オーエスジー本社1階が全面改装! 中部地区を中心にマキノとのコラボイベント「金型展」も大盛況!
オーエスジー(社長=石川則男氏)が、本社(愛知県豊川市本野ヶ原)のCSセンター デモルームおよびホールを全面改装し、デモルームには新機能を追加して、7月7日(木)~8日(金)の2日間、オーエスジーと牧野フライス製作所のコラボイベント「金型展」を開催した。
セミナー開催に先立ち、大沢二朗オーエスジー常務が、「最近は日本の国力が弱くなっていると感じている。私は仕事柄、様々な国々を回っているが、特に中国、台湾、東南アジアのユーザーでも、高価な日系や欧州系の機械設備を入れてものをつくり始めている。私は社内でも停滞は退化である、と言っている。今、停滞してしまうと技術の価値が目減りするという現象が起きてしまう。常に進化、前進をしていかなければならない。今回の金型展は、見て、触れて、体験していただいたことを皆様の進化に繋げていただきたいと思っている。そして工具メーカーであるオーエスジーとしても、皆様の進化をお助けできるメーカーとして頑張っていきたい。今日は中部地区のお客様が中心だが、われわれも中部地区に新しいデモルームを備えることができた。今日を皮切りに、オーエスジーに相談したらこんなことができる! と感じていただけたら幸いである」とあいさつをした。
金型展では、牧野フライス製作所が「最新制御装置の紹介」、オーケイエスが「外段取り治具システムの紹介」、ブルーム-ノボテストが「工作機械の機上計測ソリューション」、MSTコーポレションが「金型用ホルダの最新動向」、オーエスジーが「深彫り加工を実現させる工具の紹介」をテーマに、セミナーが開かれた。また、金型加工などの深彫り加工には放電加工が当たり前とされているが、オーエスジーが提案している超硬エンドミル「PHXエンドミル」を使った超深彫り加工の紹介では、①超深彫り加工のメリット、②加工技術の紹介、③加工事例、④オーエスジー技術サポート体制について――を詳しく説明し、来場者も興味津々だった。
ホールはお客様とオーエスジーを繋ぐ場所。デモルームでは最新の加工技術を体験できる!
改装のコンセプトは、「未来につながる夢を語れる空間」。R曲面の全面ガラスが美しい。来場者を招き入れるエントランスの床と事務所へ床の素材は違うが、見た目では繋がりをもたせるようにした造りだ。「お客様とオーエスジーは一体ですよ」という意味があるのだという。この改装にあわせて照明も環境に配慮したLEDを採用している。 さて、注目のデモルームだが、この金型展のために今回、マキノの最新マシン「V56i」が特別にやって来た。これには来場者も興味津々。セミナーでは、機械と工具のコラボレーションによる高能率加工をセミナー会場とデモルームを繋げ、ライブ映像を交えながら詳しく説明をした。
デモルームは清潔感溢れる白がベースとなっているのは、「綺麗を維持する、という意識付けをするため」といった理由もあるとのこと。機械の上を見上げるとモニターがあった。これについては、「一度に大勢のお客様が来られると、機械の中が見られない方もいるのでモニターを機械の近くに置いている。お客様にしっかり見ていただくという環境をつくっている」と説明をしてくれた。
自動車や航空機などの様々な産業をイメージしたパーティションもあった。工作機械もよく見ると、得意としている分野のマシンがズラリ。先ほどのモニターも、カメラの切替え一つで、セミナー会場とデモルームを繋ぐこともできる。クラウドで繋がっているため、たとえば同社の大池工場などにも映像を飛ばすことができる。さらに環境が整えば、いずれは展示会や海外でも飛ばせるようになるという。
また、機械を動かすためにはセッティング、前段取りが必要になる。前段取りの加工が早くても、セッティングの時間がかかっていたら意味がない、ということで、効果的な結果を出すために、工具のセッティングもオーエスジーは提案している。焼ばめホルダに、管理ソフトや管理棚なども展示。綺麗な環境下で良い仕事を――という意味合いもあるのだそうだ。振れ補正のバランサーも提案していた。振れを無視して工具を使うことは、工具の寿命をバラつかせる要因となる。せっかく工具メーカーが良い工具をつくっても、そういった要因で寿命がバラついてしまうことを考慮して、バランスの重要性まで紹介していた。
今回のリニューアルに、加工現場の悩みを解決するべく強い姿勢と頼もしさを感じた。