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MOLDINO 高硬度鋼用微細超深穴加工ドリル エポックマイクロステップボーラーHエボリューション「EMSBHE-ATH」を新発売 ~高硬度鋼の小径深穴加工を直彫り化!~

 

 MOLDINOがこのほど、高硬度鋼用微細超深穴加工ドリル エポックマイクロステップボーラーHエボリューション「EMSBHE-ATH」を発売した。金型の各種ピン穴加工に代表される高硬度鋼の小径高精度深穴加工に威力を発揮する。

 金型の製造コスト削減の一策として、熱処理後の鋼材(=高硬度鋼)を切削加工する“直彫り”がある。直彫りの中でも小径の深い穴あけは難易度が高く、金型製造の現場では細穴放電で加工するのが一般的とされている。細穴放電は高アスペクト比の小径穴を加工できる反面、二次放電による加工品質の低下や、パイプ電極の寿命が短く頻繁な交換が必要となるため、常に人が機械についていなければならない等の課題がある。

 同社では高硬度鋼の小径深穴加工の直彫り化を狙い、それまでのドリル設計の常識を覆す独自の切りくず排出機構を持つ「エポックマイクロステップボーラーH EMSBH-ATH」を開発し、拡販を続けていた。実際に採用頂いたユーザーからは、加工品質の向上や省人化を実現できたなど好評を博している。

 一方、小径領域における60HRCクラスの焼入れ鋼での安定性の向上や、金型の各ピン穴加工をカバーする上でのサイズ拡大を望まれる声が寄せられいることを受け開発に至った。

商品の特徴とメリット

 (1)高硬度鋼の高精度微細深穴加工を実現するマイクロステップ加工専用の設計。
 (2)独自の切りくず排出機構と刃形により、L/D=30の小径深穴の加工が可能。
 (3)細穴放電に比べ、バリの抑制や穴精度・加工面が改善される。
 (4)金型の各種ピン穴あけの切削加工化により、大幅な省人化・無人化が可能。
 (5)表面処理の最適化により、60HRCクラスの高硬度鋼加工で安定性が向上する。
 (6)工具径のラインナップを大幅に拡大しました。ワイヤー放電やリーマに合わせた工具径の選択で後工程の取り代を調整できる。

■仕様
 工具径Φ0.1~Φ2(124アイテム)

■価格
 ¥6,270~¥11,280(消費税別)
 

アマダ 海外向けファイバーレーザマシン「ORSUS-3015AJe」、ベンディングマシン「SRB-1003」を販売開始 ~グローバル市場拡大に向けたラインナップを拡充~

ORSUS(オルサス)-3015AJe

 

 アマダが海外向けファイバーレーザマシン「ORSUS(オルサス)-3015AJe」、ベンディングマシン「SRB(エスアールビー)-1003」を開発し、本年6月から海外市場で販売を開始した。

 板金加工は地域の産業構造の影響を受けるため、特に海外ではその地域に合わせたマシンのラインナップと提案が求められており、今回ラインナップに加わるマシンは、精選したアマダの差別化機能を搭載。設計の合理化、グローバル調達によりコストダウンを図り、ミドルレンジの中でもコストパフォーマンスに優れたマシン。同社が得意とするハイエンドからミドルレンジまでのラインナップをより一層拡充し、差別化した新商品を投入することで、さらなるシェアの拡大を目指す。また、新規顧客に対しても、アマダのグローバルネットワークによるスピーディーな対応・供給により、本商品の販売促進を狙う。

 ファイバーレーザマシンの「ORSUS-3015AJe」、最大加工寸法3070mm×1550mm、発振器出力3kW、6kW、8kWをラインナップ。低重心キャレッジを採用し高加減速に対応することで、高速高品位加工を実現する。最新のNC装置「AMNC 4ie」を搭載し、初めて導入する顧客もより簡単な操作が可能。主に北米、欧州、アジア他(日本を除く)を中心に投入する予定。

SRB-1003

 

 ベンディングマシンの「SRB-1003」は、加圧能力1000kN、曲げ長さ3110mm、左右独立制御油圧シリンダーとナチュラルクラウニング機構の組み合わせにより、高い通り精度を実現する。作業改善と段取り削減に貢献するオプションや安全装置などをパッケージにし、初めて導入する顧客でも安心して作業が可能。主に欧州、アジア他(日本を除く)を中心に投入する予定。

 同社ではデジタル技術を駆使した工場全体の最適化やスキルレス化、自動化、環境負荷低減に対応したソリューション提案をより一層進めることで、社会課題の解決に貢献するとしている。
 

サンドビック・コロマント・ジャパンが日本国際博覧会北米パビリオン特別展示会に出展!

