「第11回切削加工ドリームコンテスト」受賞作品が決定!
DMG森精機(社長=森 雅彦氏)が、「第11回切削加工ドリームコンテスト」を開催し、このほどその受賞作品が決定した。
切削加工ドリームコンテストは、日本国内において切削加工に携わり、切削型工作機械を使用している企業および学校、研究機関を対象に、切削加工業界全体の技術・技能の交流と向上を目的として、毎年1回開催している。今年は、審査委員長の慶應義塾大学 教授 工学博士 青山 英樹氏をはじめ、審査委員に大学教授の4名を迎え、厳正な審査の結果、全応募作品の中から、製品部品加工部門6点、試作・テスト加工部品部門4点、金型・造形加工部門4点、微細加工部門4点、アカデミック部門5点の受賞作品を決定した。
表彰式は、11月9日(月)に弊社東京グローバルヘッドクォータで行い、受賞者には賞状と賞金が贈呈される。東京グローバルヘッドクォータでは11月9日(月)~13日(金)の間オープンハウスを開催しており、期間中に全応募作品の展示を行う。
同社では、「熟練の技術と斬新なアイディアが生み出す作品の数々をご覧ください。今後もDMG森精機は様々なイベントを通して、切削加工業界全体の技術向上につながる交流の場を提供してまいります」とコメントしている。
●第11回切削加工ドリームコンテスト審査委員
・慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 教授
工学博士 青山 英樹 氏(審査委員長)
・中部大学 教授 工学部長 機械工学科 大阪大学名誉教授
工学博士 竹内 芳美 氏
・京都大学 教授 大学院 工学研究科 マイクロエンジニアリング専攻
工学博士 松原 厚 氏
・東京大学 教授 大学院 工学系研究科長 工学部長
工学博士 光石 衛 氏
製品部部品加工部門
■金賞■
「削出し180度エルボ」 野田金型有限会社
■銀賞■
「シャフト」 石山ネジ株式会社
■銅賞■
「多数角ネジ加工の新工法(ロボット旋回部 減速機)」 株式会社カドワキ
「SUSフレーム」 有限会社湘南オートカット工業
■技能賞■
「リボンガイド」 有限会社小川鉄工所
■アイディア賞■
「サクソフォン・マウスピース」 有限会社 日双工業
審査委員の金賞作品の評価ポイント>
チタンのブロック材を高精度かつ薄肉の180度のエルボ形状に削り出している点を高く評価した。難削材である64チタンの内面まで精度よく加工できている。
試作・テスト加工部品部門
■金賞■
「メッシュフィルター付T字ジョイント」 株式会社長坂
■銀賞■
「放電加工用グラファイト微細電極」 イビデングラファイト株式会社
■銅賞■
「バランス」 太陽ゴム工材株式会社
■技能賞■
「セラミックロングボルト」 有限会社ほさか工業
審査委員による金賞作品の評価ポイント>
削り出しで、T字ジョイントを作成するだけでなく、両サイドに網状のメッシュを形成している点を高く評価した。
金型・造形加工部門
■金賞■
「ミルククラウン」 野田プラスチック精工株式会社
■銀賞■
「大きなステント」 アキヤマエヌシーテープセンター株式会社
■銅賞■
「フィギュア(趣味)」 有限会社鬼頭精密工業
■アイディア賞■
「不可能立体」 株式会社 仙北谷
審査委員による金賞作品の評価ポイント>
立形マシニングセンタでは、難しい形状の加工を達成している点を高く評価した。難しい柔軟材料の薄内部加工をさりげなく見せており、技術力も非常に高い。
微細加工部門
■金賞■
「折鶴」 野田プラスチック精工株式会社
■銀賞■
「ガラス深穴」 株式会社信栄テクノ
■銅賞■
「極薄フィン加工」 株式会社信栄テクノ
「0.25ミリ×0.25ミリ福沢諭吉翁肖像」 サークルアンドスクエア株式会社
審査委員による金賞作品の評価ポイント>
鉛筆の先端に微小な折鶴を加工しているだけでなく、微細加工用の工具を自作している点を高く評価した。
アカデミック部門
■金賞■
「中央ダイス」 埼玉県立中央高等技術専門校 機械制御システム科
■銀賞■
「インデューサのモデル」 大阪工業大学 工学部 機械工学科 精密工学研究室
■銅賞■
「ナノスケール微細軸」 京都工芸繊維大学 機械工学系 マイクロ・ナノ加工学研究室
■アイディア賞■
「日本蝮(マムシ)」東京農工大学大学院 工学研究院 先端機械システム部門 中本研究室
■芸術賞■
「チェスセット」 中国職業能力開発大学校 生産技術科
審査委員による金賞作品への評価ポイント>
多くの要素を6重の入れ子形状にし、治具や固定方法を工夫している点を高く評価した。