「INTERMOLD2013」各社の見所はコレだ!

INTERMOLD2013/金型展2013」(主催:社団法人日本金型工業会)ならびに「金属プレス加工技術展2013」(主催:一般社団法人日本金属プレス工業協会)が、4 月17 日(水)から20 日(土)まで4日間にわたり東京ビッグサイトで開催される。開催規模は344 社・団体、820 小間となり、金型・金属プレス加工の最先端技術が集結する専門見本市として注目を集めている。

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ここで各社の見所を紹介する。(アイウエオ順)
(イワタツール、オーエスジー、大阪機工、ダイジェット工業、大昭和精機、日進工具、日立ツール、牧野フライス製作所、森精機製作所、安田工業、ユキワ精工、碌々産業)

「硬度が高いほど性能を発揮! トグロンⓇハードドリル」 イワタツール

イワタツールはHRC40~72の焼入鋼用に加工が可能なトグロン®ハードドリルを出展。トグロン®ハードドリルは被削材の硬度が高いほど他の製品に比べて圧倒的な性能を発揮する。また、従来の高硬度加工用ドリルに対し、HRC50以上の被削材においては、5倍以上の加工速度と、3倍以上の高寿命を達成した。そのため、金型をはじめとする熱処理済みの高硬度の被削材において、ドリルによる切削穴あけを、コスト、加工時間共に十分実現可能にすることが出来る。

イワタツールでは、このトグロンハードシリーズに20D以上の深穴加工が行えるトグロンハードロングドリルを発表した。樹脂金型のイジェクターピンや、冷却穴などの加工がマシニングセンターのみで集約して行え、ワイヤカットや、細穴放電の行程が必要なくなり、リードタイムを短縮することが可能になった。
SKD11 HRC60の焼き入れ鋼の加工ではφ2mm 深さ41mmの貫通穴を、加工時間40秒、寿命80穴以上を達成した。条件をさらに落とせば150穴以上の加工も可能である。穴精度はH7以上が可能である。

「インデキサブル工具のプレミアムブランド“OSGフェニックスシリーズ”の新製品を発表!」 オーエスジー

OSGはインターモールドで刃先交換式(インデキサブル)工具のプレミアムブランド“OSGフェニックスシリーズ”の新製品を発表する。5月発売予定のヘッド交換式ドリル「PXD」、インデキサブルドリル「P5D」、4コーナ肩削りカッタ「PSF」をはじめ8月発売予定の仕上げ用ラジアスエンドミル「PFR」を出展、発売前の新製品がズラリと並ぶ。

その他、不等リードの「サイレントラフィングエンドミルシリーズ」や、金型の直彫り、深部加工に有効なフェニックスロングネックボールエンドミル(4月発売)、幅広い被削材・切削速度領域に対応オールマイティタップシリーズ(3月発売)など各種新製品も取り揃え、インデキサブル工具、ソリッド工具の豊富なバリエーションと総合力でトータルソリューションを提案する。

なお、オープンセミナーでは、「新コンセプト、モジュラーシステム&機械に優しい高能率荒加工」と題して、ヘッド交換式エンドミルや、ビビリ振動を抑え高能率荒加工を実現するラフィングエンドミルによる加工を紹介する。セミナーは、4月19日(金)13:30~14:15、東4ホール オープンセミナー第1会場にてOSGの開発担当のエンジニアが講演する。

「OKKを象徴するマシン“VM53R”などプレゼンも見所!」 大阪機工

OKKは同社のベストセラー機「VM5Ⅲ」を一新させた立形マシニングセンタ「VM/53R」と、高速高送りによる高面品位加工をアピールする立形マシニングセンタ「VB53」の2機種の加工内容や特徴をオペレータがモニター及びマイクを使用しプレゼンを行う予定。

「VM53R」は、さらなる重切削を可能にするため本体を適正肉厚にし、各部ダイヤゴナルリブ(角リブ構造)を適正配置し、剛性と吸振性の向上を実現している。X軸移動量:1050㎜、Y軸移動量:530㎜、Z軸移動量:510㎜と幅広いストロークを確保していることも魅力。オプションでロングテーブル使用を準備することもでき、幅広なワークにも対応可能だ。また、カバー全面から主軸までの距離を780㎜、テーブルまでの高さを920㎜と接近性が飛躍的に良いと好評のマシンだ。

クラス最大級の主軸トルクも注目である。主軸トルクを最大限に活かすため、主軸軸受に大径ベアリングを採用することで高い主軸剛性を確保している。主軸冷却では、主軸発熱を抑制する十分な冷却能力のあるオイルクーラーを標準装備。電源容量を同じ主軸トルクのビルトインモータに比べ30%も低減させ、LEDも装備されており、ECOとパワーを両立させている。

「高硬度材の直彫加工用工具をメインに展示」ダイジェット工業

ダイジェット工業は今回、高硬度材の直彫り加工用工具をメインに展示。
特に注目すべきは、小径・多刃仕様により高速・高能率加工を実現する「QMミルシリーズ」に60HRC以上の高硬度材加工用チップを追加したことだ。