 

 サンドビック・コロマント・ジャパンが本年5月22日に2025年日本国際博覧会の北欧パビリオンで開催された特別展示会に出展した。

 このパビリオンは、在日スウェーデン商工会議所が主催し、同社を含む10社のスウェーデン企業が参加した。出展企業は、持続可能な未来に向けた最先端のソリューションやその成果を紹介し、イノベーションを披露した。

 展示に加え、出展企業がステージに上がり、「スウェーデン流グリーン・トランジション」であるグリーン・トランスフォーメーションの背景にある見識やストーリーについてプレゼンテーションを行った。

 同社はサンドビックグループおよびサンドビック・コロマントそれぞれの持続可能性に関する取り組みについて展示し、循環性の向上とCO2削減を目標とした具体的なアプローチについてのプレゼンテーションが注目を集めた。展示を通じて、サンドビック・コロマントは持続可能な未来に向けた革新的なソリューションを紹介し、多くの来場者に同社のビジョンを共有した。


 

日本建設機械工業会 「建設機械の日」を発表

建設機械の日を発表した山本会長

  日本建設機械工業会(会長=山本明氏 コベルコ建機社長)が5月26日、シェラトン都ホテル東京(東京都港区白金台)で「建設機械の日」記念日発表会を開いた。11月19日は〝いい重機〟と語呂も良いことから、この日を定めたとしている。

 あいさつに立った山本会長は、「日本建設機械工業会は、日本の建設産業の健全な発展を図り、日本経済発展と国民生活の向上に貢献することを目的に1990年に設立した。建機工は今年設立35周年を迎える。この35周年を機に建機工は、11月19日を建設機械の日とする。」と述べた。

また、これを記念して、建設機械の日直後の3連休の中日にあたる11月23日は「KENKIドリーム」で記念イベントを開催する。このイベントでは建設機械の試乗体験や業界の未来につながる遠隔操作技術のシミュレーションなど、建設機械の魅力を提供する。

 

ニュースダイジェスト社 新社長に八角 秀氏

 ニュースダイジェスト社が5月16日開催の取締役会ならびに株主総会において代表取締役社長を交代について決議し、5月21付けで新社長に八角 秀氏が就任したと発表した。なお、樋口八郎社長は、取締役相談役に就任した。

 八角社長は、「5月21日付で株式会社ニュースダイジェスト社の代表取締役社長に就任いたしました。2010年に入社して以来、主に編集関連の業務に従事してまいりました。当社はメディア事業として、工作機械分野の専門誌「月刊生産財マーケティング」、産業用ロボット分野のウェブマガジン「robot digest」、工作機械を中心としたファクトリーオートメーション(FA)業界の英文ニュースサイト「SEISANZAI Japan」の3媒体を手掛けております。私はこれら3媒体の編集長として、読者の皆さまに必要とされる媒体へと成長させるべく、日々努力を重ねてまいりました。今後は工作機械分野の専門展「メカトロテックジャパン(MECT)」や産業用ロボット分野の専門展「ロボットテクノロジージャパン(RTJ)」を運営する展示会事業も含め、代表取締役社長としてFA業界および社業の発展に貢献できるよう努めてまいります。」とコメントしている。
 

