年頭所感(DMG森精機/オーエスジー/日立建機)

「工作機械の新しい価値と無限の可能性を追求」
●DMG森精機株式会社 取締役社長 森 雅彦

新年明けましておめでとうございます。

昨年は、老朽化した日本の設備の高精度多軸化更新需要が高まり、北米での活発な投資、回復しつつある欧州市場、下げ止まったアジア市場で、受注が好調に推移いたしました。また、9月に開催されたシカゴショー、10月に開催された東京ショー(以下、JIMTOF)では、過去最高の入場者を記録しました。弊社におきましても、過去最高多数の引き合い・受注を獲得できました。

JIMTOFでは、出展企業中最大のブースを設け、CELOS搭載の新デザインコンセプト機をはじめ、インダストリー4.0やIoT、アディティブマニュファクチャリング機など、次世代の技術を詳細に展示しました。また、東京とスイス・チューリッヒに、2つのグローバルヘッドクォータをグランドオープンしました。DMG MORIグループ協業の象徴として、全世界の営業・サービスを統括していきます。協業効果に加えて円安進行により、営業利益率が向上しております。

本年は、4月にアマダマシンツールから小型旋盤事業を引き受けます。奈良事業所では、ターンキー専用新工場を増設し、自動車を中心とするお客様のグローバル展開に迅速にお応えする体制を強化してまいります。引き続きDMG MORIグループの協業に取り組み、シナジー効果を最大に発揮していきます。これまで営業・サービス拠点の統合、部品とデザインを含めた機種の統合など、さまざまな分野で協業を進めてきました。

本年は特に、ERPの統合、設計系ITの統合に大きな進捗を計画しております。すでに統合された販売・サービス・パーツ供給網で、製造業に携わる全ての方たちをリスペクトしたクリーンで安全な労働環境を実現していきます。

本年も、世界中のお客様に、最適な製品を最適な納期とサービスでお届けするべく、工作機械の新しい価値と無限の可能性を追求してまいります。

本年も、変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

「円安に緩まず」 
●オーエスジー株式会社 代表取締役社長 石川則男

2015年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

日本経済は昨年10月31日の日銀の想定外の金融緩和の追加という異例な政策でさらに円安が進行し株価も押し上げましたが、実体経済は4月の消費税増税の影響に加えて円安による物価上昇が国民の消費意欲を低下させました。

一方海外に目を向けますと中国経済の失速、欧州経済の停滞といった状況が続いており、こちらも不透明な状況と言わざるを得ません。しかしながら為替水準がリーマンショック前にほぼもどったことで輸出型企業にとっては業績を大きく押し上げる効果が生まれました。当社のケースでも海外売上高比率が55%に近づいていることもあり、数字上の好業績に社内が緩みがちになります。

本来、工具メーカーとしては為替水準にかかわらず、顧客の生産性向上につながる製品開発を行い、国内外の生産拠点は生産性向上に努力し、営業力強化のための投資も長期的視野に基づいて継続すべきです。

2015年は円安に緩まず、足元をしっかりと見つめた投資の年にしたいと思います。目指すは穴加工用切削工具世界No.1から、ミリング工具を含めた世界No.1を目指します。メキシコ、タイ、インドネシア、インドといった新興国市場での製造部門を強化し、日本、欧米といった先進国市場では航空機産業向けの事業を強化します。

最後になりますが、日本経済の益々の発展と皆様のご健勝を祈念いたしまして年初のご挨拶とさせていただきます。

「厳しい事業環境も長い目で見れば必ず回復」
●日立建機株式会社 執行役社長 辻本 雄一

新年あけましておめでとうございます。2015年の年初に当たり一言ご挨拶申し上げます。

昨年2014年の世界経済は、中国経済の減速が鮮明となり、資源価格の更なる下落や為替の影響により新興国経済も低迷しています。また、ウクライナ問題等の地政学的リスクも顕在化するなど世界経済は混迷を深めました。

建設機械市場を見ると、北米での需要増や欧州の需要回復はあるものの、中国需要の大幅減速、東南アジアやインドなど新興国市場の需要低迷、鉱山機械需要の更なる減速など全体として厳しい状況でした。

このような状況の中、新しい年2015年を迎えましたが、業界を取り巻く厳しい事業環境はいましばらく続くものと考えています。しかし、足元の厳しい事業環境も長い目で見れば必ず回復し、今後も成長していくことは間違いないと思っています。一方、グローバルな競争環境は更に激しさを増していくと思います。

我々を取り巻く事業環境は急速に変化しており、市場のグローバル化に伴い、我々の建設機械市場でもお客様や地域のニーズはますます多様化しています。

このような状況下、日立建機グループは、日本をはじめグローバル市場において、変化に柔軟に対応し、お客様や地域のニーズを的確に反映し、製品、販売、サービス等、建設機械ビジネスのバリューチェーンすべての分野を強化していきます。また、日立グループ各社とも更に連携を深め、あらゆるシーンでお客様の期待以上の製品や提案などのソリューション、更には良質でタイムリーなサービスを提供してまいります。

最後になりましたが、2015年が平和で穏やかな明るい年であることを祈念しまして年初のご挨拶とさせていただきます。

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