セコ・ツールズの PCD ドリルがより高度な複合材の穴加工を向上させる!

セコ・ツールズの新製品である CX1 および CX2 超硬多結晶ダイヤモンド(PCD)ドリルは、複合材の穴加工において、工具寿命、生産性、品質の向上を実現するとして早くも注目されている。

CX1 および CX2 は、従来の PCD チップ、ベインチップ、または二重にロウ付けが施されたチップ設計とは異なり、超硬ソリッドドリル本体に超硬 PCD ドームと超硬 PCD キャップを個々に装着することで、層間剥離や繊維の未切断を防ぐことができる特長を持つ。

同社では、新しい PCD 技術により、複合材ドリルの業界初の PCD 3 溝形状(CX1)の開発にも成功している。

CX1 および CX2 ドリルは同社によると、「現在入手可能な中で最も鋭利で強靭な切刃が使用されている」としている。この性能を実現できるのは、新製品のドリルが、ダイヤモンドコーティングのドリルよりもかなり鋭利な超硬 PCD チップを採用しているためとのこと。

ダイヤモンドコーティングはドリルの切刃を包み込むため、実際には切れ味が鈍くなるとのことで、新製品の超硬 PCD チップドリルの優位性を、①高速の切削速度、低摩擦、高い熱伝導率、複数回の研磨が可能なこと、②工程の信頼性が高いこと――としている。

複合材を効率よく加工をするためのCX1 の 3 溝形状の特長は、穴の安定性が高まるだけでなく、振動が抑えられ、より滑らかな丸みを出すことができることである。さらに、CX1 のドーム形のチップは倍角の形状になっているため、複合材のみの加工で繊維の未切断や層間剥離を大幅に削減できる。また、ドームキ ャップにより、ドリルポイントを 3 回まで品質再生および再研磨できるようになっている。

CX2 は平面形状のドリルポイントで、アルミニウムやチタンの層が積み重なった複合材の加工に適している。この形状の PCD キャップを使用するのは、ドリルポイントが 180 度で、切り屑分断性と排出機能に優れているためであり、金属と複合材の層を移動する際に金属チップが穴を傷つける危険性が低くなる。その結果、複合材の表面をきれいに仕上げることができる。

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