重工産業向け「耐摩耗性向上長寿命 密封自動調心ころ軸受」を開発 ~長寿命化によりメンテナンスコストの低減に貢献~ NSK

日本精工(社長=大塚 紀男氏)は、鉱業、鉄鋼・非鉄業などの重工産業用設備に使用される軸受として、耐摩耗性を向上した長寿命・密封自動調心ころ軸受を開発した。この製品は、従来品に比べて、長寿命化を達成したことで、設備の安定稼動とメンテナンスコストの低減に貢献する。同社では本製品の売上として2016年度に5億円/年の売上を目指す。

世界的な都市化や人口増に伴い、新興国を中心に鉱業、鉄鋼・非鉄業向けの需要は拡大を続けているが、これらの設備では、365日24時間稼動、更には高温、異物、冷却水の浸入等、非常に過酷な条件下で使用されており、そのため、グリースを密封した自動調心ころ軸受*が広く使用されている。近年、設備のコンパクト化による軸受のサイズダウンや設備能力の増大化による負荷荷重増大のため、軸受に掛かる荷重が増大傾向にあり、短期間でのメンテナンスの実施や補修によるメンテナンスコストの負担増大が課題となっていることを受け、同社では、重工産業向け設備機械用にメンテナンスコストの低減を可能にした「耐摩耗性向上長寿命 密封自動調心ころ軸受」を開発するに至った。

*自動調心ころ軸受は、ラジアル負荷能力が大きく、重荷重、衝撃荷重のかかる用途に適している。この軸受は、外輪の軌道面が球面で、曲率中心が軸受中心と一致しているため、内輪、転動体、保持器は外輪に対して自由に傾くことができ、調心性がある。

●新グリースによる耐摩耗性の向上
自動調心ころ軸受は、転動体と外内輪軌道面間の接触部にて純転がりでなく、滑りを生じながら回転する差動すべりが発生する。この軸受は、過酷な使用条件下で使用されると、差動滑りによる油膜切れが起きやすく、この結果摩耗が発生し、軸受損傷にいたることがある。同社では、今回、グリース性状を大幅に見直し、過酷な使用条件でも転動体と外内輪軌道面間に十分な油膜を確保し、油膜切れを起こさないグリースの開発に成功した。この開発品は、従来品と比較し、軸受軌道面の耐摩耗性を約10倍に向上し、長寿命化を達成している。製品は、外径サイズ90mm~280mmまで幅広く取り揃えており、鉱業、鉄鋼・非鉄業など、重工産業用設備全般に対応する。

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