI SEIKI、もしくはいずれかの5軸加工機により加工されたワークに限られる。グループ参加(複数社)でのご応募も可能。
応募専用サイトは下記をクリック↓↓
www.machining-expert.com
*締切:6月30日
■審査員
審査は公正を期すため、このコンテストを開催する機関とは独立した専門家により行われる。審査委員会は、生産工学分野で国際的に認知されている国際生産加工アカデミー (CIRP)の主要メンバーで構成されている。その卓越した研究成果のみならず、これまで企業と具体的な問題解決に向けて多くの共同研究を積んできた実績によって、厳正かつ公正に審査される。
・Berend Denkena教授(工学博士)
ハノーバー大学(ドイツ) 生産技術・工作機械研究院
・Yusuf Altintas教授(工学博士)
ブリティッシュコロンビア大学(カナダ) 生産自動化研究所
・青山 藤詞郎教授(工学博士)
慶應義塾大学 理工学部長
◆ハノーバー大学
Karl Karmarsch氏が、後に生産工学専攻となる「機械術」を率いて「ハノーバー高等職業学校」を1831年に設立し、現在のハノーバー大学の基礎を築きた。今日では、約21,000人の学生が理工学部、心理学部、社会学部、法学部、経済学部で学んでいる。
◆生産工学・工作機械研究所(IFW)
ハノーバー大学 生産工学・工作機械研究所(IFW)は180年の歴史があり、この分野においては有数な機関の一つ。工作機械や数値制御にとどまらず、生産計画や組織体制に至るまでの生産プロセスのサポートを提供し、革新的な技術を追求するだけでなく、環境に優しい理想的なソリューションの創出を推進している。