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アマダホールディングスが東京センチュリーとの事業提携によるリース事業の強化 ~アマダリースを合弁会社化し、多様なニーズに即したリースを提案~
アマダホールディングス(社長=磯部 任氏)が、このほど東京センチュリー(社長=浅田俊一氏)との間で、リース事業の強化を目的とした事業提携に合意した。東京センチュリーが有するリース事業の知見やノウハウと、アマダグループの金属加工ソリューションを融合させて、アマダグループの機械・サービスの販売に際して顧客の多様なニーズに合わせたリースを提案する。 合意に基づき、11月14日、同社は東京センチュリーとの間で、同社の100%子会社であるアマダリース(社長=竹下寛之)の発行済み株式の60%を東京センチュリーへ譲渡する株式譲渡契約を締結した。株式譲渡実行日は、2019年3月末を予定している。 国内の金属加工業は、多品種少量生産や人手不足に対応するために、生産性の向上と加工コストの低減が継続的な課題となっている。その解決策として、生産性の高い最新鋭の加工機の導入や自動化対応が進んでいるが、技術革新が速いため、設備の陳腐化が早まる傾向にあることから、最新設備の迅速な導入や財務面の改善といった多様なニーズに応えるリースサービスが求められていることを受け、同社は、東京センチュリーとの事業提携を機に、機械やソフトウエア、サービスから、ファイナンスまでを網羅したソリューションの提案を推進し、お客さまの事業戦略をより一層支援していくとしている。 アマダリースは新体制のもと、2019年4月より、顧客の幅広いニーズに対応したリースおよびサービスを展開する。さらに、ファイバーレーザ加工機やサーボプレス機といった最新商品に適した迅速なリースの開発や、アマダのIoTソリューション「V-factory」を含む機械の保守・サポートといったソフト面のパッケージ化を進める。また、ファイナンスに関する高い専門性を持つ営業担当者を増員し、顧客の課題やニーズに即したリース提案を行う。 アマダホールディングスは、中期経営計画における成長戦略として、ファイバーレーザ加工機の拡大や、自動化ソリューションビジネスの推進などに取り組んでいる。リース事業の強化を通じて成長戦略を下支えするとともに、資産効率性と収益性の向上を両輪で進め、2021年度までにグループの売上高4,000億円の達成を目指すとしている。
平成30年度「卓越した技能者(現代の名工)」にヤマザキマザックの大内美善氏が選出
大内氏は昭和62年の入社以来、約30年間、一貫して金属加工用工作機械の心臓部となる主軸の組立・調整に携わり、特に難易度の高い高速主軸構成部品の高精度化に卓越した技能を有し、高性能主軸量産化のための組立技能の数値化・標準化に努めてきたことが評価され、今回の選出となった。
現在も現役組立技能者として主軸の組立・調整作業に従事し、さらに新機種開発時には試作組立段階から参画して主軸に関する改善点の指摘なども行なっている。また、若手社員のOJTによる技術指導など後進の育成にも努めている。同社の「現代の名工」は、1997年から昨年までに計5名が選出され、今回で6人目となった。
同社では、「現代の名工への選出は、本人ならびに会社にとって栄誉であり、今後も当社は高度な技能を有する人材の育成に努め、高性能な工作機械の提供を通して世界のモノづくりの発展に貢献していきます。」としている。
現場技術者がまとめたノウハウがつまった「ミーリングハンドブック」が発刊
「ミーリングハンドブック」(切削油技術研究会編 日本工業出版発行)の「ミーリングハンドブックがこのほど発刊となった。
本書ではより大きいテーマを受けて現場が直面したミー リングの課題を解決する方法をQ&A 形式で解説する。工具別ではなく、加工方法別(正面加工,側面加工および肩削り,溝加工,3次元加工)に掲載ページを設けていることが特長で、多様化したミーリングの課題解決に向けてのノウハウがつまっている。最大の特長は、企業の壁を越えた技術者たちが、発行にあたり独自の切削実験をおこなったことである。
▼ミーリングハンドブック購入申込書はこちら▼
http://www.setsugi.jp/books/image/milling_a4.pdf
「メカトロテックジャパン(MECT)2019」が満小間で出展申し込み受付終了 ~最終規模は1930小間前後に~