日本機械工具工業会 2025年4月分 会員統計生産額まとまる 

 日本機械工具工業会がこのほどまとめた2025年4月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。■生産額 切削工具 357.1億円(105%)、耐摩耗工具 31.8億円(103%)、総合計 397.2億円(105%)。■ドリル生産額 特殊鋼工具 12.3億円(101%)、超硬工具 40.6億円(108%)、ダイヤ・CBN 0.9億円(88%)、総合計 53.8億円(106%)。■エンドミル生産額 特殊鋼工具 4.7億円(114%)、超硬工具 39.7億円(110%)、ダイヤ・CBN 1.4億円(107%)、総合計 45.7億円(110%)。■カッタ生産額 特殊鋼工具 1.4億円(160%)、超硬工具 5.6億円(106%)、ダイヤ・CBN 0.4億円(120%)、総合計 7.4億円(114%)。■ギヤカッタ生産額 総合計 5.7億円(86%)。■ブローチ生産額 総合計 7億円(90%)。■ねじ加工工具生産額 特殊鋼工具 33.6億円(99%)、超硬工具 3.6億円(96%)、総合計 37.2億円(99%)。■バイト生産額 特殊鋼工具 0.1億円(66%)、超硬工具 8.7億円(111%)、総合計 8.7億円(110%)。■リーマ生産額 特殊鋼工具 1.1億円(83%)、超硬工具 2.4億円(115%)、総合計 3.5億円(102%)。■鋸刃カッタ生産額 特殊鋼工具 1.3億円(111%)、超硬工具 0.6億円(139%)、総合計 1.8億円(118%)。■インサート生産額 超硬工具 137.4億円(106%)、ダイヤ・CBN 19.4億円(98%)、総合計 156.9億円(105%)。■ボディ関係生産額 総合計 15.8億円(98%)。■超硬合金生産額 切削用 110.9億円(94%)、耐摩耐触用 15.4億円(107%)、総合計 128.1億円(96%)。  

日本ロボット工業会 マニピュレータ、ロボット統計 2024年受注・生産・出荷実績まとまる

 日本ロボット工業会がこのほど、2024年受注・生産・出荷実績をまとめた。■業況 2024年は、世界経済の先行き不透明感が高まる中、中国市況の悪化など、ロボットの需要環境は年間を通して弱さが見られた。会員と非会員を含めた年間受注額は、対前年比1.3%減の8,321億円、生産額は同12.4%減の7,811億円と、それぞれ前年を下回った。出荷実績では、国内向けは自動車製造業向けが増加するなどトータルで増加となった。輸出は実装用が底入れする一方で、溶接用、マテハン用が各地域向けで大きく減少した。 受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。■受注・受注台数(台) : 182,464(前年同期比▲8.2%) 【2年連続の減少】 ・受注額(億円) : 8,321(同▲1.3%) 【2年連続の減少】■生産・生産台数(台) : 176,215(前年同期比▲20.1%) 【2年連続の減少】・生産額(億円) : 7,811(同▲12.4%) 【2年連続の減少】■出荷・総出荷台数(台) : 181,412(前年同期比▲20.2%) 【2年連続の減少】・総出荷額(億円) :  8,252(同▲10.6%) 【2年連続の減少】 ―国内出荷台数(台): 46,267(同▲4.1%) 【2年連続の減少】     ―国内出荷額(億円):  2,289(同+2.9%)  【2年ぶりの増加】     ―輸出台数(台) : 135,145(同▲24.5%)  【2年連続の減少】 ―輸出額(億円)   : 5,963(同▲14.8%) 【2年連続の減少】■国内出荷内訳電気機械製造業向け・国内出荷台数(台) : 16,300(前年同期比▲4.2%) 【2年連続の減少】・国内出荷額(億円) : 800(同▲2.9%) 【2年連続の減少】自動車製造業向け・国内出荷台数(台) : 12,912(前年同期比+9.8%) 【3年ぶりの増加】・国内出荷額(億円) : 612(同+11.6%) 【2年連続の増加】■輸出内訳電子部品実装用・輸出台数(台): 12,809(前年同期比+13.0%) 【3年ぶりの増加】・輸出額(億円): 2,070(同+11.3%) 【3年ぶりの増加】溶接用・輸出台数(台): 25,563(前年同期比▲31.6%) 【2年連続の減少】・輸出額(億円): 642(同▲31.8%) 【2年連続の減少】

2025年見通し

 2025年は、米国の関税政策、地政学的分断による設備投資行動の抑制が憂慮される。一方で、足元では受注の好調さが継続しており、世界的な自動化要求はなお高い水準にあることを示している。不確定要素が重なり合っており、見通しには相応の不確実性が伴うものの、このような状況をふまえ、2025年のロボット受注額は対前年比4.6%増の8,700億円、生産額は6.3%増の8,300億円といずれも3年ぶりの増加を予測としている。 

「守りに入らず果敢にチャレンジを!」 牧野フライス精機が創立60周年を迎える

 

感謝の意を表す清水社長

 牧野フライス精機(社長=清水大介氏)が去る5月1日に創立60周年を迎え、横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ(神奈川県横浜市西区)で祝賀会を開いた。この日は社員の永年勤続表彰や新ユニフォームの発表もあり会場内は大いに盛り上がった。

