アマダホールディングスが日本機械工業連合会の優秀省エネルギー機器表彰「資源エネルギー庁長官賞」を受賞
アマダホールディングス(社長=磯部 任氏)が、このほど、日本機械工業連合会が主催する「第36 回優秀省エネルギー機器表彰」において、資源エネルギー庁長官賞を受賞した。
受賞製品は、変種変量・ワイドレンジ対応ファイバーレーザマシン「ENSIS-AJ シリーズ」。
「優秀省エネルギー表彰」は、優秀な産業用省エネルギー機器の開発、実用化を通じて、エネルギーの効率的利用の促進に貢献していると認められる企業、企業グループを表彰するもので、昭和55 年度より毎年実施している。特に優秀な省エネルギー機器を、「経済産業大臣賞」、「資源エネルギー庁長官賞」、「日本機械工業連合会会長賞」に選定、表彰している。今回の表彰では、「経済産業大臣賞」1 点、「資源エネルギー庁長官賞」2 点、「日本機械工業連合会会長賞」10 点の計13 点が受賞した。
アマダホールディングスの受賞製品「変種変量・ワイドレンジ対応ファイバーレーザマシン(ENSIS-AJ シリーズ)」は、高い省エネ性能を持つファイバーレーザマシンを独自の技術でさらに進化させ、現場での実運用目線から必要最小限の設備ながらもワンランク上の加工を実現させたマシンである。
変種変量・ワイドレンジ対応ファイバーレーザマシン「ENSIS-AJ シリーズ」の技術的特長
(1)ENSIS テクノロジー(ビーム可変ユニット)
独自技術「ビーム可変ユニット」を搭載したオリジナル発振器「ENSIS-2000」を開発したことにより、『加工対象に合わせて』、『自動的に』、『可変に』加工を行うマシンの開発に成功。薄板の高速切断時は板金加工に適したエネルギー密度の高い極細のビーム形状、厚板切断ではCO2 と同等のビーム形状にすることで、従来では不可能だった2kW 発振器での厚板加工を可能にしている。厚板加工においても2kW の出力で加工を行うことにより、大幅な省エネルギー化につなげることができる。
(2)ワイドレンジ自動連続運転
「ビーム可変ユニット」は、ビームの品質・形状を変えることが可能なため、従来マシンで必要だったレンズ交換なしで薄板から厚板までの連続加工を実現した。さらに、様々な生産形態に対応するため、多様なバリエーションを持つ周辺装置を用意。板厚が変わってしまうような状況においても連続自動運転が可能である。
(3)高出力・高品質なレーザビームを実現
「ENSIS-AJ シリーズ」は、ファイバーレーザの特性によるCO2 レーザと比較した省エネルギー効果はもとより、従来ファイバーレーザで4kW 相当の電力が必要であった厚板加工を2kW 相当の電力で切断可能とすることで、約39%の省エネルギー効果を得られる。また、受電容量に関しても、4kW ファイバーレーザと比較すると32%削減され、設備導入時の省エネルギー効果を得られる。独自技術を搭載したENSIS-AJ シリーズは、省エネ性能において従来ファイバーレーザマシンを上回る。普段は薄板加工で、スポット的に厚板加工を行う必要があるユーザーは4kW 発振器搭載のレーザマシンを導入する必要がなくなり、こうした用途には特に大きな効果を発揮する。こうした理由から、同シリーズは、高効率とされるファイバーレーザマシンをさらに高効率化した省エネのマシンといえる。
近年では、製品の多様化や変種変量生産への対応が求められており、これらに対応するENSIS-AJ シリーズは、板金加工分野において今後も多くの需要が見込まれる。