地政学リスク時代に備え組織刷新! 三菱マテリアル プロダクト領域 超硬製品事業部 「三菱セールスパートナー会」開く

 

 

 三菱マテリアル プロダクト領域 超硬製品事業部が東海、近畿北陸、九州中国、北東上・関東の各地区で「三菱セールスパートナー会」を開いた。(取材は北東上・関東ブロック)

ビデオメッセージで安定供給の取り組みを強化する考えを示したミルコ・メルロ事業部長

 2026年度北東上・関東ブロックは、5月28日、マリオット東京(東京都品川区北品川)で開催された。開会に先立ち、萩谷英史国内営業部長が日頃の支援に対する謝意を述べた。続いて、ミルコ・メルロ事業部長がビデオメッセージを寄せ、地政学リスクの高まりや原材料価格の上昇など、「業界を取り巻く環境が厳しさを増している。」との認識を示した。

 そのうえで、今後予定している価格改定について〝極めて重要な取り組み〟と位置付け、「セールスパートナーの皆様には、お客様への丁寧な説明と理解促進において重要な役割を担っていただいている。皆様の支援は不可欠だ。」と協力を呼びかけた。

 また、同社の強みとしてサプライチェーン全体を自社で管理している点を挙げ、タングステンを安定的かつ継続的に確保できる体制を構築していることを強調した。

 製品戦略については、この2年間で6000点の新製品を投入したことを紹介し、「今後もこれを基盤に製品ラインアップをさらに拡充していく」と説明。併せて、高度なリサイクルシステムを含む包括的なアフターサービスの提供にも注力する方針を示した。

 さらに、グループ会社との連携を強化しながら供給体制の強靭化を進めるとともに、原材料市場の動向などについて定期的な情報提供を行い、安定供給への取り組みを一層強化していく考えを示した。

市場ニーズの対応力を強化

新体制について説明をする早川販売戦略部長

 新体制について、早川 元 販売戦略部長から説明があった。それによると、「これまで同社はカンパニー制を採用していたが、事業環境の変化が急速に進むなか、全社一体となった迅速な意思決定と対応が必要と判断し、新たな事業体制へ移行した。」と述べた。

 新体制では、素材、精錬、資源循環などの上流事業を「マテリアル領域」、超硬製品事業部や高機能製品事業部など加工に直結する事業を「プロダクト領域」に再編。超硬材料を手掛ける日本新金属やドイツのH.C. Starck社についてもマテリアル領域に位置付けた。

 超硬製品事業部を取り巻く環境は、自動車関連市場の変化に加え、資源価格の変動リスクや地政学リスクの高まりによるグローバルサプライチェーンへの影響など、大きく変化している。こうした状況を踏まえ、顧客ニーズへの迅速な対応や製品ポートフォリオの最適化、ソリューション提案力の強化、技術開発のスピード向上、サプライチェーンの強靭化を進める方針を示した。

 また、営業組織については国内営業部と販売戦略部に再編。顧客へのソリューション提供力の強化や技術開発の迅速化、グローバル生産体制の最適化を図るとともに、新たなものづくりの実現を目指す。

 さらに、本部ごとの縦割り組織を見直し、顧客起点で製品戦略の立案から開発までを一気通貫で推進できる体制へ転換した。これにより、市場ニーズに即応しながら、顧客の期待を超える高付加価値製品や新たなマテリアルの継続的な創出につなげていく考えを示した。

2年間で6,000アイテムを市場投入! 現在も仕込み中!

新製品開発について説明をする長屋製品戦略・開発部長

 長屋秀彦 製品戦略・開発部長が新製品開発について説明をした。それによると、2026年度からは、マーケティング部門と開発部門を統合した「製品戦略開発部」を新設。製品戦略の立案から開発までを一体化することで、市場ニーズへの対応力を高めるとともに、製品開発のスピード向上と品質向上を図る方針を示した。

 あわせて新製品として、多機能肩削りカッタ「RS0112」と、転削加工向けPVDコーテッド超硬材種「MP1200シリーズ」を紹介した。

 「RS0112」は、加工中の工具交換や段取り替えの削減を通じて“止めない加工”を実現し、現場の負担軽減と生産性向上に貢献する製品。一方、「MP1200シリーズ」は転削加工における安定加工と長寿命化を追求した超硬材種として展開する。

 また同社は、この2年間で6000アイテムの新製品を市場投入しており、継続的な製品開発に注力している。長屋開発部長は「現在も次の製品を仕込んでいる」と述べ、今後も積極的に新製品を投入していく考えだ。

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