「メカトロテックジャパン2019」(以下MECT2019)を主催するニュースダイジェスト社(社長=樋口八郎氏)は、このほど、MECT2019の出展申し込み小間数が会場の収容力を超えたため、2019年2月28日までを予定していた出展募集の受付期間を前倒し、18年11月26日(月)をもって出展募集の受け付けを締め切った。 今回展の最終小間数は2017年10月に開催した前回展(1,933小間)と同等の開催規模となる見込み。(注:小間数の最終確定は2019年6月頃を予定)。 来年10月に名古屋市で開催されるMECT2019は、2年に一度東京で開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF)に次ぐ国内2番目の開催規模の工作機械・技術の専門見本市。通算16回目となった前回のMECT2017では、457社・団体(1,933小間)が出展し、92,305人が来場した。19年展は、18年11月1日に出展募集を開始して以来、過去最速のペースで出展申し込みが進んでいた。 樋口社長は、「半導体や電気自動車など新たな業種の後押しもあり、工作機械の受注は好調に推移している。その中で、展示会を活用してさらなる需要を取り込みたいと機運が高まっているように感じる。地域産業の発展のため、今回も1年後の開催に向けてしっかりと準備を進め、皆さまの期待にお応えしていく」とコメントしている。
【JIMTOF2018まとめ①】「工作機械編」~特別レポート~
「日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)が、11月1日(火)から11月6日までの6日間、東京ビッグサイトで開催され、JIMTOF史上最大の5,525小間で、先端技術がつまった製品を世界に向けて発信し、入場者数は過去最高の15万3000人を突破した。具体的な商談に結びついた例も多く見られ、会場内では本気の設備投資意欲に溢れていた。通常は混雑のピークをみせる土曜日も、今回は金曜日の来場者が多く、この現象を“働き方改革”の影響と見ている向きも多かった。前回同様、将来性の観点からIoTを視野に入れた展示が目立ち、特にロボットを活用した自動化ソリューションをはじめ省人化、加工工程短縮にみる経済効果へのアプローチや製造現場の課題解決に向けたソリューションを提案していた。各社における“つながる社会”への貢献はますます高まりをみせている。
(工作機械編:アマダグループ<アマダ/アマダマシンツール/アマダサンワダイヤ>、オークマ、OKK、岡本工作機械製作所、キタムラ機械、黒田精工、清和鉄工、DMG森精機、ナガセインテグレックス、不二越、牧野フライス製作所、三井精機工業、安田工業、ヤマザキマザック、碌々産業)
【JIMTOF2018まとめ②】「切削工具・周辺機器編」~特別レポート~
(切削工具・周辺機器編:イスカルジャパン、イワタツール、栄工舎、オーエスジー、北川鉄工所、黒田精工、住友電気工業、タンガロイ、大昭和精機、ダイジェット工業、日進工具、不二越、ブルーム-ノボテスト、三菱日立ツール、三菱マテリアル、ユキワ精工)
大澤科学技術振興財団が「平成30年助成費贈呈式」を開く
大澤科学技術振興財団(理事長=大澤伸朗 オーエスジー常務)が、11月7日、オーエスジー ゲストハウス(愛知県豊川市)で「平成30年度助成費贈呈式」を開催した。本年、オーエスジーは創立80周年を迎え、平成33年には財団も30周年を迎えることを記念し、今年から平成33年までの4年間で総額1億円を助成するとした。この日は30周年記念事業の第1回目となる。なお、30年度は次の2課題を指定して募集を行った。
課題1:金型の切削加工技術に関する研究
課題2:航空機部材の切削加工技術に関する研究
大澤科学技術振興財団は、平成3年7月18日に設立され、日本のものづくりを支える科学技術の振興に寄与したいという趣旨から、国内の大学・研究所など、非営利の研究機関に所属する研究者に助成を行っている。今年度は23件の研究開発助成および、10件の国際交流助成を行い、助成金の合計は7,296万2,000円となった。なお、設立来28年間の研究開発助成は368課題、国際交流助成も268件となり、助成累計額は7億5,679万8,000円に達している。
大澤理事長から助成決定書の交付が行われた。
来賓を代表して浅野勝人顧問(元内閣官房副長官)が、あいさつをしたあと、糸魚川文広 名古屋工業大学・大学院工学研究科 教授が謝辞を述べた。
場所を移して懇親会が開かれた。乾杯の発声は大澤二朗オーエスジー常務が行った。宴もたけなわの頃、散会した。

平成30年度助成課題
●重点研究開発助成
1.「難削性金型材料の次世代超精密・微細形状創製技術の研究開発」
