第7回環境大賞はオーエスジーが受賞 日本工具工業会

日本工具工業会(理事長=堀 功氏)が、11月25日、東武ホテルレバント東京で「第7回環境賞表彰式」を開催した。

この賞は自主行動計画に基づいて、温暖化対策エネルギー起源二酸化炭素を2004年度に基準年として、絶対量及び生産高原単位を削減する改善活動と、廃棄物の総量削減及びリサイクル率向上活動の両面から2012年度の環境調査結果を厳正に評価したものである。

1.環境大賞 
●オーエスジー

高い完成度で維持されている環境マネジメントシステムのもとで環境管理活動が進められ、近年の生産拡大の局面であっても、省エネルギー、再資源化の取組み目標を達成。一例としては空調のインバータ化、事務所照明のLED化などの現場単位の省エネ改善を地道に積み上げ、全体としての成果(原単位エネルギー使用量9.8%削減)に繋げる環境管理活動は高く評価される。また、積極的な環境教育、社会貢献活動も他社の基本となるものである。

2.環境特別賞
(1)地球温暖化防止
●宇都宮製作所(58%)、●高周波精密(28%)、●不二越(32%)
*( )内数値は2009年比 削減率。

リーマンショック後の2009年は生産縮小により、各社ともCO2原単位排出量を増加させ、これまで以上の対応に迫られることになった。2010年以降のCO2原単位排出量推移を見たところ、各社の環境管理活動の効果が現れ改善をしてきている。中でも上記3社においては確かな効果をあげ2012年まで3年連続CO2原単位排出量を削減している。

(2)廃棄物対策
●三菱マテリアル

砥石の再資源化など廃棄物対策の活動を継続的に取組み再資源化率は毎年向上。
(79.41→83.03→83.13→93.06→93.14→96.57→96.58→97.83→99.03%)
2012年度は99%に到達し、その活動は他社の模範と評価される。

3.環境貢献賞
(1)エコプロダクト部門
●オーエスジー

対象:Phoenix PXD フェニックス ヘッド交換式ドリル
技術の特徴
・ボデー部が繰り返し使用可能なヘッド交換式ドリル
・独自の締結により、ねじを使用せずに取り扱いに優れた締結を実現
[結果]
省資源:超硬ソリッドドリル比 1/4
廃棄物:超硬ソリッドドリル比 1/4
装着時間の大幅削減

●三菱マテリアル
対象:スマートミラクルエンドミル
技術の特徴
・「熱伝導性が低く、加工硬化しやすい」Ti合金やステンレス鋼などの難削材を高能率かつ超寿命な加工を実現
・平滑表面とシャープエッジの両立を実現させた「ゼロミュー・サーフェイス処理」を新開発
・アーク放電制御技術による皮膜組織の最適化を図った「スマートミラクルコーティング」を新開発
[結果]
加工能率:従来比3倍(1刃当たり送り0.14mm/tooth)
加工寿命:従来比8倍(SUS304キー溝加工400個超え)

●不二越
対象:アクアドリルEXフラットシリーズ
技術の特徴
・フラット先端角により傾斜面への高能率加工が可能
・裏バリの発生を抑制し、バリ取り工程を大幅に縮減
・超微粒子超硬合金とアクアEXコートにより高速性能、耐久性を向上
[結果]
省資源、廃棄物削減:従来比1/2(使用工具2種2本→1種1本)
CO2削減:65%削減(加工時間1/3)

(2)エコファクトリー部門
●田野井製作所
技術の特徴
スクリューコンプレッサーの変更による省エネ活動
・既設コンプレッサーを小型化、インバータ化することにより平均消費電力を大きく削減
・スケジュール運転を可能としコンプレッサーの無駄な運転をカット
・小型化、インバータ化で騒音も減り、作業環境も改善
[結果]
・電力使用量:前年比25%削減(53,169→40,038kwh/月平均)
・年間電力量削減:157,568kwh

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