「今年は経済を好循環の節目となる大切な1年」日本フルードパワー工業会が賀詞交歓会を開く
2015年01月29日
日本フルードパワー工業会(会長=梶本一典 CKD社長)が、1月16日、東京プリンスホテルで賀詞交歓会を開催した。
梶本会長は「昨年のわが国の経済環境は一昨年に始まったデフレ脱却を目指した超緩和金融政策を柱としたアベノミクス政策により景気は穏やかに回復基調に推移をした。しかしながら昨年4月に実施された8%への消費税引き上げによる個人消費の落ち込みは想像以上に大きく四半期続けてのマイナス成長となった。その結果政府が最低限必要と考えていた消費税10%への引き上げは1年半先送りされた。この間、昨年10月に日本銀行による第二弾の金融緩和策から為替は円高に株価は株高にそれぞれ大きく動いた。こうした状況から輸送機械業界をはじめとする多くの大手企業の本年3月期決算は過去最高の業績が期待されている。一方、円安により原材料など輸入価格が上昇したことにより、中小企業や家計には負担増の影響があり未だ消費行動が慎重になっているのも見逃せない。こういったことからも今年は経済を好循環され消費者マインドを改善させるために節目となる大切な1年になる。法人税引き下げや投資を促進させるための税制の改革、女性活躍を柱とした雇用政策、地域経済活性化による地方創生などの施策を早期に実現させることが不可欠であろう。また、賃金上昇による経済の好循環化により早期のデフレからの脱却を成し遂げ、元気な日本が再興されることを期待している。しかしながら原油価格の暴落などによる資源国の低迷もここにきて顕在化している。BRICSによる新興国の動きなど世界経済動向も注意深く見守っていきたいと思っている」とあいさつをした。
続いて来賓を代表して高田(高ははしごだか)修三 経済産業省大臣官房審議官が、「フルードパワーの皆様と仕事で関わりを持てば持つほど、素晴らしい産業であると実感した。現在、日本の貿易収支は赤字である。しかし、稼いでいる業種もある。輸送機械など駆動的なものを持っている機械等は貿易収入を支えている。確実になくてはならないのは、皆様の貴重な製品であり、また、航空機の分野では年5%成長が見込めるが、ここにどう入り込んでいくか皆様の活躍が期待されている。また、総理主導のもと、ロボット革命実現会議が進行しているが、ここでも日本の競争力はなにか、という議論の中で油空圧の素晴らしい技術がコアとしてあると私自身は思っている」とあいさつをした。