名古屋大学・大学院工学研究科 助教 鄭 弘鎭
2.「超短パルスレーザを用いたCVDダイヤモンドコーティング工具の高性能化」
名古屋工業大学・大学院工学研究科 教授 糸魚川文広
●一般研究開発助成
3.「モード変換型マイクロ波プラズマCVDによる窒化ホウ素の合成」
千葉工業大学・工学部 教授 坂本幸弘
4.「ファブリ・ペロー方式婦ロープを用いた微細3次元加工形状測定システムの開発」
北九州市立大学・国際環境工学部 准教授 村上 洋
5.「畳み込みニューラルネットワークを用いた研削性能低下要因の抽出」
佐世保工業高等専門学校・電子制御工学科 准教授 坂口彰浩
6.「へら絞り法によるテラヘルツ通信アンテナの開発(Ⅱ)」
国立天文台・電波研究部 助教 三好 真
7.「マイクロ波励起高密度基材近傍プラズマを用いたナノダイヤモンドの合成」
兵庫県立大学・工学研究科 助教 田中一平
8.「歪速度に茶宇目した局所的塑性加工による工具用表面力学設計の構築」
東北大学・大学院工学研究科 教授 祖山 均
9.「エンドミル加工の工具変形および振動を考慮したボクセルモデルによる切削現象の予測」
神戸大学・大学院工学研究科 助教 西田 勇
10.「PCD/BL-PCD工具のフェムト秒レーザ成形と超硬合金加工における微視的摩耗挙動に関する研究」
理化学研究所・大森素形材光学研究室 専任研究員 片平和俊
11.「ダイクエンチ鋼板、超高張力鋼板の穴縁の遅れ破壊を抑制する穴抜き加工の開発」
豊橋技術科学大学・工学部 准教授 阿部洋平
12.「グラフェンを活用した擬音低減及び放熱型切削工具の開発」
東京大学・生産技術研究所 教授 臼杵 年
13.「ダイヤモンドCVD膜の超高速成長技術の開発」
金沢大学・理工研究域 准教授 徳田規夫
14.「ホットカソード法による切削加工用酸化物・窒化物被膜の高速スパッタ成膜技術の開発」
東北大学・大学院工学研究科 教授 斉藤 伸
15.「連続繊維強化樹脂加工用 有気孔メタルボンド砥石の開発」
山形県工業技術センター・化学材料表面技術部 専門研究員 村岡潤一
16.「超ナノ微結晶ダイヤモンド膜の切削工具への適応」
九州大学・大学院総合理工学研究院 准教授 古武 剛
17.「膜厚分布に対応できる一品処理型・超高速・工具除膜技術の開発」
岐阜大学・工学部 教授 上坂裕之
18.「レーザークリーニング援用ドレッシング法による超精密研削加工技術の開発」
富山県立大学・工学部 准教授 岩井 学
19.「複合砥粒砥石を用いた高速固定砥粒研磨によるダイヤモンドの鏡面仕上げ」
京都工芸繊維大学・機械工学系 教授 太田 稔
20.「バインダレスナノ多結晶ダイヤモンドを材料とする極微小切削工具および極微小金型の製作加工技術の開発」
慶應技術大学・理工学部 教授 青山英樹
21.「表面波の伝播速度による超砥粒ホイール砥粒層の弾性係数導出に関する研究」
芝浦工業大学・デザイン工学部 准教授 澤 武一
22.「対向型デュアル電極放電プロセスによる恒温潤滑窒化バナジウム含有コーティング膜の開発」
金沢大学・理工研究域 教授 細川 晃
23.「光ファイバ型二色温度計によるワイヤ放電加工中のワイヤ電極温度計測の高精度化」
金沢大学・理工研究域 助教 小谷野智広
●国際交流助成
K-1.「第2回建築材料と材料工学に関する国際会議(ポルトガル)」
奈良工業高等専門学校・機械工学科 教授 和田任弘
K-2.「国際材料研究協会―電子材料国際会議(韓国)」
豊橋技術科学大学・電気・電子情報工学系 助教 谷本 壮
K-3.「第13回先進材料の超塑性に関する国際会議(ロシア)」
富山県立大学・工学部 准教授 伊藤 勉
K-4.「第21回先進材料・加工技術に関する国際会議(アイルランド)」
岐阜大学・地域連携スマート金型技術研究センター 特任教授 土屋能成
K-5.「第21回国際先端砥粒加工シンポジウム(カナダ)」
一関工業高等専門学校・未来創造工学科 准教授 原 圭祐
K-6.「第21回国際先端砥粒加工シンポジウム(カナダ)」
京都工芸繊維大学・機械工学系 准教授 江頭 快
K-7.「第21回国際先端砥粒加工シンポジウム(カナダ)」
山梨大学・工学部 准教授 孕石泰丈
K-8.「第21回国際先端砥粒加工シンポジウム(カナダ)」
岐阜大学・地域連携スマート金型技術研究センター 特任教授 深川 仁
K-9.「第21回国際先端砥粒加工シンポジウム(カナダ)」
日本工業大学・基幹工学部 教授 二ノ宮進一
K-10.「第21回国際先端砥粒加工シンポジウム(カナダ)」
秋田県立大学・機械工学科 准教授 野村光由
三菱マテリアルがJIMTOFツアーを開催
