岡本工作機械製作所 PSG会東部支部連絡会を開催

 岡本工作機械製作所(社長=石井常路氏)が2月10日、横浜市内にある新横浜国際ホテル マナーハウス南館で2015年度下期「東部支部連絡会」を開催した。

 第一部の研修会は、同社が推奨する高能率研削を実現する「研削革命」についてのセミナーが開かれた。その中で、高能率研削の提案として、従来、難削材の研削加工は粗取り工程砥石1回の切込み量は5~10µm程度だが、同社の提案では、一粗取り工程の切り込み量を50~100µm、②テーブル左右駆動リニアモーター採用によりテーブル反転回数をアップさせる旨の説明があった。また、複合研削加工についても、工程集約により生産性を向上させるための手法について述べた。また、汎用平面研削盤新ラインナップについて紹介があった。続いて「研削盤の未来について」をテーマに特別講演が開かれた。

石井社長
石井社長
 閉会のあいさつに立った石井社長は、「岡本機械製作所は昨年80周年を迎えることができた。弊社は昨年度の決算期の目標が売上235億円、営業利益12億円という目標に対し、結果として265億円、営業利益14億円という10%増の形で終わった。これもひとえにご列席の皆様のご協力のものと思っている」と感謝の言葉を述べたあと、今年度の目標については、「売上265億円、営業利益14億5,000万円という目標を掲げている」とした。

 商品ラインナップについても触れたあと、今後の展開について、「弊社グループの中には、広島に岡本工機という歯車の製造販売を行っている会社がある。製造している歯車は、ロボット、減速機、工作機械、電動工具、自動車用等の歯車からベベルギヤまで、さまざまな歯車を生産している。特に研削が必要としている歯車は得意としているところである。約10億円をかけて新工場を取得し、生産能力を現在の月産50万個から100万個に増強する目処がついた。また、弊社タイ工場においては、月産2,000トンの鋳物工場を有しており、弊社の鋳物はもとより、他メーカーの鋳物、エレベータ、エスカレータ用の鋳物等を製造販売している。歯車、鋳物の商売は機械の商売と違い、商売をまとめ上げるまで時間はかかるが、一度、商売をまとめれば注文書が続くという商売であるので、ぜひご協力を願いたい。販売サービス網においては、グローバル化を目指し、昨年度、中国の大連、またアメリカのケンタッキーに販売サービスの拠点を開設した。この結果中国では4箇所、アメリカも4箇所、ヨーロッパに3箇所、タイ、シンガポールと世界13箇所の販売サービス網を築き上げることができた。今後もアメリカや中国においては、グローバル化を目指し、拠点の増設を考えていく所存である。昨年に弊社は創立80周年を迎えたが、さらに100周年に向かって新しい20年を本日ご列席のPSG会会員の皆様と歩んでいきたいと考えている」と力強くしめくくった。

渡邊常務
渡邊常務
 第二部の懇親会であいさつに立った渡邊哲行常務は、「PSG会は全国51事業所で構成されている。本日は22社78名の会員の皆様にお越しいただいている。この3日間、西部支部、中部支部、そして本日の東部支部、総勢220名の会員の方に来場いただいた。私どもの受注の機種構成をみると、最近は汎用機が少なくなっている。どちらかというとカスタマイズされた特殊仕様であるうえ、現在、超精密機械等が増えている。こういった勉強会を通じて皆様の販売の参考になればと思っている」と述べた。

 懇親会の中では、ビンゴゲーム大会が行われ、会場内は大いに盛り上がった。
 宴もたけなわのころ、散会した。

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