「QMマックス用ミラーチップYPHW10形」は、高硬度材の高能率かつ高精度な底面・側面仕上げ加工を追及したチップで、硬度60HRCのワークの側面仕上げ加工に切削速度160m/min、加工面粗度Rz=0.6μmの高速・高精度加工を実現し、「QMミル用ハードチップEOHW06形」は、高硬度材の高速・高能率加工に最適な刃先形状を追及し、超多刃仕様により究極の高速加工が特長だ。いずれのチップも高硬度材の高速ドライ加工において長寿命の新材種JC6102を採用している。また、タングステン、コバルトを一切使用しないエコロジー材種「CT500シリーズ」も注目である。レアメタルのタングステンカーバイド、コバルトを一切使用せず、超硬と同等の硬さと靱性を実現したエコロジー材種。800℃の高温下においても酸化しにくく、特性をキープできる。また、すべりが良く、絞り・シゴキダイスや温間・熱間鍛造金型に最適であり、用途に合わせて材種ラインナップを追加致した。

なお、テクニカルワークショップとして同社の浜田知宏開発グループ長が「ここまで進化!高硬度材の高能率荒・仕上げ加工」をテーマに金型加工の最新技術の講座を開催する。
(テクニカルワークショップ:4月20日(土)13:00~14:00会議棟609会議室)。

「ハイドロチャックの先端穴から給油できるのはBIGだけ!」 大昭和精機

BIGの愛称で知られる大昭和精機は今回、他にはないハイドロチャックに先端穴から給油できるジェットスルータイプを展示する。

この製品は干渉対策を極めたスリムなボディは高精度5軸加工機による機械回り、ワーク干渉等の問題を解決し、刃具寿命アップに大きく繋がる最適な造りになっている。
特長は振れ精度、4d先端3μm以下でありながら先端外径MIN.φ20㎜、MAX35,000min⁻1のスリムなボディと高速対応であること。レンチ1本で簡単チャッキングも嬉しい。5軸加工を考慮して干渉対策を極めたこの製品を使用すればクオリティの高い加工が実現する。

「超硬合金への直彫り加工用エンドミル“PCDRB”を発表」 日進工具

精密・微細加工分野を開拓するエンドミルメーカーとして、高精度・高能率・コスト削減に貢献する各種エンドミルを開発している日進工具。今回のINTERMOLDでは金型材料として発展が期待されている超硬合金への直彫り加工用エンドミルとして、PCDボールエンドミル「PCDRB」を発表する。3次元仕上げ加工において、ナノレベルの面粗さを得られ、磨きレスが可能となる。

また、昨秋に発売を開始したPCDスクエアエンドミル「PCDSE」や、各種小径CBNエンドミルシリーズなど、“付加価値のあるものづくり”に貢献する各種小径エンドミルを展示する。このほか、最適な工具軌跡の出力を後押しすることを目的に、C&Gシステムズ社と共同でCAMシステムの開発を行い2012年12月発売したが、工具だけではなく各種要素技術も含め新たな加工を提案する。

4月19日(金)11時~12時「硬脆材切削加工用工具のご紹介と加工技術について」をテーマにテクニカルワークショップを開催する。

「高能率加工工具を展開」 日立ツール

日立ツールは今回、高能率加工工具を主体に展開。今回展示する新製品は、高能率なマシニング加工を実現するための工具、「アルファデュアルフェイスミルASDF/ASDH」。1種類のインサートで高送り加工(ASDF形)と高切込み加工(ASDH形)の2種類のホルダに対応し、加工環境に合わせた高能率加工を可能とした刃先交換式正面フライス。高送りタイプ(ASDF)と高切込みタイプ(ASDH)の2種類のボディに対応したインサートで、様々なマシニングセンタの能力をフル活用する。

また、4枚刃ボールエンドミルでも安定して高能率加工でき、従来2枚刃の2倍以上の能率と工具寿命までの総切くず排出量にして4倍以上の性能を実現する「エポック ハイハードボールEHHB-ATH」も展示する。

「厚物ワークの加工能率をアップ! 複雑な形状加工にも威力を発揮する“ワイヤ放電加工機Uシリーズ”」 牧野フライス製作所

牧野フライス製作所は、発表したばかりのワイヤ放電加工機「U6」と「U6 H.E.A.T」を展示する。この製品は昨年10月に販売したU3の姉妹機になる。なお、「U3」、「U6」は、アメリカ市場での部品加工において高い評価を得たマシンDUOシリーズに変わる機種となる。

厚物ワークの加工に極めて効果的な「U6」は、1回の加工で高い真直精度(5µm)を誇る。厚板400mmまでの加工で加工回数を4回から3回に削減したが、これは一般プレス金型や部品加工で形状精度の向上や磨き工程削減のために要求されるRz5µm以下の表面粗さが3回加工で得られることを意味し、従来、この表面粗さを得るためには4回の加工回数が必要であったが、加工時間の短縮とワイヤ電極の消費量が削減することにより、ランニングコスト低減にも貢献する。

