三井精機工業がIMTSで初公開し、来場者から大きな反響を受けたAdditive Hybrid仕様の「Vertex55XⅡ」とは!?
2016年11月12日

IMTSでは、ビード幅2mm×高さ1mmとビード幅1mm×高さ0.5mmのもので実演を行った。幅21mm×高さ21mmの圧縮機ブレードを、インコネル625を用いて荒加工前の状態までを10分弱の時間で積層を行ったことで来場者を釘付けにしたようだ。
「Vertex55XⅡAdditive Hybrid」の特長

このAdditiveプロセスで採用している方式は、指向性エネルギー堆積(Directed Energy Deposition)。仕組みは、ガスを媒体として積層ポイントに金属粉末が供給され、そこにレーザーを照射して金属粉末を溶融し堆積させる。金属粉末の飛散を防止するため、その周囲にはシールド用のガスが噴射されるといったもの。

指向性エネルギー堆積だと、どうしても加工中、金属粉末の飛散は避けられず、飛散した金属粉末は摺動面やボールねじに悪影響を及ぼしてしまう。「Vertex」のメリットは、直線3軸が加工点の上部で移動する恒星のため、落下する粉塵からの影響を受けにくいのだ。また、ユニット全体を含めるとフロアスペースが大きくなってしまうが、コンパクトな設置スペースの「Vertex」なら全体の設置スペースを節約できる。
すでに大手ジェットエンジンメーカーが納入するとのことで、ますます同社の動きに目が離せない!