三菱マテリアルが本年11月1日~6日まで、東京ビッグサイトで開催された「JIMTOF2018」の会期中に流通代理店・ディーラーへ向け手JIMTOFツアーを企画した。
11月4日はグランドニッコー東京台場において懇親会が開かれ、親睦を図った。
乾杯の発声を梅村龍盛 梅村本店社長が行い開宴した。女優の吉谷彩子さんやお笑いタレントのカール北川さんが登場し、会場を盛り上げ、宴もたけなわの頃、散会した。
碌々産業が微細加工機に特化したクラウドサービス『AI MACHINE Dr.』を開発
発表のあった11月4日は、東京ビッグサイトで開催された「JIMTOF2018」の会期中で、会見は同社のブースで行われた。
海藤社長は、「一般のIoTアプリケーションは、稼働率を上げることを目的としているので、異常検知や予防保全といった機械に焦点をあてていますが、『AI MACHINE Dr.』は、ミクロン台の超精密な加工をどう安定して維持するか、という加工に焦点をあてているのが最大の特長です。」と話す。
加工室内の温度や機械設置場所の室温も監視するこのサービスは、「ミクロン単位の加工精度を担う微細加工機は大変繊細なため、入念な機体管理が必要。最大36項目に亘る機体情報をセンサリングすることにより、ユーザーとメーカーが一体となって機体を厳格に管理・監視することができます。また、クラウドを利用するため、機械がどこにあってもリアルタイムで遠隔監視が可能です。」と優位性を示す海藤社長は、この開発の趣旨について次のように述べた。
「良品が出来た時の機体状態を常に監視し、キープすれば、機械による不良は出なくなるという考えです。クラウド上のサーバーを使用するため、微細加工機が生まれてからの機体情報をリアルタイムで取得しビッグデータ化することが可能なため、予防保全やAI投入による不良加工予知なども出来るようになります。」
また、外にクラウドを繋ぎたくない――という顧客のためには、独立サーバーを使った自己完結型の“On-Premise版”も現在、準備中とのことだ。
CORE CONCEPT TECHNOLOGIES INC.の田口 紀成 取締役CTOは、「1機種あたり最大36項目にわたる機体情報を最小10msの時間感覚で取得し、これらの全てをクラウドに保存しつつ、リアルタイムな状態を可視化するために、通信処理の効率化や最適化を行っています。数分・数秒単位の時系列なデータでは見逃してしまうような異常を『AI MACHINE Dr.』は見逃さずに保存することができます。さらにこの高解像な時系列データをAIで分析することによって、これまでは見逃していたような異常信号を事前に察知し、ユーザーに知らせることが可能になります。」と説明した。
ダイジェット工業が高能率肩削りカッタ「ショルダーエクストリーム」を新発売
ダイジェット工業(生悦住 歩氏)が、このほど高能率肩削りカッタ「ショルダーエクストリーム」(EXSAP/MSX 形)の販売を2019年1月から開始すると発表した。
この商品は、荒加工~中仕上げ加工の領域において生産性の向上を実現するために、高能率・高精度な肩削り加工を可能とした刃先交換式肩削りカッタ。特長は以下の通り。
(1)肩削り軸方向切込み量(Ap)が最大15mmと大きく、平面削り・溝削り・プランジ加工など幅広い用途で使用可能。
(2)インサートは両面4コーナー使用可能で経済的。コーナーRは、R0.8とR1.6の2種類をラインナップ。高精度な外周研磨級で、荒加工だけでなく、中仕上げ加工領域においても適用可能。
(3)インサート刃先形状は低抵抗な三次元ブレーカー形状で強度を有する。カッタ本体セット時強固にクランプできる機構により、荒加工での高能率加工を実現。
(4)インサート材種は、耐欠損性と耐摩耗性のバランスに優れた材種「JC8050」と一般鋼・プリハードン鋼および50HRC程度の焼き入れ鋼が加工可能な、汎用性材種「JC8118」を採用。
炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、鋳鉄、ステンレス鋼等の肩削り、平面削り、溝削り加工等の荒~中仕上げ加工に威力を発揮する。
■サイズ・価格
・本体モジュラーヘッドタイプ:φ25(2 枚刃)~φ40(4 枚刃)
・本体ボアタイプ :φ50(4 枚刃)~φ80(7 枚刃)
・本体標準価格:φ25 28,500 円~φ80 57,800 円(税抜き)
・インサート形番: ZNGU 形 材種:JC8050、JC8118(PVD コーティング)
・インサート標準価格:1,710 円(税抜き)
