「第3回金型シンポジウムin岩手」に学生含む約160名が参加

 日本金型工業会(会長=牧野俊清氏)と岩手大学(学長=岩渕 明氏)が、10月26日、岩手県盛岡市内のホテルメトロポリタン盛岡NEW WINGで「第3回金型シンポジウムin岩手」を開催し、学生を含め約160名が集まった。このシンポジウムは、地域における金型産業の活性化とグローバル化時代の対応するためのオールジャパンとして日本の金型力の結集を目的として、第1回は北九州、第2回は北陸地域、3回目となる今回は東北地域として岩手で開催する運びとなった。

岩渕岩手大学学長
岩渕岩手大学学長
 主催者を代表して、岩渕 明 岩手大学学長が、「今日のシンポジウムは人材育成を中心としたシンポジウムです。われわれも思い起こせば平成18年に岩手大学に金型・鋳造工学専攻を立ち上げました。当時はなかなか自動車に参入しきれないところが岩手の産業振興の中で大きな課題でした。また、自動車用金型のための大型設備を導入しても、働く人たちがどうレベルアップしていくか。本日のディスカッションが人材育成をテーマにしているので、非常に嬉しく思います。」とあいさつした。

 第一部は、トヨタ自動車東日本の阿部 強 執行役員が「自動車の将来技術」をテーマに基調講演を行った。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子
 第二部は、「東北における基盤産業の重要性の高まりとその活性化及び手段」をテーマに、モデレータに横田悦二郎 日本工業大学客員教授、パネリストに、岩渕岩手大学学長、岡本 武史 経済産業省製造産業局素形材産業室 室長補佐、後間信夫 ダイヤプレス社長、新宮由紀子 長島製作所社長、牧野俊清 日本金型工業会会長・長津製作所会長、小出 悟 日本金型工業会副会長・小出製作所社長がパネルディスカッションを行った。

(1) 地方におけるモノづくり、産学官連携の強化について
(2) 東北地方の金型集積地について
(3) 金型産業の女性活躍のあり方
(4) 中部地域と東北地域の金型集積地としての新しい連携のあり方
(5) 東北地方金型産業の進展に対する団体としての支援策
(6) 人口減少傾向の波をどう乗り越えるか?
(7) IoTの活用について

 が、キーワードとして取り上げられ、議論がなされた。

牧野日本金型工業会会長
牧野日本金型工業会会長
 牧野日本金型工業会会長が、閉会のあいさつの中で、「岩渕学長の多大なるご協力のもと、今回のシンポジウムが開催されました。また、パネルディスカッションのパネラーの皆様、ありがとうございました。新聞を読みましたところ、アメリカの車に対する調査が掲載されておりました。そこでは、1番がセルシオ、2番がトヨタ、3番がGMであり、ベスト10の半分以上が日本車でした。日本の自動車は世界でも信頼されているというこだと思います。われわれもぜひ、サポートとして注力していきたい。」とお礼を述べた。

 場所を移して第三部の懇親パーティが行われ、宴たけなわの頃、散会した。

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