「INTERMOLD2016/金型展2016」の見所をはココだ! 


(写真:昨年の様子)

 4 月20 日(水)から4 月23 日(土)までの4日間、インテックス大阪(大阪市住之江区南港北1-5-102)で「INTERMOLD2016/金型展2016」(主催:一般社団法人日本金型工業会・テレビ大阪)、「金属プレス加工技術展2016」(主催:一般社団法人日本金属プレス工業協会)を開催する。今年は前回開催を上回る440社・団体、906小間の開催規模となり、各社の見所満載といったところである。製造現場ドットコムでは一足早く注目メーカー各社の新技術や目玉製品を公開する。

 (アマダマシンツール、OKK、イワタツール、オーエスジー、オークマ、岡本工作機械製作所、キタムラ機械、ジーベックテクノロジー、ダイジェット工業、大昭和精機、ナガセインテグレックス、日進工具、ブルームノボテスト、牧野フライス製作所、三井精機工業、三菱日立ツール、三菱マテリアル、安田工業)

大注目の新型バンドソー「HPSAW-310」
●アマダマシンツール

HPSAW-310
HPSAW-310
 アマダマシンツールは、最新テクノロジーであるサーボプレスと複合加工機、グラフィカルプロファイル研削盤に加えて最新のバンドソーを出展。「トータル・プロセス・イノベーション~材料切断から部品加工、プレス加工までのトータルソリューション~をテーマに、各分野での加工工程改革を提案する。注目したいのは新型バンドソー「HPSAW-310(参考出品)」。切断時間の短縮と周辺装置の提案で、生産効率が大幅に向上する製品だ。他にも、複合加工によりミーリング・検索の工程集約を実現する5軸ミーリング・研削複合加工機 マルチプロセスセンター「MX-150」や、グラフィカルプロファイル研削盤「DV-1」の他、加工工程改革に貢献するマシンが並ぶ。また、ソフトウエアによるプレスマシンのIoTも見所のひとつ。

「VB53」、「VM53R」の2機種は必見!
●OKK

 OKKが展示するのは、立形マシニングセンタの「VB53」と「VM53R」。「VB53」は、金型を高精度・高品位に加工するために、微小指令に対し忠実に追従する機械構造と、加減速時の残留振動の抑制に配慮し開発したもの。送り系に剛性の高いリニアローラガイドそして分解能の高い低リードボールねじを採用し、また分解能0.05μmのリニアスケールフィードバックを標準搭載することで、微小送り指令に対する追従性の向上を図っている。
 「VM53R」は、軸トルクを最大限に活かすため、主軸軸受に大径ベアリングを採用し、高い主軸剛性を確保している。サドル・テーブル・コラムのリブを適正配置するとともに、肉厚を20~30%厚くし、加工反力を確実にサポートすることで、安定した切削を提供する。また、豊富な主軸バリエーションにより、加工目的に合わせた主軸の選択が可能。

被削材の高度が高いほど圧倒的な性能を発揮!
●イワタツール

 注目はHRC40~72の焼入鋼用ドリル「トグロンハードドリル」。被削材の硬度が高いほど圧倒的な性能を発揮する。トグロンハードドリルは、従来の高硬度加工用ドリルに対してHRC50以上の被削材においては、5倍以上の加工速度と、3倍以上の高寿命を達成した。 
 熱処理済みの高硬度の被削材において、ドリルによる切削穴あけを、コスト、加工時間共に十分に貢献する。同社では、このトグロンハードシリーズに30D以上の深穴加工が行えるトグロンハードロングドリルを標準品としてラインナップ。これにより、樹脂金型のイジェクターピンや、冷却穴などの加工がマシニングセンターのみで集約して行え、ワイヤカットや、細穴放電の行程が必要なくなり、リードタイムを短縮することが可能になった。

見所は5月発売予定の6コーナ肩削りカッタ「PSTW」
●オーエスジー

PSTW
PSTW
 インデキサブル工具OSG PHOENIXシリーズの新製品、金型加工から部品加工まで、高精度な高能率加工を可能にする6コーナ肩削りカッタ「PSTW」(5月発売予定)を展示。超硬エンドミルでは、「高斬込、高送り」をコンセプトに開発されたOSGフェニックスシリーズを使用した高能率加工を提案する。また、オーエスジーの新たな製品ブランドである「Aブランド」からも、最新技術を駆使した高性能工具をラインアップ、「Aタップ」のバリエーション拡大や、新製品の超硬フラットドリル「ADF」なども展示する。そのほか、チタン合金の高能率、高精度加工を目的に開発されたチタン合金加工用エンドミル「UVX-TI」シリーズや、重切削時の工具の抜けを防止する独ハイマー社のSafe-Lockシステム、独ZOLLER社製ツールプリセッタの実機の実演も行う。

