牧野フライスが「加工セミナー」を開催

牧野フライス製作所(社長=牧野二郎氏、本社・東京都目黒区)が5月19日(木)~21日(土)までの3日間、同社の東京メカニカルセンタで「加工セミナー(東京)」を開催し、“小さいものから大きなものまで加工面にこだわる”ユーザーが訪れた。

今回のセミナーの内容は、①コア加工の改善――EPXデータの有効性、グラファイト放電の進化、②機上測定の最新情報、③超硬材の切削。

今回、特に興味を引いたのは、図面のない形状を正確に再現するCAMシステム。デザイナーのニュアンスやタッチを精密に具現する。デジタイジングデータやデザイン形状(CG)をSTLデータで出力し、メガサイズを超える膨大なSTLデータをスムーズに処理、マシニングセンタによる高速切削加工を可能にした。ちなみに、STLデータとは、3次元形状を表現するデータのフォーマットの1つ。3つの頂点の座標と法線ベクトルにより定義される三角形ポリゴン(ファセット)で形状を表現するもの。

FF加工という最適パス論理に則って、荒から仕上げまで工具摩耗や工具折損の少ない安定した高速加工ができる。豊富な加工経験に基づく実践的な切削条件をデータベースとして搭載し、初心者でも簡単に高品位のNCデータを作成できる。

もうひとつ注目されていたもののひとつに「スマートチェッカ」がある。これは機上で形状精度を確認できる曲面形状測定支援ソフト。測定位置を指定するだけで形状精度を簡単に計測できるので、次の工程に進む前に問題を発見することができ、いわゆるポカミスを減らしてくれる。追加高の際に再段取りがいらず機上測定で工程も短縮でき、切削・放電いずれの加工機でも安心の測定精度を誇る。

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