「メカトロテックジャパン(MECT)2021」 一足早く注目各社の目玉製品を公開!
生産性向上に多彩な把握技術を提案する
●北川鉄工所 キタガワグローバルハンドカンパニー
今回同社では、生産性の向上に貢献する多彩な把握技術の提案を行う。0.01mmT.I.R.以下の高把握精度を実現した新たな時代の標準チャック「BRシリーズ」は、特殊Tナット「Tナット-プラス」の使用により、ジョーをいったん取り外しても精度が悪化せず、再現精度0.01mmT.I.R.以下を維持。ジョーの再成形が不要で、段取り替え時間の大幅な削減に貢献する。さらに「自動化・省人化」をキーワードとして、ロボットハンドをはじめとする自動化周辺機器を複数展示。チャックやNC円テーブルの製造で培った技術と経験を詰め込み、キタガワならではの新しいものづくりを提案する。
MECT出展商品は、キタガワの技術情報を公開する「キタガワウェブショールーム」にて順次詳細情報を公開予定。既に新商品や技術情報を多数掲載しており、ぜひ合わせて確認いただきたい!
工具交換頻度の低減で加工コスト削減に貢献
●住友電気工業
新材種の「AC5005S」を開発した同社。この開発の背景には、航空機や医療産業分野における機器・部品などには、耐熱性や耐食性に優れるNi(ニッケル)基、Co(コバルト)基、Ti(チタン)合金などの難削材が多く用いられるため、それらを加工する工具の需要は年々増加していることがあった。一方で難削材は高温強度が高く、切削加工時には工具刃先の温度が著しく高くなるため、工具寿命が低下し、加工条件を見直す必要がある。このような問題を解決するため、同社は難削材旋削加工において、従来比1.5倍の高能率条件で安定長寿命を実現する新材種「AC5005S」開発したことにより、汎用「AC5015S」、断続加工用「AC5025S」と合わせ、「AC5000Sシリーズ」を3材種に拡充し、展示する。
販売価格も同社従来品と同設定ながら、高能率化・長寿命化による工具交換頻度の低減と工具使用量の低減が可能となり、加工コストの削減に貢献する。
生産性向上に向けた革新的「ADDFORCE製品群」がズラリと並ぶ!
●タンガロイ
今回、タンガロイは、生産性向上のための革新的な「ADDFORCE製品群」の中から、選りすぐりの製品を展示する。同社では、「直接ブースで見ていただきたい!」と自信をみせる。
ADDFORCE製品群の中でも注目は、ホカホカの新製品、高剛性セルフクランプ機構を採用した深溝・突切り加工用工具「AddForceCut(アド・フォース・カット)」だ。この製品は1コーナ仕様のインサートと、高剛性セルフクランプ機構により、深溝や突っ切り加工に対し、優れた切りくず排出性を可能にした最新の溝入れ工具シリーズだ。形状を最適化したインサートポケットは、上側1カ所、下側2カ所の3点クランプよってインサートを確実に保持し、高いクランプ剛性を確保。また、下側に設けたストッパー部分で溝加工時の切削抵抗を受け止め、インサートの動きを抑制する。最大突っ切り径φ120mmの加工が可能だ。
自動旋盤の狭い機内でもレンチ1本で確実!
●大昭和精機
今回の注目製品は、自動旋盤の狭い機内でもレンチ1本で確実に刃具の着脱がスピーディーかつ安全に行える高精度ホルダ。一度芯出しを行うと、繰り返し刃具交換しても振れ精度のバラつきの無い高精度ホルダだ。
自動旋盤において、機械に取り付いた状態で刃具だけを機内で交換することが多いことを受け、ワークと接近した状態で刃具交換ができるコンパクト設計ボディを開発、干渉の問題もクリアする。刃具側からレンチで締め付けができる標準タイプに加え、反対側から締め付けができるFタイプもある。また、隣接工具やクーラント配管を回避できるRタイプを取り揃えている。シャンク径:19.05mm,20mm、22mm、25mm、25.4mm。把握径:φ3、4, 6, 8、10、12mm。他に在庫工具の在庫・管理をデジタル化した工具収納棚「ツールセラー・ジェネシス」も出展する。
注目はEZシリーズの新製品「ストライクドリル」
●ダイジェット工業
同社の目玉となるのは、幅広い被削材に対応し、長寿命、高能率、高精度な穴あけ加工の要求に応えるEZシリーズの新製品「ストライクドリル」(EZN形)。この製品の特長は、①求心性と低抵抗を実現した新シンニング形状。正確な位置に、拡大代の少ない高精度な穴あけが可能、②剛性とバニシング効果を持たせた新マージン形状。穴の表面粗さとドリル寿命を向上させた、③耐溶着性、摩擦係数に優れた平滑処理技術により、切りくず排出性が向上し、バリや切りくず詰まりによる折損を抑制、④耐熱性・耐酸化性に優れたコーティング材種「JC8015」の採用で一般鋼からプリハードン鋼、ステンレス鋼まで幅広い被削材に対応、高速加工で長寿命を実現。主な仕様は、2D(油穴なし)φ1~φ14、4D(油穴なし)φ3~φ14、3D・5D(油穴付き)φ3~φ16。
なお、MECT2021では、10月22日(金)16:40~ワークショップを開講する。