アマダが高精度ベンディングロボットシステム「HG-1003ARs」を新発売 ~ロボット1 台による簡単操作・安定加工を実現~
アマダ(社長=磯部 任氏)は、このほど新商品として高精度ベンディングロボットシステム「HG-1003ARs」を発売した。「HG-1003ARs」は、本体に新ハイブリッドドライブシステムと、ステップベンドレイアウトも自動段取り可能な自動金型交換装置(ATC)を搭載した、ハイエンドベンディングマシンHG-ATC を採用している。
ロボットは、人間の動作に近い7軸多関節ロボット(6軸+走行軸)を採用。素材搬入・材料のハンドリング・製品搬出を1台で行うことで、複雑化する板金形状の曲げ加工の段取りレス・長時間運転を実現する。アマダのベンディングロボットシステムは、小物製品を対象とした「EG-6013AR」(発売中)、中物製品を対象とした「HG-1003ARs」、今後は大板を対象とした加工システムの開発と、小物から大板までの自動化ラインナップが揃う予定で、ユーザーの加工製品に合わせた自動化商品の選択が可能となった。
「HG-1003ARs」の 主な特長
1.イージーオペレーション
・従来では加工用と材料搬入出用の2 台のロボットと動作プログラム、そしてそれぞれを制御するNC が必要だったが、「HG-1003ARs」ではロボット・NC とも1 台になり、ソフトウエアも統合。オリジナルのオフラインプログラムにより、ティーチングレスでのプログラム作成が可能で、マシン本体、ロボット、周辺装置のプログラムをシミュレーションで確認しながら簡単に作成することができる。
・NC 装置には最新のAMNC 3i を搭載し、システムを一元管理。マルチタッチ式LCD パネルを採用し、スマートフォンのような直感的な画面操作を可能とし、オペレーターの操作性向上に配慮した。
2.安定加工
・CAD データから形状を認識させる基準画像を自動作成し、素材の位置を計測してロボットの動作を補正する画像処理システム※1 [※1はオプション]や、曲げ加工時は1 枚目から試し曲げなしで角度出しをサポートする角度センサー(Bi-S)など、各部にセンシングシステムを搭載。すべてインプロセスでマシン、ロボットへフィードバックすることにより、高精度な安定加工を実現している。
3.変種変量生産
・自動金型交換装置(ATC)を装着。これにより、汎用マシンでは作業者が行っていた煩雑な金型交換を自動化し、変種変量生産に対応。小ロット品の長時間自動運転に対応する。
4.加工範囲の拡大
・最大9 種類のグリッパーが格納可能な自動グリッパー交換装置(AGC)を標準装備。製品形状に応じてグリッパーを自動交換する。
・ロボットは下向き追従や鈍角からの追従が可能。フレキシブルな動作が可能なことにより、加工範囲を拡大する。
*掲載された情報は予告なく変更する場合がある。
なお、同社では年間販売目標を40台としている。販売価格は1億円(税別)から。