HCI 奥山社長に聞く ~泉大津市に『HCI ROBOT・AI LAB』をオープン~

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奥山社長

 HCI(社長=奥山剛旭氏、本社:泉大津市)が11月12日、ロボット・AIラボラトリーとしては国内最大級の『HCI ROBOT・AI LAB』を泉大津市の商業施設内(アルザタウン3F)にオープンした。この日は、南出賢一 泉大津市長、米村 猛 経済産業省近畿経済産業局長(以下米村近畿経済産業局長)も視察に訪れ、多数の来場者で賑わった。

 この施設の特長は、川崎重工や三菱電機など大手ロボットメーカーも含め26社からロボットや関連部品の提供を受けて、具体的なテストを実施できるうえ、おおよその見積り金額の確認まで可能なこと。従来ならば数週間以上を要していたロボット導入テストだが、要素技術検証をする場合、検証を注文(有償)すれば、工程に基づき、スピーディに対応してくれるという貴重なラボとなっている。また、HCIはロボットメーカーではないため、自社の製品にこだわらず、客観的な立場で顧客のニーズに対して最適なロボットを提案できる点も魅力的だ。

 


テーマは「スピード」 ~専門人材が不足する中小企業にもロボット導入を検討できるように~

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まず最初に検温ロボットで体温チェック!

 『HCI ROBOT・AI LAB』は、〝スピード〟がテーマ。26社からロボットや関連部品の提供を受けているため、多くのロボットや部品が揃っており、従来、数週間以上を要していたロボット導入テストも、同社が顧客より検証の注文を受けた後はスピーディに対応できる強みがある。具体的なスピード化の目的は、(1)ロボット・機器メーカーとのパートナー連携で要素技術検証、(2)VRシミュレータで営業が作成するシミュレーション(ロボットシステム提案)、(3)5Gの活用によるデジタルツイン技術等でDXを推進し、〝スマートファクトリー、スマートなサービス・店舗、スマートな医療〟の変革――だ。

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大勢の来場者で賑わいをみせた

 『HCI ROBOT・AI LAB』には約10名のロボット・AIエンジニアが常駐しており、ロボットの調整や設定も対応ができるため、検証の注文を受ければ、打ち合わせ日にスピーディかつ柔軟に顧客のニーズに合致したテストを実施することが可能となっている。奥山社長は、「顧客との直接接点を持つロボットシステムインテグレータが、メーカーの垣根を超えて装置を取りそろえ、テストまでできる施設は日本初。デジタルツイン技術による遠隔管理デモ、仮想現実(VR)を使ったシステム導入検討などにも対応します。」としており、初回無料のコンサルティングサービスも提供し、補助金の申請なども含め、導入を進めるための具体的なサポートも提供する。

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要望通りにサイコロの文字と向きを検出して並べてくれる

 現在、大企業と比較すると中小企業のロボット導入は敷居が高いイメージがあり、導入が進まない原因として、工場が狭い、導入費用に対して効果が分からない、設備の情報不足等といった課題が挙げられている。少子高齢化社会のもと製造現場では、人材不足を補いながら高能率にものを生み出し利益を確保していくためには、自動化が望まれるものの、これらの課題解決に向けて、どこに相談して良いのか分からない、といった悩ましい問題もあった。

 奥山社長は、この点について、「中小企業のロボット導入を検討しやすい環境をつくることによって、これらの課題を解決するためのノウハウを提供し、生産性向上に向けた取り組みを支援したい。」との考えを示している。なお、HCIは、地域の学生や企業向けの見学会も積極的に実施をしており、次世代を見据えたロボット普及にも注力している。

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