注目は「MU-4000V-L」
●オークマ

MU-4000V-L
MU-4000V-L
 今回のオークマは、金型加工はもとよりあらゆる加工の生産性向上を実現する5軸制御立形マシニングセンタ「MU-4000V-L」をはじめ複合加工機、高精度立形マシニングセンタの計3台を展示。中でも「MU-4000V-L」は、多彩で高精度な加工をコンパクトなボディで実現する、テーブルサイズφ400㎜の5軸制御立形マシニングセンタ。高速・高精度なマシニング加工に加えて、旋削、研削、ギヤ加工を1台に集約するとともに、幾何誤差を自動で計測・補正する「ファイブチューニング」と、「サーモフレンドリーコンセプト」の相乗効果で、優れた寸法安定性を長時間実現する。会場では最先端の加工方法、独自の知能化技術にくわえ、IoTを活用した次世代のものづくりを提案する。

研削の常識を越える「研削革命」を体感!
●岡本工作機械製作所

UPZ315Li
UPZ315Li
 80周年を迎えたOKAMOTOが提案する『研削革命』は、3つのプロジェクト「効能率研削加工」「複合研削」「機上測定・自動補正」を進めている。「高能率研削加工」は2つの提案があり、1つは高能率加工の3要素「高剛性マシン・切れるといし・切れる研削液」のコラボにより最大で10倍の切り込み量を達成。2つ目はリニアモータ駆動による高速反転で微細精密・高速加工を進めている。「複合研削」は、ワンチャッキングで円筒加工物の外径・内径・端面研削を行うことにより省スペース・工程短縮と共に同芯精度を確保している。「機上測定・自動補正」は、機上でワーク測定・自動補正することにより段取りみすの削減と自動化を提案。精密平面研削盤「PSG64CA-iQ」、超精密成形研削盤「UPZ52Li」、円筒研削盤「OGM250EXⅢ」も必見!

ラクラク簡単操作のマシニングセンタで高精度加工を実現!
●キタムラ機械

MYtrunnion-4G
MYtrunnion-4G
 キタムラ機械は「ラクラク簡単操作のマシニングセンタ」という意味の「Machining Challenges-Simplified」をコンセプトにした、第四世代型5軸MC「MYtrunnion-4G」を出展する。2008年に開発し、世界で初めてアイコン表示のタッチパネルを採用した独自のCNC装置「Arumatik-Mi」を搭載し、注目を浴びた次世代型MC。スマートフォン感覚で誰でも簡単操作できるユーザーフレンドリーな機能を豊富に有し、複雑形状の高精度加工を実現する。作業領域への高い接近性と操作のし易さは、段取り時間の短縮と作業者の作業負担を大幅に軽減するのも魅力である。環境にやさしいスマートデザイン設計で使いやすさを追求しているマシンだ。また、同社ならではの機能を搭載した立形MC「Mysenter-3XD」も出展する。

セラミック砥石の世界シェアNo.1! ガチャガチャでサンプルをGET!
●ジーベックテクノロジー

 10 年前よりバリ取り・研磨の自動化を提唱しており、多数の事例が蓄積しているジーベックテクノロジーは、マシニングセンタを用いてセラミックファイバー製ブラシで研磨した金型ワークを多数展示する。同社は、セラミック砥石のシェアNo.1を誇っているが、今回、ブース内に砥石の性能を試せるよう体験台を設け、豊富なラインナップも取り揃えて、材質、形状の異なるワークも多数準備。回転工具の体験もでき、現場に即した磨きの体験ができる。また、ブースにて名刺を交換した来場者には、セラミック砥石のサンプルを配布する。今回はサンプルの提供方法にガチャガチャを使用しており、何が出るかはお楽しみ! 折れない・割れない・欠けない 3つの特長を持ったセラミック砥石の性能に注目だ! 

