世界初のEPXデータを生成する独立システムで放電加工の課題を解決!
牧野フライス製作所(本社=東京都目黒区)とアルモニコス(本社=静岡県浜松市)が共同開発をすすめていた3次元モデルからEPXファイルを出力するソフトウェアが完成し、このほど合同会見を開いた。この製品は、3次元モデルのCADデータ(IGESフォーマット)から放電加工情報(EPXフォーマット)を出力するもので、金型製造メーカーをはじめとする放電加工機を使用するユーザーは、機械への入力作業を自動化することが可能になり、製造現場のシステム化に大きく寄与する。
従来、放電加工のプログラムの作成は、加工指示書による指示・手入力が常識だったが、最近の傾向は、電極数の増加により、7ケタの数を3回(x、y、z)×電極本数分手入力をしなければならなず、入力ミスの確率が増加し、検証時間も増えた。
EPXフォーマットは、日本金型工業会東部支部にて、金型メーカ・放電加工機メーカ、CAD/CAMベンダーを中心としたワーキンググループをつくり、2000年に「EPXファイル」の規格を策定し、2004年には「EPXファイルVer.2」として現在のEPXファイルの規格を公開している。3次元CAD/CAMと型彫放電加工機をつなぐためのフォーマットで「電極名」「加工位置」「減寸量」などの放電加工に必要な情報を含む。
一方のIGESフォーマットは、異なるCAD間でデータを交換する際に使用する中間ファイル・フォーマットのひとつ。自動車産業を中心に実質的に世界標準となっているもの。
今までは、EPXフォーマットを利用できていないと言う課題があったが、牧野フライス製作所とあるもニコスのニーズの一致により、ほとんどのCADで出力可能なIGEデータから汎用規格であるEPXデータを生成、世界初のEPXデータを生成する独立システムとなった。
なお、9月29日(木)~10月2日(日)までポートメッセ名古屋で開催される「メカトロテックジャパン2011」に出品する。(3号館 No.3D11)。