 あいさつに立った清水社長は、「半世紀以上の長きにわたり会社が存続してこれたのもお客様、仕入れ崎様、協力工場様、先生方、OB・OGの皆様、何よりここにいる社員1人1人のお陰と心から思っている。」と感謝の意を表したあと、「この60年、当社もいろいろなことがあった。良い時代も厳しい時代もあった。今は工場も全て新しくなり、製品群も競争力があり世界で戦える機械を作れている。一昔前を振り返れば本当に厳しい時代があった。注文が殆ど無い時期もあり、作る機械がないので、工場の床がほとんど全て見えていた。その頃、あまりにもやることがないので、100均でローラーを買って皆で床を塗ったことを皆さん、覚えているでしょうか。雨が降ればそこかしこで雨漏りが発生し、水たまりのようになった雨水をスコップでかき出したのを覚えているでしょうか。その頃を振り返れば本当に当社は成長したと思う。」と振り返った。

大野常務の乾杯の発声

 清水社長は、「もちろん、これがゴールというわけではありません。牧野フライス精機の機械を買って良かった、とお客様から10年後も20年後も言って頂きたい。そのためには、継続して存続し、かつ発展をしていかなければならない。守りには入らず、苦しくてもチャレンジしていかなければならないと思っている。新しいことに挑戦をする、何かを変えていくことは本当に大変だし正直苦しい。ただ、その挑戦を乗り越えていった先には、きっと明るい未来が待っている。世界中のお客様から牧野フライス精機の機械を買って良かった、選んで良かったと言って頂ける日を目指して皆さんと一緒に頑張っていきたい。」と、出席した社員に対して意気込みを示し、声援を送った。

 乾杯の発声は大野常務取締役が行った。この中で大野常務は、「50周年、55周年に引き続き、今回が3回目の開催となる。このように格式の高いホテルで執り行うことができることを非常に嬉しく思う。私は1980年の入社になり、今から45年前なので、まだ生まれていない社員も大勢おられるかと思う。この間、常に平穏な時期を過ごしてきたわけではなかった。東日本大震災、経済的にいうとバブル崩壊、100年に一度の大不況と言われたリーマンショック等、非常に過酷な苦しい時期を過ごしてきた。それを乗り越えてこられたのも、皆様の努力の賜である。」と労いの言葉をかけた。

大いに盛り上がった新ユニフォーム発表

 6名の新入社員紹介、永年勤続表彰、KAIZEN表彰、海外チーム紹介のあと、新ユニフォーム発表があり、作業服、制服、機能性の高いブルゾンなどが披露され、大いに盛り上がった。抽選会もあり、豪華景品が当たった社員は喜びを溢れさせていた。
 

アマダ 事業戦略や最新加工事例を発表

説明をする山梨社長

 アマダ(社長=山梨貴昭氏、本社:神奈川県伊勢原市石田)が去る5月22日に、伊勢原本社内の「アマダ・グローバルイノベーションセンター(AGIC)」で、アマダグループの今後の事業戦略やInnovation LABOで増加傾向にあるe-Mobilityや半導体に関する最新加工事例に加え、自動化ニーズなどの社会課題に答える新商品などを発表した。

 山梨社長から事業戦略の紹介があった。その中でアマダグループの足元の状況に触れ、「中期経営計画では売り上げ収益4,000億円を目指しており、2024年度の実績は売り上げ習癖3,966億円と前年に継ぐ2番目に高い水準となった。本年は中期経営計画最終年度となる。引き続き経営基盤の強化と新製品によって収益を確保する。長期ビジョン2030年に向け、継続してLABOの活用に取り組んでいくとともに、市場拡大と新領域への進出を行い、長期ビジョン達成を目指す。」と意気込みを示した。オープンから約2年が経過したAGICの来場実績は約8,300社、1万8,000名となった。

特別イベントでは加工サンプル品も豊富に展示

 同社では本年5月15日から約1カ月半、「アマダ・グローバルイノベーションセンター(AGIC)」で特別イベントとして新たなマシンとソリューションを披露するとともに各種セミナーを開催しているが、今回のイベントと今後の戦略ポイントについて山梨社長は、「新製品によるシェア拡大とグローバル市場拡大、主に海外向けに販売を開始するファイバーレーザーマシンとベンディングマシン、高出力ハイバーマシンについてと、全工程の自動化と工場全体の見える化の提案。」と話し、長期ビジョン達成に向けた取組としてM&Aによる市場拡大の説明をした。