高剛度と戦い続ける! 「新DHコート」を各製品に展開中!
●ダイジェット工業

ワンカットボール70
ワンカットボール70
 「高硬度と戦い続ける」テーマに掲げている同社は高硬度材加工用新被膜「新DHコート」を各製品に展開中。「ワンカットボール70」をはじめ、好評の「ミラーシリーズ」や「QMシリーズ」をさらに性能アップしている。他にも新製品や複合新材料「サーメタル」の金型などを展示する。写真にある「ワンカットボール70」DH-OCHB形は、硬さ70HRCの高硬度材も加工可能な4枚刃ソリッドボールエンドミル。R精度は±8μmと高精度で荒~仕上げ加工まで幅広く使用可能。金型加工の他にヘリカル加工による穴あけも可能(2Dまで)。工具径はφ3(R1.5)~φ12(R6)。また、4月23(土)12:30から6B号館内テクニカルワークショップ第2会場で『「高速」「高能率」「高精度」化を実現する最新金型加工技術」と題し、技術講習会を行う。

高い評価を得ている光学ラインセンサ方式工具測定器「ダイナライン」
●大昭和精機

 Bigでおなじみの大昭和精機が推奨する製品は、ユーザーから高い評価を得ている工学ラインセンサ方式工具測定器「ダイナライン」。この製品の特長は、①工具径測定用のX軸センサと工具長測定用のZセンサ、2つのセンサを配置した業界初のオリジナル「T型ラインセンサ」を開発、②最新型CMOSラインセンサとBIG独自の光学技術を組み合わせ、微細かつ広範囲なラインで測定が可能、また停止・回転中の工具を移動させながら測定するスキャニング測定を採用、③工具先端を自動検出するため、小径工具やR形状の工具でも素早く確実に測定する、④測定結果は数値データでCNCへ送信。工具の摩耗やスローアウェイチップの取り付け不良検知などが行える――である。

驚異の超精密/超能率!
●ナガセインテグレックス

SGE-520
SGE-520
 「世界最高レベルの品質の製品を、誰よりも早く加工したい」という現場の声を受け、超精密マシン・高精度マルチマシンと超能率加工システムの組み合わせでこの難題に挑む同社。今回の展示会では、かつてない能率での研削加工を可能にする「爆削」システムを用い、金型の粗~鏡面加工までの加工時間を大幅に短縮した加工事例を紹介してくれる。出展機は、①究極の成形平面研削盤「SGC-630αS4-Zero3」、②多彩な高精度加工に対応 する「SGE-520SLD2-Zero3」。両機種ともに爆削システムを搭載した仕様で出展し、実機でもデモンストレーションを行う。さらに、「超精密小型インデックス」の加工事例の紹介や、同社の「機上三次元測定システム」の紹介も行う。

この春、バージョンアップ! シングルナノを達成したPCDRBシリーズ
●日進工具

 ブースの場所を示すオレンジ色が目印、といえば日進工具だが、今回のインターモールドでは超硬合金への加工で、仕上げ面粗さシングルナノを達成した「PCDRBシリーズ」が見所のひとつ。2013年春に発売し、高速マシニングセンタの加工領域を広げたこのシリーズが今春バージョンアップしたのだ。「素材であるPCD焼結体と刃部デザインを高レベルで最適化し、加工面性状が更に安定化した」(広報談)とのことで、被削材も超硬合金だけでなく熱処理後の金型材へも対応、磨きレスで光沢のある加工面が得られる。PCDボールエンドミルPCDRB R0.05×0.15~R1×5 全10アイテム。金型の磨きレス化がさらに一歩近づく製品として、要注目だ!

最高の品質水準を保持しながら工程の最適化に貢献
●ブルームノボテスト

 

Form Control
Form Control
 今回の見所は、マウスクリックで計測可能なソフトウェア『Form Control』。機内で簡単にワーク検査ができるという魅力的な製品だ。ワークが自由曲面でも標準的な形状でも問題ないうえ、機内検査で加工誤差が判るので、最初のクランプのまま再加工ができる。こうしたことから、マシニングセンターと測定機間の移動と保管時間が減少、または完全削除されるため、生産が簡略化され製造の信頼性と生産性がアップされる。もうひとつは、信頼できる工具モニター「TMAC」。この製品は、工具折損、摩耗、工具不良の確実な検知ができるもので、効率よく確実な加工が実現する。馬力データの解析により主軸の予防的保守ができるのも嬉しい。

