日本金型工業会が創立60周年記念式典並びに第44回「金型の日」記念式典を開催
2017年12月18日
日本金型工業会(会長=牧野俊清 長津製作所会長)が、11月24日、東京都内のホテル インターコンチネンタル 東京ベイで創立60周年記念式典並びに第44回「金型の日」記念式典を開催した。
第一部の記念式典は、橋本久義 政策研究大学院大学 名誉教授が「日本のものづくりを支えた金型産業」をテーマにした記念講演で開会した。開会の辞を60周年記念実行委員長の小出 悟 小出製作所社長が行い、続いて物故者へ黙祷が捧げられた。
牧野会長が開会のあいさつをした。この中で牧野会長は、次のように述べた。「金型工業会が発足したのは機械工業振興臨時措置法という法律をあげることがきっかけとなった。機振法は機械工業をターゲットにしたらしく、機械産業のどれが伸びるかとしたところ、金型が入っていた。工作機械も工具も入っていた。精密金型合理化促進懇談会を立ち上げ、われわれの業界からは黒田精工が入られた。こうした中で金型が産業の中でどういう成長をするか。日本は金型を輸出しようと日本金型輸出株式会社をつくろう等の案も出されていたということもお聞きした。われわれにとっては、バブル景気やリーマンショック、また東日本大震災といった難しい問題もあったが、現在は乗り越え、順調に復興している状態ではないかと思っている。今年60周年記念事業として、金型マスター認定制度をスタートさせ、71名の金型マスターを認定することができた。今後の企業において業界のリーダーシップをとっていただくことも含め、単に技術だけではなくゼネラリストとして力を発揮して頂こうと期待をしている。」 続いて60周年の足跡と成果の紹介を同工業会の中里 栄 専務理事が行ったあと、経済産業省製造産業局局長賞受賞者表彰、功労賞受賞者表彰、被表彰者の代表者謝辞が行われたあと、金型マスター認定者発表、金型の日優良従業員表彰、被表彰者代表者の謝辞、国家叙勲受賞者への記念品贈呈、会員増強協力者への感謝状・記念品贈呈、退任役員への感謝状授与が行われた。
来賓を代表して、岡本繁樹 経済産業省製造産業局素形材産業室長が、「貴工業会は、金型製造業者の全国組織として昭和32年に設立され、以来60年にわたりあらゆる工業製品のマザーツールとして必要不可欠な金型を供給し、わが国の製造業全体の発展に多大に貢献をされた。これもひとえに歴代会長、役職員並びに会員企業の皆様も長年の努力の賜と深く敬意を表する次第である。」とあいさつをした。
第二部の祝賀会に先立ち、山中雅仁 西部支部長(ヤマナカゴーキン社長)が、「諸先輩方がつくり上げたこの財産があり、今がある。」と感謝の意を表した。歴代名誉会長を代表して、上田勝弘名誉会長(大垣精工社長)があいさつをしたあと、牧野二郎 牧野フライス製作所前社長の乾杯の発声で開宴した。今回、アトラクションとして堀口莉絵さんのメゾソプラノ、神谷一帆さんの伴奏によってオペラが演奏された。カルメンより「ハバネラ」、イタリアナポリ民謡「私の太陽 オソーレミーオ」等の美しい歌声が会場内に響きわたった。