ヤマザキマザックが旋削機能付き同時5軸加工・高精度多面加工マシニングセンタ「VARIAXIS i-1050T」をリリース

ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏)が旋削機能を付加した同時5軸加工・高精度多面加工マシニングセンタ「VARIAXIS i-1050T(ヴァリアクシス)」を発表した。10月5日からイタリアミラノで開催の欧州国際工作機械見本市(EMO MILANO 2015)に出展し販売を開始する。

1999年10月に登場したVARIAXISシリーズは、2011年9月にさらに高速・高精度でエルゴノミクス(人間工学)デザインのVARIAXIS iシリーズに進化し、現在は、テーブルサイズφ500~800mmのVARIAXIS i-500、600、700、800と、旋削機能付のVARIAXIS i-700T、800Tに今回の「VARIAXIS i-1050T」を加え全7モデルとなった。

「VARIAXIS i-1050T」は、高速・高精度ロータリテーブル(C軸)に最大回転速度500min-1の旋削機能を追加し、同時5軸加工・高精度多面加工から旋削加工まで全てを1台で完結し、工程集約を実現する。最大ワーク寸法φ1,250mm×900mm、最大積載質量2,000kgの大物部品加工が可能である。高剛性の両端支持タイプのチルト・ロータリーテーブル、A軸にデュアル・ローラギアカム、C軸にダイレクトドライブモータを採用し、さらにインテリジェント機能も搭載することで高速・高精度加工を実現する。また、タッチパネル式CNC装置MAZATROL SmoothXを搭載し、エルゴノミクスデザインによる操作性・作業性の向上、消費電力削減等の環境負荷の低減も図っている。主たる用途は、航空機部品や各種バルブなどの加工。

主な特長は以下のとおり。

1.高生産性
①旋削加工可能なロータリーテーブル
ロータリテーブル(C軸)にダイレクトドライブモータを採用し最大500min-1の旋削加工が可能。マシニング工程から旋盤工程までの全てを1台のマシンで完結し生産性を向上する。

②剛性の高い両端支持タイプのチルト・ロータリーテーブルにより多面・同時5軸加工
通常のX、Y、Zの3軸に加え、テーブル回転のC軸と“揺りかご”の様にチルティングするA軸を持つ両端支持タイプのチルト・ロータリーテーブルを搭載し、加工物上面、側面及び任意の角度からの多面・同時5軸加工が可能。A軸にはデュアル・ローラギアカムを採用し、高剛性を実現。
 
③インテリジェント機能を搭載し、生産性向上とオペレータへの負荷を軽減
・干渉防止機能:「インテリジェント セイフティシールド」
・音声ナビゲーション機能:「マザックボイスアドバイザ」
・主軸監視機能:「インテリジェント パフォーマンス スピンドル」
・保守監視機能:「インテリジェント メンテナンスサポート」

④無人加工システム(FMS)の構築が加工
ユーザーの生産形態に合わせて、横形マシニングセンタとの組み合わせによる無人加工システム(FMS)の構築が可能。

2.高精度
①FEM解析により安定した加工精度
FEM解析(コンピュータによる構造解析)により、高加減速時の振動を抑え、安定した加工精度と長期間の高精度維持を可能にした。

②インテリジェント機能により高精度加工を実現
・振動防止制御機能:「アクティブ バイブレーション コントロール」
・熱変位制御機能:「インテリジェント サーマルシールド」
・5軸高精度チューニング機能:「インテリジェント マザチェック」

3. 操作性・作業性の向上
①エルゴノミクスデザインにより操作性と作業性の向上
・大きなドア開口部と天井カバー自動開閉による良好なクレーンアクセス
・優れたテーブルへの接近性
・バルブや潤滑装置など保守ユニットを集中配置し日常点検が容易
・旋回式操作パネルにより作業効率向上

4.環境負荷低減
①消費電力量と潤滑油消費量を削減
機内照明にはLEDライトを採用し、さらに、チップコンベア(オプション)のサイクル運転終了後の運転自動停止システム、消費電力モニタ(オプション)を採用している。また、オイル潤滑とグリース潤滑の各長所を取り込んだ潤滑油を使用し消費量を削減する。

仕様

同社では20台/年を販売目標としており、10月5日からのEMO MILANO 2015に出展し、日本でも同時に販売を開始する。 

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