Vシリーズの最大機種、立形マシニングセンタ「V99」が展示!
●牧野フライス製作所

 同社の主な出品製品は、立形マシニングセンタ「V99」、立形マシニングセンタ「V56i」、NC放電加工機「EDNC8」、横形マシニングセンタ「a61nx」、高精度NC放電加工機「EDAF3」。特に、新制御装置 Professional 6を搭載した「V99」は信頼性の高いVシリーズの最大機種。最近増えてきた大物プラスチック金型の厳しい精度要求に対して、高い剛性をもった機械構造と最新の制御技術で高速高精度加工を実現してくれる。また、「V56i」も製造現場で高い評価を得ている「V33i」の優れた加工面品位をワンサイズ大きな金型加工で実現。今回はプレート加工のための研削機能と専用画面を容易。簡単に工程主役が可能になる。

展示会で大反響のジグ研削盤「J350G」が正式発売!
●三井精機工業

 MTF2016(三井テクニカルフェア)にてプレ発表し、来場者から大きな反響のあったジグ研削盤の新製品「J350G」を展示会にて正式発売をする。砥石自動切込みストロークの拡大であり、他のジグ研削盤の中でも最大。-3~+50mmの広範囲な切込みストロークを実現したことで、加工の自動化がしやすくなった。合わせて最新のタッチパネル式15インチLCDを採用し、そこに当社独自開発の対話型研削ソフト(G-MAPS)を組み込むことで容易にプログラミングが行える。もうひとつ、5軸制御立形マシニングセンタ 「Vertex55X II」も精度、剛性にさらに磨きをかけて登場。航空機エンジン用ブレード等の加工専用としてユニークな回転・傾斜軸をもった特殊機も展開している。本機の最大の特長である「最小の設置スペースで最大の加工エリア」は数多くの5軸機の中でも郡を抜くものである。

基礎加工から仕上げまでトータルで高精度を追求するのが「Hi-Pre2」のコンセプト!
●三菱日立ツール

 最終精度を目指して基礎加工から仕上げまでトータルで高精度を追求する。これが三菱日立ツールが提唱するHigh Precision Pre-finishing 『Hi-Pre2』のコンセプト。今回は、高精度な基礎加工用工具として、刃先交換式工具の「アルファ高送りラジアスミル4コーナ:ASRFmini形」。仕上げ加工用工具として「エポックCBNハイプレシジョンボールエンドミル:CBN-EHB」、エポックディープエボリューションシリーズ「EPDBE/EPDSE」。
 グラファイト加工用としてアルファボールプレシジョンF ABPF形のダイヤモンドコーティング材種「HD7010」など、ユーザーの加工ニーズに適した工具を展示。実際の加工に近い加工モデルと商品の“お得な使い方”を、よりリアルでわかりやすい形で紹介する。その他、最新工具も展示している。

航空機・金型など各分野への専門工具化に邁進! 
●三菱マテリアル

 航空機・金型をはじめとした各分野への専門工具化とより高能率・高精度を実現するために、様々な限界に挑戦している同社の見所は、超硬エンドミル「MS plusエンドミルシリーズ」。この製品は、一般鋼から50HRC程度までの高硬度鋼の金型材や部品加工の幅広い範囲で安定した寿命を発揮する「MS plusエンドミルシリーズ」にスクエアエンドミルを追加したもので、スクエアエンドミルは異なるねじれ角による不等リード形状を採用し、びびり振動を抑制することで安定した切削加工が可能になる。また、刃長と全長を従来より長く設定することで高い汎用性を実現している。その他、オープンセミナー第2会場において、「高硬度金型材加工に向けた最新加工、最新工具をテーマに22日(金)12:30~13:15、23日(土)10:30~11:15の2回開催する。

ゆるぎない位置決め精度、プラスマイナス1μmの領域!
●安田工業

 今回のINTERMOLDでYASDAが展示するのは、ヤスダマイクロセンター「YMC430 Ver.Ⅱ+RT10」。この製品は、卓越した高い面遺品と抜群の高精度加工を実現するマシンとして注目を浴びている。5軸仕様として自社製高精度2軸ロータリーテーブルを登載し、リニアモーター駆動により高速高精度な加工を実現。コラムを前後左右対称形状とし剛性向上と熱変位抑制に注力したマシンだ。機体温度制御装置により熱変位を限りなく抑制しつつ、長時間連続運転の精度維持ができるパワーあふれるマシンなのだ。今回は、新型工具長センサー「DynaLine」による新ソリューションも紹介する。これも見どころのひとつ!

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