「需要の回復に支えられ増収増益!」 東日本三菱日立ツール報告会

 三菱日立ツール(社長=増田照彦氏)が11月9日に東京・浅草ビューホテルで「東日本三菱日立ツール報告会」を開催した。

 2014年度業績(単独)は、「エポックCFRPシリーズ」や「AJコーティングシリーズ」等の新商品を軸に重点ユーザーを中心に積極的な営業展開を図り、売上高167億800万円(前年比+4.8%)、営業利益26億6400万円(同+2.4%)となった。2015年度は同社の強みをさらに活かした高硬度、難削材加工用の新製品を市場投入し、さらなる拡販を目指すとしている。

グローバルな視点で市場別営業体制の強化を図る

あいさつする増田三菱日立ツール社長
あいさつする増田三菱日立ツール社長
 あいさつに立った増田照彦社長は、「新生三菱日立ツールもお陰様で7カ月が経過した。3月には臨時の特約店会を開催した際、4月以降も当社ならではのとんがった製品の供給と従来からの商流はそのまま継続することを約束した。お陰様で皆様方にはご理解いただき、本年度の上期の売上げは対前年同期比15%アップの成績となった。改めて思うことは、誰かが見守ってくれていることでうまくいくことが確かにあると思っている。皆様方から暖かく見守っていただいていることは本当にありがたいことだ」と感謝の意を表した。

 増田社長は注力する分野に、金型、航空機、エネルギー等を挙げ、「同社が推奨する『Hi―Pre2(ハイプレツー)』における浸透や、工作機械メーカーとの関係及び顧客のネットワークの強化、海外を含めた物流等の連携を強めるためにも国内部隊はメイドインジャパンのものづくりにおいて、空白なく知り尽くすことが必要だと思っている」とした。

概況を説明する小泉取締役営業本部長
概況を説明する小泉取締役営業本部長
 小泉敏男 取締役営業本部長が会社概況の報告を行った。「皆様のお陰で2014年度(単独)の業績は売上高167億800万円、前年比4.8%増、営業利益は26億6400万円、前年比2.4%増となった。全社の販売推移はノンステップボーラーの評価が高く、堅調に伸びており、インサート、エンドミルにおいても海外を中心に伸びている。海外においては、ヨーロッパ、中国が牽引しているのが実情であり、まだまだ拡販の路はあると思っている」とした。

 同社では国内が60%、海外が40%の比率となっている。国内外ともインサート、超硬エンドミルが中心となっている。また、発電関係でも伸びを見せており、その要因にクリスマスカッタの受注増を挙げた。また、営業方針と戦略市場については、高硬度・直彫の需要を睨んだ金型加工分野並びに自動車・建機他部品や航空機・発電機部品といった難削材が多い部品加工分野に注力すると説明をした。

 具体的には、①グローバルな営業展開を目指した国内・海外の連携強化、②グローバルな新商品に業種(部品)を絞った商品開発、③金型分野シェアNo1を目指したソリューション営業(Hi―Pre2の強化)、④航エネ分野への拡販と耐熱鋼加工の受注拡大、⑤三菱・日立グループユーザーへの拡販強化――挙げた。

拡販施策でファンを獲得

優良特約店表彰
優良特約店表彰
 続いて大森巌治 理事 国内営業統括部長が国内営業概況並びに方針を説明した。この中で、拡販施策として、新規種まき・案件の獲得、新商品の認知度や拡販材料のアップのためのキャンペーンの実施、講習会の実施、販売店を対象にした工場への招待を挙げた。続いて、新見章彦 取締役野洲工場長、矢倉 功 理事 成田工場長がそれぞれ工場の概況を説明したあと、優良特約店表彰が行われた。

 赤松猛史 成田工場 開発技術部長が「Hi―Pre2」及び新製品セミナーを行った。「Hi―Pre2」とは、機械加工だけでなく、磨き・調整まで含めたトータル工程でメリットを生み出すというコンセプトを持ち、加工現場に高い経済効果を生む。なお、モノづくりの競争力の源泉で「縁の下の力持ち」的存在の部品や部材に焦点を当てた顕彰制度である「超ものづくり部品大賞」は今年で12回目だが、同社では第1回から12年連続して受賞するという快挙を成し遂げている。

 場所を移して第二部の懇親会が開かれた。
 乾杯の発声は坂井俊司 NaITO社長が行った。宴もたけなわのころ、馬場 均ヤマモリ社長が中締めを行い散会した。


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