 今回新たにラインナップに加わるマシンは、ファイバーレーザーマシン「ORSUS-3015AJe」と、ベンディングマシン「SRB-1003」。同社の差別化機能を搭載し、設計の合理化、グローバル調達を含むコストダウンにより、ミドルレンジの中でもコストパフォーマンスの優れたマシンとなる。

 特に、ORSUSは、主に日本を除くアジア他、北米、欧州を中心に投入し、対象地域におけるファイバーレーザーマシンの販売台数を約1.3倍に伸ばすことを目標にしている。一方、SRBは主に日本を除くアジア他、欧州を中心に投入し同仕様のベンディングマシンの販売台数を約1.4倍に伸ばすとした。いずれも量の拡大と共に収益性の改善も狙う。

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 次に、ハイエンド市場をターゲットに開発をした高出力ファイバーレーザー発振器登載の高付加価値商品についての説明があった。「9キロワット、12キロワット、15キロワットのシングルモジュールエンジンは、従来のマルチモジュールエンジンと比較してビーム品質が良いエンジンであり、当社のビームコントロールテクノロジーを生かした加工が、より可能になる。」と山梨社長。

 エンジンの出力にもよるが、加工性能が15%から30%向上するとともに、発振器のコンパクト化も可能となった。さらに、このシングルモジュールエンジンを波長合波という技術を使い、26キロワットに高出力化することで、ビーム品質を維持したまま出力のみアップできるため、極めて高い輝度のビームを得ることができる。

イベントでは多くの来場者で賑わいを見せている

 発振器の加工性能が向上したことにより、より低い出力でも要求仕様を達成することができるため、消費エネルギーの削減、CO2排出量の削減も実現する。

 山梨社長は、「アマダが得意とするハイエンドからミドルレンジまでのラインナップにより、それを一層拡大する、拡充することで、差別化した新商品を投入いたし、さらなるシェアの拡大と収益率の向上を目指す。」と意気込みを示した。

 

安田工業が「Private Show 2025」を開く

 

あいさつをする安田社長

 安田工業(社長=安田拓人氏 本社:岡山県浅口郡里庄町)が5月13日~14日の2日間、本社工場にてプライベートショーを開いた。同社のマシニングセンタを製造工場で直接見学できるほか、同社が提案する高精度な〝ものづくりソリューション〟を協賛メーカーとともに紹介したほか、「高精度なものづくりの自動化」をテーマに、中国のユーザーである、Hongrita(ホングリタ)が、「金型加工における自動化の最新事例」を、同社は「YASDAだからできる高精度加工の自動化」について それぞれセミナーを開いた。

 セミナーの前にあいさつに立った安田社長は、「当社は創業以来、〝最大ではなく最高を目指す〟というYASDAスピリットのもとに高精度のマシニングセンタの開発、製造に注力してきた。YASDAの高精度マシニングセンタの特長は高精度と同時に高寿命であるが、こういった機械をつくるポイントは設計技術にある。製造技術ではきさげ、組立といった熟練度を要する作業者によって精度をしっかり造り込んでいく。設計と製造の両立がバランス良く一緒になってわれわれの高精度マシンが出来上がる。また、ユーザー様の機械が止まって生産ができない状況になってはいけないので、サービスをしっかりとする、そしてさらに加工条件等の技術情報を提供しながらユーザー様のお役に立っていくことが使命であり、誇りである。」と述べた。

針が動かない!

 今回のプライベートショーでは、同社の技術力やものづくりの姿勢を来場者に理解してもらうのが狙い。実加工の様子を実際に見学してももらうことで、来場者は機械の剛性、安全性、加工精度を間近で確認。また、周辺機器や計測機器、切削工具など日々の現場に役立つ最新の製品・技術を紹介もあった。さらに、測定作業をリアルタイムで実行することで、同社の機械の精度を客観的に確認できる内容となっていた。

 プライベートショーの醍醐味といえば、大型マシンの迫力を実感できる展示内容だが、特に印象的だったのは、『YBM15T』の静的精度/円筒Y-Z直角度/テーブル振れ測定デモだった。針がまったく動かない様子は人々を驚愕させた。


 来場者の盛り上がりポイントのひとつ、「きさげ体験コーナ」では、来場者が並ぶほど大人気だった。