ダイジェット工業が連結決算を発表

ダイジェット工業(社長:生悦住歩氏)は、2014年3月期の連結決算を発表した。

同社クループを取り巻く経済情勢は、円安を背景として輸出環境が好転し、企業収益が改善傾向を示すなど緩やかな回復基調にあった。一方、輸入原材料価格の上昇や新興国経済の減速懸念など、経済環境を悪化させる要因も依然として潜在した。

このような中で同社クループは、国内外において得意分野である金型工具のほか、穴あけ用工具等の販売の拡大を推進するとともに技術サービスおよび新製品の開発に努力を重ねてきた。また、当下期には、中国における自動車部品用冷間鍛造金型の需要拡大に対応するため、現地での合弁事業を立ち上げた。

この結果、同社連結売上高は、90億43百万円(前期比3.4%増)、連結営業利益は2億97百万円(20.9%増)、経常利益は3億28百万円(前期比6.8%減)、当期純利益は2億89百万円(前期比9.7%増)と健闘した。

地域別の連結売上高については、国内向けは期後半に増加したものの通期では54億7百万円(1.0%減)、北米向けが8億31百万円(8.5%増)、西欧向けが5億62百万円(40.5%増)、アジア向けが18億86百万円(0.6%増)、その他地域が3億55百万円(48.2%増)となり、輸出割合は2.7ポイント増加して40.2%となった。

また、製品別連結売上高は、焼肌チップが15億33百万円(1.2%増)、切削工具が61億8千万円(7.3%増)、耐摩耗工具が13億17百万円(8.9%減)となった。

今後については、消費増税による需要の減退懸念や中国の債務問題、ウクライナ情勢など不透明要因もあるものの回復基調は継続するものと予想され、同社グループでは売上増大と原価低減に努める。とくに新製品開発については「高速・高能率・高硬度」をキーワードに、また、”脱タングステン”を実現した新複合材料「サーメタル」といった特徴ある製品も推進していく。これらにより通期連結業績は、売上高95億円、営業利益4億3千万円、経常利益3億8千万円、当期純利益3億3千万円を見込んでいる。

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