ワイヤ放電加工の90%は、凹凸した複雑な形状のワークや取り付け治具などにより、加工ヘッドが加工部に接近できない。この場合、加工液(冷却液)が十分に放電部に供給されないため、加工速度が上がらない(通常の加工)。特に厚いワークではその傾向が強くなるが、そこで威力を発揮するのが複雑な厚物形状の生産性を高めるワイヤ放電加工機「U6 H.E.A.T」である。高剛性な機械構造、高圧加工液噴流制御、大量の加工液を処理する専用装置など、技術要素もぎっしり詰まっているマシンである。

「金型加工の効率化を実現するソリューションを提案」 森精機製作所

森精機製作所は、5軸加工機やレーザ加工機を中心に最先端の工作機械4機種を展示し、
最新の金型加工技術を紹介する。工程集約や、被削材、ワークなど様々な観点から金型加工の効率化を実現するソリューション提案する。

「HSC 55 linear」は高速主軸とリニアドライブが特長の5軸制御マシニングセンタ。リニアドライブによる最高80 m/minの高速送りにより切削送り速度を高め、切削加工でありながら研削加工に匹敵する面粗度Ra 0.23 µmを達成している。また、立形マシニングセンタ「NVX5100Ⅱ/40」には加工時に発生する粉じんを加工時に刃先から吸引して回収するゼロチップを搭載し、切りくずの堆積が課題となる深堀り加工のソリューションを展開、粉じんの回収により機内の清掃時間を大幅に削減でき、非加工時間の短縮、保守性向上を実現。作業者の健康被害を考慮した一歩先ゆくマシンである。他にも旋盤でありながら多彩なツーリングを使用し、旋削・ミーリング加工の工程集約をCNC旋盤「NLX2000SY/500」が披露、金型のシボ加工にはレーザ加工機「LASERTEC 65 Shape」を用いた画期的な加工方法を提案してくれる。

20日(土)には、加工現場のランニングコストの低減に貢献するセミナー「省エネ・生産性向上を意識した先端加工技術のご紹介」を開催する。

「高度なユーザーニーズを満足させるマシン群を展示」 安田工業

安田工業は今回、“医療機器”、“IT関連”、“小型精密金型”に代表される微細加工分野をターゲットに開発したマシン「YMC 430VER.Ⅱ」を展示する。このマシンは、全軸リニアモータ駆動により、高速・微細運動においても高い形状精度を実現。徹底した熱対策により、長時間にわたる高精度加工が可能であり、振動源の分離などの振動対策により、加工面性状を向上した。総合的な機械システムの信頼性で汎用機レベルの取扱で高精密加工を実現した。

また、高精度なコンタリング加工を含む金型加工に卓越した能力を発揮し、高度なユーザーニーズを充分に満足させる優れた能力を備えた「YBM640V Ver.Ⅲ」も展示する。このマシンは、門型構造を更に改良を加え伝統の高精度加工の信頼性を一段と高いものとしている。大径・短リードボールネジ採用でより高いサーボ剛性を実現。小型機械部品の高精度加工、及び高精度な金型加工に最適であり、独自の機体温度制御装置により常に安定した高い機体精度を維持している。

「総合芯振れ精度5µm保証! “スーパーG1チャック”」 ユキワ精工

ユキワ精工は、同社の人気製品「スーパーG1チャック」を展示する。
この製品の注目すべき点は、本体、ロックナット、コレットのバラツキを極限まで追求し、独自の「総合芯振れ精度5μm保証」を実現した点である。工具の磨耗も減ることで結果としてドリル1本での加工数量が増えたという事例もある。振れ精度が良いので工具費を抑えることになる。ユーザーのコストダウンに大きく貢献する製品として要チェックだ。

同社のCNC円テーブル(ロータリーテーブル)は、マシニングセンタ、タッピングセンタ、また専用機に連動搭載され、自動車部品、IT関連部品をはじめとする多くの部品加工に幅広く使用されている。使いやすさ、高剛性、高精度、耐久性で生産の合理化、コストダウンに幅広く貢献している。今回、売れ筋モデル「JNCHシリーズ」も展示する。この製品は、①高速割出、②精密割出、③抜群の防水性を特長としており、見所も満載である。

「限りなき実加工精度の追求! 加工サンプル群も豊富に展示!」 碌々産業

超硬切削、磨きレス高面品位加工など、様々な極小径微細加工領域を切り開く碌々産業。今回は「限りなき実加工精度の追求 ~微細加工機のリーディングカンパニーからの提案~」をテーマに人気マシン「MEGA S」を展示する。見所は“高能率超硬切削加工”をメインとした現状の加工方法から新規加工提案を分かりやすく理解できる内容のサンプル群を展示していることだ。

今回展示する「MEGA S」は、門型構造のキーポイントである“コラム一体ほこら式クロスレール”を一体化した基本構造を採用している。カテナリ曲線で中央部の剛性をアップしたクロスレール、コラムが上下左右ほぼ4正方形をした低重心構造によりクラス最高水準の剛性と減衰性を実現した。また、テーブル作業面高さを750mmに設定し、加工視認性と作業操作性の両立を徹底解析するなど、毎日の作業負担を大きく軽減する。
同社の「ハイレベルの高精度・微細加工をお客様に実現していただきたい」という思いが詰まった展示内容となっている。

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