「一段飛躍の年に」 ベア工

日本ベアリング工業会(会長=本間博夫氏)は、1月14日午後5時より都内の東京プリンスホテルで新年賀詞交歓会を開催した。



本間博夫会長
本間博夫会長
冒頭、本間会長が参会者にお礼の言葉を述べたあと、「わが国の経済は設備投資に持ち直しの動きが見られるものの、輸出が減少しているなど景気は足踏み状態の感じが強くなっております。先行きにつきましても新興国の成長の下支えは期待されますが、円高やデフレなど依然として不透明な状態にあると言わざるを得ません。こうした中で、ベアリング業界では平成22年度、生産額を6200億円から6500億円、前年度比で2割弱の増加としております。今後も厳しい状況が予想されていますが、昨年1年間を振り返りますと、リーマンショックの反動増とはいえ、生産額が昨年1月から毎月連続して前年実績を上回り続けております。今年はこのトレンドに弾みをつけ、この目標を確実に達成し、さらには上乗せができるよう強く願っているところであります。本年こそは回復の道のりから、いよいよ一段飛躍の年にしたい。日本ベアリング工業会では、本年も山積する課題の解決に向けて積極的に事業を推進していく所存です。国際関係では、偽造品対策、米国との通商問題、ISOへの貢献などがあり、国内にあっては地球環境対策と中小企業振興があります。まず、偽造品対策については、1年前にジェトロ上海IPGにおけるワーキンググループを立ち上げたところですが、経済産業省のご指導をいただきながら、本年は活動を本格化したい。また、WTOでの通商問題となっております米国のゼロイングについては、なんとしても廃止に向け日本政府のリードをよろしくお願いします。さらにISOについては大きな潮流にあり、わがベアリング工業会はその本流の上にあるのではないかと思っています。ベアリング分野であるISO TC4の組織全体の再編が論議されており、その中で作業委員会の議長に日本が就任するということも提案されています。日本が議長国となることはベアリング分野でははじめてのこととなります。6月のブリュッセルの総会で決まる予定で、ぜひとも議長国に就任できるよう用意周到に対応したいと考えております。ベアリング産業を取り巻く環境は新興国の急激な発展や需要業界による海外生産のさらなる進展など目まぐるしい変化がおこっておりますが、日本ベアリング工業会としましては、ベアリング産業発展のため、ひいては日本のものづくり産業の発展のため、本年も前向きに取りむくとともに明るく邁進していきたいと思っています」とあいさつをした。


第1弾は法人実効税率5%引き下げ

鈴木正徳経済産業省製造産業局長
鈴木正徳経済産業省製造産業局長
来賓を代表して鈴木正徳経済産業省製造産業局長が、「本日、菅第二次改造内閣が発足します。私どもの大臣も大畠大臣から海江田大臣に変わりました。昨年の6月に菅内閣が発足して以来、内閣の一番の方針は新しい成長をどのように実現するかということで、新成長戦略を決め、かつ工程表をつくり、この成長戦略を絵に書いた餅にすることなく予備費、補正予算、そして23年度の税予算という第三段階の経済対策に取り組んできたところです。取り組んできた経済対策に5%の法人実効税率の引き下げを決定したことがあります。私どもは法人税の引き下げも5%はあくまでも第1弾と捉えており、第2段、第3段と投じていかなければと考えているところです」とあいさつをしたあと、和やかな歓談が始まった。



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