【レポート】ナガセインテグレックス 「NAGASE NANO SOLUTION FAIR 2020」を開催

 

NAGASEの新技術の数々

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ラクラク簡単操作も特長

 この展示会で研削業界初の研削加工支援アプリを披露したことにも注目したい。このアプリは加工要求(材質、要求幾何精度、表面粗さ、加工時間など)を入力すると同社が提唱する加工の十大要素(①マシン、②刃物、③環境、④計測、⑤保持、⑥素材、⑦補助機器、⑧加工助剤、⑨プロセス、⑩コンディショニング)に基づいて推奨加工システムを提示。マシンにて加工中に発生するアラームはスマホやタブレットにも送信するので、加工現場にいなくてもマシンの状態を把握することができるというもの。生産管理ソフトと連携すれば機械の稼働状況や加工の進行状況を遠隔地からでも確認できる。

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協力企業による展示も充実していた

 また、このアプリには〝考える〟というアイコンがある。これは、システム構築を一緒に考えましょう、との意味合いがあり、新入社員の教育にも使えるという。例えば、砥粒の番号等もスコアをみながら、どうしてそうなのか、ということも見られるので、新入社員や非熟練者の教育にも貢献するという。なお、このアプリの販売開始は来年度からを予定しているが、「将来的には消耗品やアプリによる推奨品物を発注できる機能も搭載予定です。」という長瀬社長の言葉に、同社のシステムがどんどん便利になっていくのを実感した。

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SGi-520α

 小型の超精密成形平面研削盤「SGi-520α」が展示されていた。今回、特筆すべき点は、このマシンに搭載可能な砥石成形用のスマートドレッサシリーズ、超精密ミーリングユニットを開発し、従来の平面研削盤では困難な多彩ユニット構成を実現したこと。オプションの超精密ミーリングスピンドルユニットは、研削盤上で超精密なミーリング加工を実現するもので、スピンドルにはエアー静圧軸受けを採用している。工具交換用のATC装置、工具測定ユニットも搭載可能で、連続加工にも対応している(回転速度:700~70,000min-1)。

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多彩なユニット構成

 スマートドレッサユニットは、従来のサイズを大幅に小型化した砥石のツルーイング・ドレッシング・成型装置で、モータには独自開発した高トルクDDモータを採用し、小型化とともに本体剛性がアップしている。100~200W駆動のドレッサでは対能力比でみると業界一のコンパクトサイズを実現しているという。

 

 

 

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従来比1/7の省スペース化を実現した「NSL-200」

 続いて拝見したのは次世代型ナノグライディングマシン「NSL―200」。このマシンでSiCレンズ金型の超精密研削加工をしたサンプルもあった。驚きの省スペースを実現したという「NSL―200」は、思っていたよりも遙かにコンパクトで衝撃的。この省スペースの鍵を握るのは、トポロジー最適化手法を駆使した本体構造にある。また、加工点でサブナノの切り込みを実現する圧倒的な運動特性も魅力だ。全閉断熱カバーとカバー内空調により設置環境の温度変化の影響を受けにくいのも嬉しい。

 

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光り輝くサンプル

 ピカピカのサンプルを後にして、次に見学したのは、モータコアなどの大型金型・大型部品を超精密・超能率に研削加工ができる超精密門型平面研削盤SGDシリーズ。超精密な大型金型加工を目的としたマシンとなるとどうしてもマシンが大きくなってしまう。導入したくても困難なユーザーもいるため、高い機械剛性や高い精度を維持したまま機械本体を小型・軽量化したマシンだ。なんと、出荷する際に機械本体を分解しないで運べることをコンセプトにしている。

 

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SGDシリーズ

 他にも誰でも簡単! ボタン一つで自動加工ができる超精密低圧定量制御両頭研削盤「NSF-440WS」などNAGASEのこだわりがつまったマシンが展示されており、普段見学できないあんな秘密やこんな秘密、撮影できないものまで見学することができた。

 

 

 

5現を大切にした設計が基本

 同社のテクニカルセンターでは、常時十数台の多様な超精密マシンや未知なる加工を実現するために新しい加工技術の開発を実施しており、最新の各種測定装置を揃えた測定室を併設、オープンラボラトリーとして超精密加工機と測定器を解放し、受託加工や試作支援を行っている。同社では、「原理・原則・現場・現実・現物の〝5現〟を大切にした設計が機械作りの基本。」とし、これを実行するために世代や部署の垣根を越えた話し合い、そして、開発者自身による現場での実験や検証をしている。

 主要な部品は自社開発、自社製造するという方針を徹底している同社。精密に加工、組み付けされたユニット部品が数多くの経験を積んだメンバーの手によって組み立てられ、そこには初号機完成というこだわりがあるという。

 従来の慣例にとらわれることなく、理想的なマシンの構造を追求し、トコロジー最適化設計の手法も織り交ぜながら、まったく新しい構造にもチャレンジしている同社。長瀬社長は、「かつてナガセの常識は業界の非常識だと言われました。今では常識となったこれらの概念をお客様にとって有益な価値となるように既成の考えに捕らわれず、たえず常識に挑戦し続ける会社でありたい。」としている。

 なお、現在、12月31日(木)まで、同社初のオンライン内覧会「NAGASE NANO SOLUTION FAIR 2020 Online」を開催中。特別動画で同社の工場内を見学することができ、同社営業マンによる説明を受けることも可能だ。

■NAGASE NANO SOLUTION FAIR 2020 Onlineはコチラ↓
http://www.nagase-i.jp/nnsf2020online/  

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