生産性の向上をテーマに第2回コラボレーションセミナーを開催 オーエスジー&碌々産業
切削工具メーカーのオーエスジーと工作機械メーカーの碌々産業が9月6日(火)と9月8日(木)の両日、オーエスジーグローバルテクノロジーセンター(愛知県豊川市)でコラボレーションセミナーを開催した。
2回目を迎える今回のセミナーは、「生産性の向上」をテーマにしたもので、ツーリングや測定機器メーカーも協力参加し、加工機の特長を活かした最適なミリング、ドリリング、タッピングを提案・実演した。
段取り回数削減と加工時間短縮!
高硬度鋼加工でタップ加工の困難な点は、“水溶性切削油剤で加工ができない”こと。切りくずが詰まると寿命が安定しないうえ、タップが折損すると後工程の手間がかかるのも現場泣かせの問題である。この問題に注目したオーエスジーは、高硬度材加工用小径ねじ用スレッドミル『WH-VM-PNC』を提案した。この製品は、高硬度材加工に適した母材とWXSコーティングを採用したもので、切削抵抗を低くするため、ねじ山は3山のみ、全長40㎜の短全長(M2~M5用共通全長)の特長を持つ。同社がこの製品を推奨する理由として、①油剤制約なし、②折損リスク回避、③正回転のみ/小型低トルクの機械への対応、④条件の自由度――を挙げている。オーエスジーはユーザー調査を行い、現場から求められる性能を開発に活かしているが、プラスチック金型でのリブ加工にも着目し、高硬度リブ溝加工用エンドミル『フェニックスタフラジアス』を開発、製造販売している。今回のセミナーでは、必要最小限の刃長・最短の溝切り上げ長やスパイラルギャッシュ、幅広いチップポケットと、びびりにくい二番形状の特長を持つ『PHX-LN-CRE』を説明した。
最適な工具と最適な機械、そして周辺機器の総合力が時間短縮の鍵となるようだが、今回のセミナーで、①一度のチャッキングでの加工、②被削材への最適工具の選択(コーティングの選定)、高精度高速加工機、高回転高精度主軸を持つ最適機械の選定が生産効率向上のためには不可欠であることがよく分かる内容だった。
なお、オーエスジーでは9月29日(木)から10月2日(日)までポートメッセ名古屋で開催される「メカトロテックジャパン2011」に出展(小間番号:2号館2A27)し、最新CFRP加工用工具を一挙公開、同社の最新ソリューションが見られる。なお、この展示会では「OSGの最新ソリューションはこれだ!」をテーマに、新製品・最新加工技術を中心に、オーエスジーのトップエンジニアが紹介してくれるワークショップも開催する。
メカトロテックジャパン2011「OSGの最新ソリューションはこれだ!」
【日時】9月30日(金)13:00~13:40
【会場】2号館 セミナー会場