不二越が高負荷容量ボールねじサポート用軸受「TAF-X シリーズ」を市場投入
2016年12月07日
産業機械の高性能化を受け、産業機械用軸受では高負荷・高速化対応ニーズが拡大しており、特に射出成型機においては、駆動方法の電動化に伴い、ボールねじを支持する軸受に対し、長寿命化、小型化、および高速化の要求が高まっている。
不二越(社長=本間博夫氏)は、産業機械分野において、これまで、ボールねじサポート用軸受「TAF シリーズ」をはじめ、独自性の高い薄肉軸受や球面軸受などの高機能軸受を開発、市場展開してきたが、このほど産業機械用軸受のラインナップ強化として、「TAF シリーズ」にさらに負荷容量を高めた「TAF-X シリーズ」を加え、産業機械の高性能化に対応していく。
特長は以下の通り。
①長寿命化
鋼球と軌道面の接触角拡大と鋼球の極大化により、アキシアル方向(軸受けの回転軸に対し平行の方向。この方向の荷重をアキシアル荷重という)の定格荷重を向上。従来品比約1.5倍の長寿命化を実現。
②小型化
軌道の最適設計により、アキシアル限界荷重(アキシアル荷重を負荷すると鋼球と軌道との接触楕円が軌道肩部に移動し、その接触楕円が軌道面よりはみ出さない最大のアキシアル荷重のこと)を従来品に対し、約10%拡大。機械への組み付け時に、これまで必要だったスラスト軸受などとの組み合わせを減らすことで、軸受周辺部の小型化を可能にした。
③高速化
軌道面の最適化と予圧の事前調整により、トルクを従来品比で約15%低減。これにより許容回転数が従来品より約25%向上し、高速化に対応。
商品のラインナップは軸受け外周52mmから260mmまでの17型番を展開する。
同社では2017年度に年間3億円の販売を見込んでいる。