アマダが高精度ベンディングロボットシリーズ拡充「HG-1303Rm」・「HG-2204Rh」を新発売 ~加工範囲拡大で充実のラインナップを実現~
写真右HG-1303Rm 左HG-2204Rh
アマダ(社長=磯部 任氏)は、高精度ベンディングロボットシステム「HG-1303Rm」、「HG-2204Rh」をこのほど発売した。同社のベンディングロボットシステムは、これまで小物製品を対象とした「EG-6013AR」、中物製品を対象とした「HG-1003ARs」を発売してきたが、今回新発売の「HG-1303Rm」、「HG-2204Rh」は、これまで以上のワークサイズ、可搬質量に対応している。
「HG-1303Rm」は、リブ・パネル形状の複雑な曲げ加工に対応したベンディングロボットシステムで、最大ワークサイズは2500mm×1250mm、可搬質量は80kg。主な対象業種は、建材、サッシ、通信機、制御盤、トラック・車両、食品機械など。一方、「HG-2204Rh」は、大物・重量物の曲げ加工に対応したベンディングロボットシステムで、最大ワークサイズは4000mm×1500mm、可搬質量は165kg。主な対象業種は、配電盤、外壁パネル、建機などで、従来では2~3 人で加工を行うような重作業の自動化に対応する。
(EG-6013AR の最大ワークサイズは300mm×300mm、可搬質量は10kg。HG-1003ARs の最大ワークサイズは1000mm×800mm、可搬質量は20kg。)
また、ロボットは人間の動作に近い7軸多関節ロボット(6軸+走行軸)を採用。素材搬入・材料のハンドリング・製品搬出を1台で行うことで、複雑化する板金形状の曲げ加工の段取りレス・長時間運転を実現する。
アマダのベンディングロボットシステムは、小物から大物・重量物まで加工可能なラインナップが整い、ユーザーの加工製品に合わせた自動化商品の選択が可能となった。
「HG-1303Rm」、「HG-2204Rh」の主な特長
1.イージーオペレーション
・従来では加工用と材料搬入出用の2 台のロボットと動作プログラムやそれぞれを制御するNC が必要だったが、「EG-6013AR」、「HG-1003ARs」と同様、ロボット・NC とも1 台になり、ソフトウエアも統合。オリジナルのオフラインプログラムにより、ティーチングレスでのプログラム作成が可能。全機種対応可能な専用CAM は、マシン本体、ロボット、周辺装置のプログラムをシミュレーションで確認しながら簡単に作成することができる。
・NC 装置には最新のAMNC 3i を搭載し、システムを一元管理。マルチタッチ式LCD パネルを採用し、スマートフォンのような直感的な画面操作を可能とし、オペレーターの操作性向上に配慮した。
2.安定加工
・曲げ加工時は1 枚目から試し曲げなしで角度出しをサポートする角度センサー(Bi-S オプション)や、金型とワークとのより正確な位置決めを行うため、L 軸方向の2 軸にセンサーを設けるなど、各部にセンシングシステムを搭載。すべてインプロセスでマシン、ロボットへフィードバックすることにより、高精度な安定加工を実現している。
3.加工範囲の拡大
・「HG-1303Rm」は4種類、「HG-2204Rh」は最大6種類のグリッパーが格納可能な自動グリッパー交換装置(AGC)を標準装備。製品形状に応じてグリッパーを自動交換する。
・ロボットは下向き追従や鈍角からの追従が可能。フレキシブルな動作が可能なことにより、加工範囲を拡大する。
仕様
販売価格は、「HG-1303Rm」が8,000 万円(税別)~、「HG-2204Rh」が 1 億円(税別)~。
同社では年間販売目標台数を各10台としている。