【レポート】二番煎じの入間航空祭
(写真・文=下村栄司)
2年前にも一度書いているので、ご存じの方も多いかと思います。「二番煎じじゃねえかよ」というご批判覚悟で2年前と同じイベントを再度レポートします。入間航空祭は毎年11月3日に開催と決まっています。この日はちょうどJIMTOF開催期間の真っ最中なので、筆者はJIMTOFのない奇数年にしか行けません(でも、来年のJIMTOFは11月17日から22日なので、3日は大丈夫です!)。2年に1度のチャンスの年にはいつも天気が気になります。やはり、飛んでいる飛行機を撮影するには背景が真っ青な空に限りますから。
11月3日は「晴れの特異日」なんて言われているようですが、確かに晴れの確率は高いものの、ここ最近はそれほどでもないようです。また、たとえ晴れたとしても雲が多いと写真も映えません。「快晴」じゃなくてはダメなんです。前日から遠足を控えた小学生のように、筆者はこの日が快晴となることを祈っていました。
航空祭当日は朝から雲ひとつない快晴・・やった~。カメラを握る手にも気合が入ります。
まずは地上展示の端から見て行きましょう。最初に目に飛び込んできたのは空港用の消防車です。今回はエライかっこいい新型車がありました。調べてみると米オシュコシュ(OSHKOSH)社製のストライカー(STRIKER)3000って機種です。消防班(?)のお兄さんが防火服を着てポーズをとってくれました。手前のぬいぐるみがカワイイ。
初の国産旅客機YS11はとっくに民間路線から引退しましたが、航空自衛隊だけ現役で頑張っています。この機体はYS11-FCと言って飛行点検用として3機保有しているそうです。
「何?MRJだって?知らねーなー。俺なんかなぁー、50年も飛行機やってんだぞ!まだまだ生まれたてのMRJなんぞにゃ負けねーよ。」老体に鞭打って(?)、アクロバティックな飛行を披露してくれました。
C-1輸送機です。翼の生えたクジラのようです。こちらも40年選手です。
C-1から次々に落下傘部隊が飛び降りてきました。その間隔は1~2秒ほどでしょうか。飛び降りるのを躊躇している暇などないでしょうね。
クライマックスはブルーインパルス!
本日のクライマックス、ブルーインパルスがお出ましになりました。ランディングギアを出し、前照灯を点灯させて、まずは観客にご挨拶です。
かなりの高度(2500mくらい)まで上昇して、きりもみ状態で急降下。目が回っちゃう。
一糸乱れぬダイヤモンド体型。きれいです。
高高度まで急上昇して一気に転回。しかもダイヤモンド体型を保ったまま。すごい。
背面飛行です。しかもお互いの距離はぴったりくっついて離れません。
高度2500mで6機が同時にダイナミックに旋回。
急降下の後、急上昇。筆者としては、これがベストショット。
大空に巨大なハートマーク(しかも天使の放った弓矢付き)や星マークが描かれました。観客からは大きな拍手が沸き起こりました。
航空自衛隊のUH-60J救難ヘリコプター(左)と海上自衛隊のSH-60K対潜哨戒ヘリコプター(右)。
演技終了
ブルーインパルスの演技が終わり大半の観客が帰り始めて、会場の熱気も冷め始めてきました。この航空祭は実質ブルーインパルスが「トリ」で、この後の飛行展示はありません。それでもかなりの観客が残っているのは、帰りの混雑を避けてゆっくりしていこうかと考えている人たちと、F15戦闘機とF2戦闘機の帰投を見てからじゃないと帰れないという熱心な人たちに分けられると思います。
F15もF2もただ単に離陸して本拠地へと帰っていっただけでした。F15は離陸後に一旦会場上空を通過してサヨナラの挨拶だけしてくれました。上の写真はF15J戦闘機の帰投の様子です。
続いてF2戦闘機の帰投。こちらは離陸してさっさと帰って行きました。
この航空祭が行われる航空自衛隊入間基地は、東京都内からも近く、しかも交通のアクセスが最高です(何と電車の最寄り駅が基地内にある!ちなみに筆者の住まいからも近く、今年は自転車で行きました。)。そのため、毎年殺人的な人出(今年も20万人と発表されました)で、これだけはいつ行っても閉口します。