キタムラ機械がマシニングセンタの稼働状況をスマホにお知らせ
マシニングセンタ専業メーカーのキタムラ機械(社長=北村彰浩氏)は、業務提携先である米国シリコンバレーの機械加工現場ソフトウェア専業ソフトウェアハウスFactoryWiz社(ファクトリーウィズ社、カリフォルニア州サンノゼ市)とともに共同開発した機械稼働状況管理ソフトウェア、Anywhere-Remote(エニウェア-リモート、商標登録済)を9月18日からドイツ・ハノーバーで開催された国際工作機械見本市(EMO2017)において発表した。
Anywhere-Remoteは、世界のどこからでも工場のマシニングセンタの稼働状況を知ることができる、IoT対応の新しい形の提案である。Anywhere-Remoteは、三段階で構成されており、顧客の目的に合わせてアップグレードできる。
基本型の「Anywhere-Remote 電子メールサービス」では、機械のサイクル完了時、アラーム発生時、即時電子メールが発信される。電子メールは、事務所のパソコン、スマートフォンなどで受信できるうえ、ユーザーの任意設定によるメッセージ送信が可能である。
例えば、加工完了の十分前に電子メールで通知することなど便利な使い方ができるほか、機械のオフセット値が変更されたことの通知など様々な使い方ができる。また、機械の状況(稼働中、停止中、一時停止中など)の定時配信機能も備えている。
同社では、この「Anywhere-Remote 電子メールサービス」を同社独自開発CNC 「Arumatik-Mi」コントロールに標準装備し、普及させていく方針。
「Arumatik-Mi」は、2008年に世界で初めてアイコン表示のタッチパネルを採用した第4世代CNC装置であり、高解像度CCDカメラ、マイク、スピーカーを標準搭載し、インターネット技術を駆使した使い易さが評価され、発売から既に3,000台以上の納入実績を達成している。
オプションとして、「Anywhere-Remote 機械モニタリング」ベーシックを用意し、複数台の機械の稼働状況の見える化と管理を実現している。工場内、事務所に設置するモニターに機械の状況(稼働中、停止中、一時停止中、主軸や送りのオーバーライド設定状態、サイクルタイムなど)を見やすくまとめた画面で表示する。個々の顧客向けのデータ、画面表示のカスタム化も可能である。
ドイツのハノーバーで開催されたEMOショーでは、5台の展示機に装備、実演し、実際に体験できるデモを行い、好評を博した。