「照れない、かまさない、いばらない」DMG森精機 森 雅彦 社長訓示

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
 これから皆さんとともに働き、成長していくことをうれしく思います。

 2016年8月には、2009年から業務・資本提携してきたドイツの工作機械メーカーであるDMG MORI AGとのドミネーション・アグリーメントの発効、完全経営一体化が完了いたしました。統合の成果は、販売・サービス網の拡充、両社の技術を集積させた新製品の開発、購買力の向上、基幹システムの統合から、言語・国籍・性別・専門分野の異なる社員の多様性(ダイバーシティ)をふまえた新しい働き方の推進や、社員一人ひとりの気持ちの統合にまで及んでいます。お客様がお困りの、煩雑で手間と時間のかかる課題を一手に引き受けるトータルソリューションプロバイダとして、より永続的にお客様から信頼される企業へと、ともに成長していきましょう。

 当社は、① 製品そのものの品質、② お客様仕様の周辺機器とオプションの品質、③ 組込ソフトウェアの品質を徹底的に改良し、これらを組み合わせて、高品質・高効率なトータルソリューションをお客様に提案します。また、IoT/インダストリー4.0に即した生産最適化を支援し、スマートファクトリーを実現するアプリケーションの開発にも力を入れています。さらに、最新鋭の複雑な加工技術を誰でも簡単に利用できるようにするために独自の組込ソフトウェアを開発し、アディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)等の新しい加工技術においても、より信頼性の高いソリューションを提供し、マーケットリーダーとして市場を牽引していきます。お客様に、当社の機械とアプリケーションを最大限使いこなしていただき、10年、20年先まで気持ちよくご使用いただくために、各分野のプロフェッショナルの力を結集させて、お客様からのご期待を上回る価値を提供していきましょう。

 楽なこと、単純なことではビジネスはできません。お客様の面倒を一手に引き受けることが大切です。それぞれがプロフェッショナルとなり、自分の役割をしっかりと果たすためには、体力・気力、学力・知識・知恵を習得する必要があります。気力・体力は、話し方・態度・服装などその人の全てに表れます。十分に鍛錬し、仕事もプライベートも充実したものにしてください。また、DMG MORIとして一体となることで、英語をはじめとする語学力がビジネスを行う上で不可欠です。語学力をツールとして、相手とその文化を理解し、多様性を受け入れ、広い視野を持って成長していきましょう。語学に加え、自らのキャリアや人生設計を考えた上で、5年や10年計画で技術・技能を修得することが重要です。知識だけでなく、身につけた知識を活かす知恵も重要です。仕事を続けていく中では、知識と知恵のバランスが非常に大切となります。

 毎年新入社員の皆さんにお伝えしていることですが、「照れない、かまさない、いばらない」という言葉を、これから常に念頭において会社人生を送って下さい。この言葉は先代の社長から受け継いだ言葉です。照れずに自分の意見をきちんと話す、知らないことは知らないとして真面目に学び、これから出会う様々な方の話に耳を傾け、常に謙虚な姿勢を心がけて下さい。仕事を通して人生を豊かなものにするために、お互いに切磋琢磨して頑張りましょう。

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