NSKが「モジュール化対応高機能電動パワーステアリング」を開発

日本精工(社長=大塚紀男氏)は、グローバルに展開される複数の車種に対して、共通の設計で対応可能な「モジュール化」に最適な電動パワーステアリング(以下EPS)を開発した。この製品はグローバルに生産される車種において、各地域で要求される様々な高機能なニーズに対して幅広く対応可能であり、更に軽量化と安全性の向上を大幅なコストアップを抑えている。同社ではこの製品の売上を2017年に350 億円を目指すとしている。特長は以下のとおり。

(1)高機能化に対応
EPS を制御するECU には、従来の2 倍以上の高い演算性能を持たせ、パーキング・アシストやレーンキープから将来を見据えた自動運転の支援までを想定したグローバルに多様化する高機能なニーズに対応できるソフトウェアである。

(2)機能安全の確保
ECU には2 つのプロセッサを持つマイコンを採用し、相互の状態をモニターすることで、高精度で高速な故障検知機能を実現し、EPS の安全性を高めた。

(3)軽量化
放熱ヒートシンクなどの小型化、部品点数の削減、シンプルな構造などにより、ECU を従来品に比べ24%軽量化、さらには小型化も実現。このほか、モータの小型化も含め、全体で約10%の軽量化を実現した。

(4)大幅なコストアップを回避
既存のEPS の構成部品を活用し、多様な高機能ニーズにソフトウェアの仕様変更で対応可能にしたことで、コストアップを抑え、開発期間の短縮も可能にした。

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